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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2024101680分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

「強盗だ!」ではなく、「Go to a door(ドアに向かえ)!」だったのか-。

金品を奪おうと民家に忍び込み、住人にけがをさせたとして、住居侵入や強盗致傷罪に問われたオーストラリア国籍の男の公判が、東京地裁で開かれている。

被害者に発したとされる「脅し文句」について、被告側は「英語を聞き間違えたものだ」として無罪を主張。

空耳〟が争点となるのは極めて異例で、裁判員の判断が注目される。

■あの名物コーナー

「『空耳』をテーマにした番組を、知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか」

今月2日、弁護人が冒頭陳述でこう述べると、裁判員や裁判官の顔に、小さく笑みが浮かんだように見えた。

番組とは、テレビ朝日系列でかつて放送されていた深夜番組「タモリ倶楽部」の名物コーナー「空耳アワー」。

洋楽の歌詞が、なぜか、まったく別の意味の日本語に聞こえる-。

そんなテーマで視聴者が投稿した曲を聴き、その妙を楽しむ趣向で、根強い人気があった。

弁護人がわざわざ言及したのは、豪州国籍のマシュー被告(32)の行為が強盗だったのかどうか、カギを握るのは「空耳」だと主張しているからだ。

起訴状や検察側の冒頭陳述によると、事件は令和5623日午後11時半ごろに発生。

被告は東京都新宿区にある2階建て一軒家の2階ベランダに侵入し、住人の70代男性と鉢合わせてもみあいになり負傷させ、そのまま逃走したとされる。

■「パルクールしながら帰宅中」

だが弁護側の冒頭陳述などによると、その夜の出来事はこうなる。

被告は近場で酒を飲んだ帰り道、建物の階段を上ったり壁を蹴って飛んだりするフランス発の都市型スポーツ「パルクール」をしながら、住宅街の建物と建物の間を抜けるように進んでいた。

男性宅の脇を通ったとき、「かすかにガソリンのような匂いがした」ため、火災の危険を住民に知らせようと思い、男性宅の2階によじ登った。ベランダには灯油のタンクがあった。

2階の室内から明かりが漏れ、テレビの音も聞こえたため、中に人がいると確信。

火災の危険を伝えようと、ベランダに落ちていた小型スコップを手に、窓を開けようとしたり、手でたたいたりした。

すると、不審に思った男性が、ベランダに出てきた。

■「火災から逃がそうと」

検察、弁護側双方の食い違いが最高潮に達するのは、ここからだ。

検察側は、男性と鉢合わせた被告は「強盗だ!」「金はどこだ!」と、強盗事件で使われる典型的なフレーズを発した、と主張。

男性も証人尋問でその旨を証言し、聞こえた言葉は「日本語で、英語ではなかった」と振り返った。

一方、弁護側は、被告は43月に来日しており、「強盗」という日本語すら知らなかったと主張。

「強盗だ!」は「Go to a door(ゴー ツー ア ドア)!」、「金はどこだ?」は「Can you walk(キャン ユー ウォーク)?」だったと訴えた。

火災の危険から逃れさせるために「ドアに向かえ」と叫び、逃げられるかを確かめるために「歩けるか?」と尋ねた、という流れだ。

■「a」と「the」の違い

ただ、弁護側の主張には疑念も残る。

通常、「ドアに向かえ」と英語で言う場合、「一般的なドア」ではなく、「特定のドア」に向かうことを指す。

文法的に言えば、ドアに付く冠詞は「a」ではなく「the」だ。

弁護側は、その点も踏まえて被告に質問。

被告は「ドアの場所を把握しておらず、一般論としてドアの方へ行って、という意味だった」と説明した。

口にしたのは、あくまで「強盗だ」に聞こえる可能性があった「Go to a door」だった、との主張だ。

今月10日の被告人質問でも、〝空耳〟は主要なテーマとなった。

「何と言ったんですか」。
検察側が通訳を介して改めて被告に問いかけると、被告は英語で「Go to a door」と文言を再現。

ただ、記者が聞いた限り、その発音は日本語の「強盗だ」にそっくり、と言い切れるものでもなかった。

検察側は、被告が日本語を勉強しており、勤務先でも同僚と日本語を使っていたことを明らかにしたほか、当日の行動について「火災の危険を知らせたいなら、玄関のドアベルを鳴らすべきだったのでは」と追及。

被告は「当時は緊急事態だと思い、男性を助けることしか頭になかった。感謝してくれると思った」などと弁解した。

11日の論告で検察側は、男性が聞き違いをしたとは考えられないとして懲役6年を求刑。

これに対し弁護側は、被告は火災の危険を伝えるために男性宅に立ち入っただけで、「金品を強取する目的もなく、男性のけがと被告の行為との因果関係も不明だ」として無罪を主張した。

判決は18日に言い渡される。

https://www.sankei.com/article/20241016-K3KQC66G7BPGJDZOU5Y3TN7MEA/

 

10月18日17時32分に産経新聞からは、裁判長は被告の説明は信用できないと指摘したものの被害者が誤認識した可能性も否定できないとして強盗致傷罪は認めなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

裁判員裁判の判決公判が18日、東京地裁で開かれた。

島戸純裁判長は「金品を奪う意思があったと認めるには合理的疑いが残る」として強盗致傷罪の成立を認めず、傷害と住居侵入の罪で懲役2年(求刑同6年)の判決を言い渡した。

島戸裁判長は「Go to a door!」と発言したなどとする被告の説明は「信用できない」と指摘。

一方、相手が強盗だという先入観を持った男性が何らかの発言を誤まって認識した可能性も否定できないとした。

https://www.sankei.com/article/20241018-OAZKJRDUPNMYJM2CTQPJCQY6AQ/

 

(ブログ者コメント)

この情報で思い出したのが、1992年に米国ルイジアナ州で起きた日本人留学生射殺事件だ。
あの時は、ハロウイン仮装した留学生が訪問先を間違え、強盗と間違えた住人から「フリーズ(動くな)」と言われたのに、それを「プリーズ(どうぞ)」と聞き間違えて射殺された。

今回の状況も、仮に被告側の言い分が正だったとすれば、似ていると言えば似ているが、灯油の臭いだけで火災の危険性を感じ、それを知らせるため見知らぬ民家のベランダに上ったという説明には、裁判長の指摘どおり無理を感じる。

もしかして弁護人はルイジアナ州の事例を念頭に置いて弁護シナリオを構築した?・・・という気もチラっとした。

 

 


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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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