2016年12月8日11時43分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国民生活センターは8日までに、買い物中に6歳以下の子供がショッピングカートから転落して重軽傷を負う事故が多発しているとして、クリスマスや年末年始を控え、買い物の機会が多くなるのに合わせて注意を呼び掛けた。
各地の30医療機関から寄せられたスーパー、ショッピングセンターなどでの事故情報を分析したところ、事故は今年10月までの5年半で108件。
年齢別では1歳が35件で最も多く、2歳31件、3歳19件などと続いた。
状況別では転落69件が最も多く、親が目を離した隙にカート上で立ち上がったり、商品などに手を伸ばそうと幼児用座席から身を乗り出したりした事故が目立った。
次いで多かったのは転倒18件で、カートのかごや下部の荷台に乗ってカートごと倒れたり、よじ登ろうとして転倒したりした事故があった。
センターは、国内外の文献を踏まえ、「床から頭部までの高さが73cmを超えると、転落した際に頭を損傷する危険が高まる」と説明。
安全ベルトがあれば必ず着用するよう、促した。
出典
『買い物カート、子供の転落に注意 5年半で事故108件』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07HBS_Y6A201C1000000/?n_cid=NMAIL001
(ブログ者コメント)
国民生活センターHPに掲載されている記事は下記。
『医療機関ネットワークにみる店舗用ショッピングカートでの子どもの事故-転落時の頭部損傷のリスクが高く、危険です!-』
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161207_1.html
以下は序文。
スーパーマーケットやショッピングモール等の店舗には、購入する商品を運ぶための店舗用ショッピングカート(以下、「ショッピングカート」)があり、日常的に多くの消費者に利用されています。
こうしたショッピングカートには、子どもを乗せる座席がついているものなど、大きさや形状にも様々なタイプがあります。
店舗によっては、複数のタイプを揃えており、子どもを座席に乗せて買い物をする姿もよく見受けられます。
一方、医療機関ネットワークには、店舗で子どもがショッピングカートから落ちてしまった、ショッピングカートに乗ったまま転倒してしまったなどの事例が多く寄せられ、頭部や顔面にけがを負ったり、なかには骨折や頭蓋内損傷などの重症事例も寄せられています。
そこで、医療機関ネットワークで収集した店舗内でのショッピングカートによる子どもの事故情報について分析し、事故防止のために消費者に注意喚起・情報提供します。
以下はリスク評価の説明文。
子どもの転落・転倒事故の分析における頭部の損傷リスク評価について、3歳児が床と水平な状態で転落したと想定したシミュレーションを行ったところ、頭部の転落高さが約73cmを超えると、硬いコンクリートの床面に対して転落したときに中程度の頭部損傷(頭蓋骨の骨折や、意識喪失を伴う顔の骨折や深い切り傷など)が発生するリスクが非常に高くなります
実際に店舗で使用するものとして販売されているショッピングカートの座面の高さ及びカゴの上端までの高さについて、製造・販売事業者3者にアンケートを実施したところ、座面の高さは最大で80cmで、カゴの上端高さは最大で89cmでした。
カートの座面に子どもが立ち上がったり、カゴから外へ子どもが顔や半身を乗り出したりした状態から転落した場合、頭部損傷のリスクが高く、危険であると考えられました
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。