2013年9月17日22時28分にmsn産経ニュースから、9月17日23時46分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午後2時半ごろ、東京都港区の東京タワーで、特別展望台(地上250m)と大展望台(同150m)を結ぶエレベーターの強化ガラスが「ドーン」という音がして突然割れ、同207m付近で緊急停止した。
東京消防庁などによると、乗っていた12人が約2時間にわたり閉じ込められ、このうち男児(6)が割れたガラスの破片で右ひじなどを切る軽傷を負って、病院に搬送された。
タワーを運営する日本電波塔によると、エレベーターには当時、けがをした男児を含む乗客11人とエレベーターの操作員1人が乗っていた。
乗客の1人が「鉄の破片のようなものがぶつかり、突然ガラスが割れた」などと話したという。
同社は事故を受けてエレベーターを手動で徐々に降下させ、約2時間後に大展望台で全員を降ろすとともに、特別展望台に残っていた観光客約40人を職員が誘導し、階段で避難させた。
エレベーターは幅1.1m、奥行き1.7m、高さ2.2mで、扉部分以外の側面は、外の景色を見られるようガラス張りになっている。
同社は、エレベーターの運行と特別展望台の営業を当面取りやめ、事故原因を調べるとしている。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130917/dst13091722320007-n1.htm
http://www.asahi.com/national/update/0917/TKY201309170471.html
また、2013年9月20日21時20分にNHK首都圏NEWS WEBから、9月20日21時6分に朝日新聞から、9月21日12時34分に毎日新聞から、9月22日20時43分にmsn産経ニュースから、機械室に設置していた塞ぎ板がガラスを突き破って飛びこんだなどといった、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察のこれまでの調べで、エレベーター内からは、窓ガラスを突き破ったU字型の鉄板(縦50cm、横35cm、重さ約3.5kg)が見つかったほか、エレベーターをつっていた6本の鉄製のワイヤ(直径16mm)のうち1本が破損していたことが分かっている。
これについて東京タワーの運営会社は、破損したワイヤをメンテナンス会社が詳しく調べたところ、ワイヤが破断していたことを明らかにした。
メンテナンス会社によると、昨年12月の法定検査では、エレベーターに異常は確認されなかった。
6本のワイヤは2年に1回すべて交換していて、最近では去年の3月に交換していた。
また、見つかった鉄板は、特別展望台の上にあるエレベーターを動かすモーターなどが設置された機械室から落下したもので、ワイヤを通している穴を囲んでいる「塞ぎ板」と呼ばれる部品だったという。
発表によると、鉄板は、ワイヤを上下に動かすモーターのある機械室の床面にビスで固定されていた。ワイヤが通る穴を覆って異物が入るのを防ぐもので、厚さ約2mm。
メンテナンス会社は定期点検を月2回実施していたが、鉄板を固定するねじの緩みなどは点検項目に入っていなかった。
事故前日の16日には台風を受け強風を警戒し、朝からエレベーターを停止させて目視でロープの状態などを点検したが、鉄板の状態は確認しなかったという。
メンテナンス会社は「鉄板が落下することを想定しておらず、点検項目に入れていなかった」と説明した。
鉄板にはエレベーターをつるすワイヤと接触した痕跡があったほか、ワイヤ1本が断裂しており、鉄板とワイヤが何度も擦れるなどしたため、鉄板のねじが外れて落下したとみられる。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20130920/4694542.html
http://www.asahi.com/national/update/0920/TKY201309200398.html
http://mainichi.jp/select/news/20130921k0000e040222000c.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130922/dst13092220430011-n1.htm
(ブログ者コメント)
ワイヤーの「破損」と「破断」という2つの言葉が使われているが、当初は、ワイヤーの外側のストランドの一部が切れただけと思って「破損」という言葉を使ったが、よく調べてみると破断していた・・・ということだった模様。
(2013年12月22日 修正1 ;追記)
2013年12月20日21時27分に時事通信から、2013年12月20日20時54分にNHK首都圏NEWS WEBから、原因が判明したという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
エレベーターを管理する三菱電機ビルテクノサービスによると、特別展望台の上にあるエレベーターの機械室で、梁の溶接部分が外れたことが主な原因。
このため、梁の上に設置されていたワイヤを通す滑車のような機器が傾き、ワイヤが上下する間に摩耗と金属疲労が進んで、6本あるワイヤのうち1本が破断した。
そして破断でほつれた部分が「ふさぎ板」と呼ばれる鉄板に接触し続けた結果、鉄板が変形・落下し、エレベーターに飛び込んだという
運営会社では、ワイヤや滑車の交換といった防止対策も完了したとして、21日から特別展望台の営業を再開することを決めた。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2013122001002
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20131220/4001812.html
その他、上記とは若干違った表現で、各メディアから下記記事がネット配信されていた。
(2013年12月21日8時21分 朝日新聞)
梁は溶接で固定されていたが、1967年の施工当時の溶接が甘かったという。
同社は、梁をボルトで固定し強度を強め、点検する作業員の人数も増やすなどの再発防止策をとったという。
http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312210004.html
(2013年12月21日15時42分 読売新聞)
同社は部品を新品に交換するとともに、窓ガラスの強度も従来の4.5倍にするなどしたという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131221-OYT1T00407.htm
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。