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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2013919152分に毎日新聞から、919122分に朝日新聞から、919046分にmsn産経ニュースから、919日付で毎日新聞九州版から、919830分にmsn産経ニュース九州から、9192037分にNHK佐賀から、920日付で朝日新聞佐賀全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

18日午後6時55分ごろ、佐賀県唐津市中瀬通の水産加工会社「K産業」の工場の従業員から「屋外タンク内で作業中の男性2人が倒れている」と警察に通報があった。

連絡を受けた消防隊員がタンク内で2人を見つけ、タンク上部にある出入り口から送風機で風を送り込み、有毒ガスを排気してから2人を運び出して病院に搬送したが、約2時間半後に死亡が確認された。

司法解剖の結果、2人の死因はいずれも硫化水素中毒であることがわかった。

 

警察などによると、死亡したのは同社嘱託社員の男性のYさん(68)と同社社員の男性のMさん(48)の2人。2人は、タンクの横にある汚水処理場の管理を担当していた。

 

第一発見者の部長によると、18日午後6時20分ごろ、Yさんの家族から「連絡がとれない」と会社に相談があった。

部長らが工場周辺を捜索。6時50分ごろ、タンクの蓋がわずかに浮き上がっているのを発見。内部を確認したところ、2人が浮いているのを発見した。

 

消防によると、タンク内の水面から50cm付近で90ppmの硫化水素を検出した。

労安法に基づく酸欠則では、10ppmを上回ると換気し、それでも下がらない場合は防毒マスクの着用が求められるが、2人は作業着にヘルメット姿で、マスクはしていなかった。

タンク内の硫化水素濃度の定期測定は月に一度、行われていたという。

 

タンクは、魚を洗った際に出た血などの汚水をためるもので、FRP製。立方体(縦約5m、横約4m、高さ約3m)で容積約60トン。今年4月に設置した。

底から高さ約1mまで汚水があり、2人がうつぶせで浮かんでいた。

汚水が腐敗し、硫化水素が発生した可能性があるという。

 

消防に対する工場側の説明では、タンクには通常、蓋がされ、中に入り作業することはない。

発見時、ふたが少し開いた状態で、何かの事情でタンク上部から落ちたとみられるという。

同社幹部は「タンクの蓋は直径約70cmなので、2人一緒には入れない。どちらかが先に落ちて、それを助けようとしたのではないか」と話した。

 

同社では、5月に佐世保市の水産加工会社営業所で硫化水素発生により1人が死亡、2人が重体となった事故で行政の指導を受け、タンク内に入ることを原則禁止とし、緊急時にタンク内に入る時はガス検知器で酸素や硫化水素の濃度を測定の上、外部から新鮮な空気を送り込む装置が付いた「送気マスク」を着用することを義務づけ、マスクも8月に備えたところだった。

 

しかし、事故の起きた18日の作業予定表には、タンク内への立ち入りが記載されていなかった。

廃液の表面の汚れの状態を確認するために蓋を開けた可能性もあるという。

蓋を開けて中を覗き込むことまでは禁止しておらず、「禁止する必要があったかもしれない」とした。

 

同社や同社ホームページによると、K産業は本社が長崎市にあり、1905年創業。日本水産の100%出資子会社で主に水産食品の加工をしている。

 

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20130919k0000m040105000c.html

http://www.asahi.com/national/update/0918/SEB201309180024.html

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130919/crm13091900470000-n1.htm

http://mainichi.jp/area/news/20130919sog00m040002000c.html

http://sankei.jp.msn.com/region/news/130919/sag13091912410001-n1.htm

http://www.nhk.or.jp/lnews/saga/5084648752.html?t=1379630299257

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

仮に、1人が内部点検中に落ち、あわててもう1人が助けに入ったという状況だったとすれば、助けに入った人はパニック状態で、硫化水素ということが頭に浮かばなかったのかもしれない。

もしそうだとすれば、同種事故の再発防止策として、現場に「硫化水素注意」といった表示をしておくのも、一つの方法だ。

 

佐世保市で起きた死傷事故は下記参照。

 

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2910/

 

 

 

 

(2013年10月10日 修正1 ;追記)

 

2013920日付の佐賀新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。

 

部長は「蓋を開けてタンク内をのぞく行為そのものが危険だと、もっと徹底すべきだった。悔やんでいる」と肩を落とした。

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

上記は、他の現場にも言えることかもしれない。

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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