2017年10月30日19時14分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道の60歳の運転士が、緊急時に列車を停止させる装置のひとつを作動させない状態で3年あまりにわたって普通列車を運転していたことがわかり、JRは再発防止を徹底することにしている。
JR北海道によると、函館運輸所に所属する60歳の男性運転士は、23日、函館線の函館発森行きの普通列車を運転した際、緊急時に列車を停止させる装置のスイッチを切ったままにしていたという。
この装置は「デッドマン装置」と呼ばれ、運行中に運転士が気を失った場合などに備えて、一定の時間、運転士がペダルから足を離すと、自動的に非常ブレーキがかかる仕組み。
この運転士は会社の聞き取りに対して、「膝が痛いのでペダルを踏み続けるのがつらかった」と話していて、3年あまり前から社内の規定に違反して、ペダルを踏まなくていいよう、スイッチを切った状態で普通列車の運転を繰り返していたという。
JR北海道では今年4月にも、札幌発函館行きの特急列車が緊急時の停止装置のスイッチを切った状態で運行されていた。
JR北海道は、「安全を最優先に取り組んでいる中、大変ご迷惑をおかけしております」とコメントし、今後、故意に装置のスイッチを切ることができないよう、対策を検討することにしている。
国交省北海道運輸局は、「安全に関わる問題で、会社が事態を長期間見抜けなかったことを重く見ている。会社の管理体制を含め、徹底した再発防止を求めたい」と話している。
出典
『緊急時の停止装置 スイッチ切る』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20171030/5273351.html
10月30日18時4分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR北海道は30日、函館線大沼~森間で23日、男性運転士(60)が安全装置のスイッチを切ったまま普通列車を運行していたと発表した。
運転士が意識を失った際などに自動的にブレーキをかける「デッドマン装置」で、平成26年夏ごろから、度々スイッチを切って運転していたという。
事故や乗客への影響はなかったが、同社は「厳正に対処する」としている。
JR北海道によると、デッドマン装置は、運転席の足元にあるペダルを5秒以上踏まない状態にすると、非常ブレーキが作動する。
運転士は、「ひざが不調で、ペダルを踏み続けることが苦痛だった」と説明している。
停止信号や速度制限超過でブレーキをかける自動列車停止装置(ATS)は作動していたという。
23日に森駅で列車を別の線路に移動させる際、この運転士が信号を見落とすミスがあり、列車の運行データを解析したところ、スイッチを切っていたことが判明した。
出典
『安全装置オフで列車運行 JR北海道の男性運転士』
http://www.sankei.com/affairs/news/171030/afr1710300031-n1.html
(ブログ者コメント)
○ペダルは、どのような場所にあるのだろうか?
ネットで探してみたが、情報は得られなかった。
自動車のブレーキペダルのような場所にあるのだろうか?
もしそうなら、たしかに、ひざが不調な人は踏み続けるのがつらいかもしれない。
それが足元にあって、踏むというよりは足を乗せる・・・といった場所にあるとすれば、そうつらくはないような気もするのだが・・・。
○規則を制定した場合、できるだけ、その規則が守れるような
環境を整えておかなければならない。
今回の規則不順守事例は、膝が悪い、この運転士に限った話しなのだろうか?
他の運転士は不具合を感じていなかったのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。