2016年11月14日21時50分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月14日18時50分に毎日新聞から、11月15日2時6分に共同通信から、11月18日6時49分にNHK福岡NEWS WEBから、11月21日5時30分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後2時50分ごろ、福岡市南区の認可保育園「K」から、「男の子が溺れたようだ」と119番通報があった。
警察によると、園に通う市内の1歳7カ月の男児が敷地内の排水溝に頭を突っ込んで動かなくなっているのを保育士が見つけ、病院に搬送されたが、意識不明の重体という。
警察によると、排水溝は雨水を流すためのもので、直径約30cm、深さ約35cmの円筒形。
地下の排水管とつながっていて、雨水を流すため地面に縦に埋め込まれており、水が7cmほどたまっていた。
通常はプラスチック製の蓋がかぶせてあるが、発見時は外れた状態で、男児のそばにあったという。
この蓋に関し、園が「少なくとも1年ほど前から、排水溝のふたが危ないと思っていた」と警察に説明したことが、捜査関係者への取材でわかった。
警察は、園が危険性を認識していたのに適切に対応しなかった疑いがあるとみて、業務上過失致傷容疑で調べている。
園や捜査関係者によると、現在の園の施設は3年前に建てられ、園庭には排水溝が約10カ所作られた。
排水溝は当初、子どもが入れないような大きさで、はめ込み式で外れにくいふたがついていた。
ところが、水はけが悪かったため、現在の円筒形の排水溝に変え、ふたは置くだけのものになったという。
子どもでも開けられる重さのプラスチック製で、園児がふたを外すなどしていたため、危険だと思った保育士らが、状況に応じてふたの上に土囊を置いていた。
だが、つまずくおそれがあったため、最近になって土囊は取り除かれていた。
男児は0歳児クラスに所属。
自力で歩くことができ、この日は、昼食後に1階の保育室で昼寝をする姿が確認されていた。
午後2時ごろから園児らが順次起きて遊んでおり、発見10分前の14日午後2時40分ごろに、男児が1階の保育室から部屋の前の園庭に出ようとしていたのを、保育士が確認している。
保育士が見ていなかった約10分間に、男児が園庭に出て排水溝に落ちた可能性が高いという。
捜査関係者によると、男児が見つかった排水溝は保育室からは死角になっていて、見えにくいという。
園の説明では、当時は0歳児クラスの園児9人に対し、3人の保育士が対応していた。
市によると、同園は2003年に市の認可を受けた。
出典
『保育園で1歳男児が意識不明 福岡、園内の排水溝で発見』
http://www.asahi.com/articles/ASJCG5V9RJCGTIPE03F.html
『福岡保育園 1歳男児が排水溝に頭の状態で見つかり重体』
http://mainichi.jp/articles/20161115/k00/00m/040/026000c
『排水溝に頭、男児意識不明 福岡の保育園、溺れたか』
http://this.kiji.is/170823357564157954?c=39546741839462401
『排水溝のふた以前も危険性指摘』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20161118/4503051.html
『「排水溝、危ないと認識」男児重体の保育園が説明』
http://www.asahi.com/articles/ASJCN4DKJJCNTIPE009.html
11月20日19時17分にNHK福岡NEWS WEBから、他に危険個所がないか安全点検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回の事故を受け、保育所を運営する社会福祉法人では、施設の設計者などとともに安全委員会を設け、20日、施設内にほかにも危険なところがないか確認するための安全点検を行った。
点検には、建築士や保護者などあわせておよそ30人が参加し、2時間あまり保育室やホールなどをまわって点検したあと、参加者からは、排水溝のふたを簡単にはあけられないように変える必要があるとか、園児の手の届く位置に備品を入れる物入れの鍵があるので場所を変えるべきだ、といった意見が出たという。
社会福祉法人の理事長は、「二度とこのような事故を起こさないためにも、20日の意見を踏まえて、できるところから再発防止策を講じていく」と話している。
出典
『保育所の安全委員会が点検』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20161120/4546481.html
(ブログ者コメント)
NHKの映像によれば、土でできた園庭の中に一つだけポツンと、保育園の建屋から1m程度離れた場所にマンホールのようなものが設置されている。
そこの蓋を外して、頭を突っ込んだ模様。
(2016年11月30日 修正1;追記)
2016年11月29日18時59分にNHK福岡NEWS WEBから、男児は意識が回復したという記事がネット配信されていた。
出典
『排水溝事故 男児の意識回復』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20161129/4809651.html
(2017年6月2日 修正2 ;追記)
2017年5月31日19時30分にNHK福岡から、園長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも若干修正した)
警察によると、保育所では以前にも「雨水升」のふたが外れ、職員から危険だという指摘が出ていたという。
警察は、56歳の園長が危険性を認識していながら升のふたが開けられないよう対策をとっていなかったうえ、30代から60代の保育士3人も男の子の見守りを怠ったとして、業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
警察によると、園長は調べに対し「業務が多忙で、対策を後回しにしてしまった」と供述し、容疑を認めているという。
これについて保育園では、「責任者が不在でコメントできない」としている。
出典
『保育所事故で園長ら書類送検』
http://www.nhk.or.jp/fukuoka-news/20170531/3871011.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。