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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2012年11月8日12時51分にNHK沖縄から、同日14時31分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
7日、うるま市にある原油の備蓄基地で、18基あるタンクのうち1基(容量9万9600kℓ)のふたが原油の中に沈み、タンクの原油がむき出しになり、かつ原油の一部が漏れ出したトラブルで、会社側は、タンクの中の原油が空気に触れて引火することがないよう、今後、炭酸ガスをタンクにためるなどの措置をとることにしている。

トラブルがあったのは、うるま市の原油備蓄会社「沖縄ターミナル」。
7日午後
3時ごろ、職員が原油の流出を発見、約15分後に土のうでせき止め、午後8時半すぎに約4.5kℓを回収した。施設外への流出はなかった。

その後、屋根が沈んでいるのを同社が確認した。
原油は、浮き屋根の上にたまった雨水を出すための排出口から漏れたとみられるが、浮き屋根が沈んだ原因も含め、今後詳しく調査する。


8日午前、会社側が記者会見し、トラブルについて謝罪するとともに、経緯を説明した。
それによると、タンクのふたの上に中の原油が漏れ出し、パイプを伝って原油が流出したという。
また、ふたは、原油の重みでタンクの底まで沈んでいて、およそ5万kℓの原油が直接、空気に触れて引火するおそれもあるということで、消防などが警戒を続けている。


会社側は、タンクから原油を抜き取る作業を安全に進めるため、まずは、タンクの上部に炭酸ガスを注入し、原油が空気に触れないようにする措置をとるという。

この備蓄基地と一番近い住宅地とは山を挟んで500mほど離れているが、住宅地周辺でも異臭がしたという。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/okinawa/5093332221.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121108/dst12110814340006-n1.htm
 
 
11月13日18時37分にNHK沖縄から、炭酸ガス注入が開始されたという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
会社側では、原油が空気に触れて引火するのを防ぐため、原油を別の空のタンクに移すとともに、13日から、炭酸ガスを注入して原油の上に膜をはるための作業を始めた。
会社側では、およそ2週間かけて炭酸ガスの注入を行うという。


基地の近くの集落では、先週、トラブルが起きて以降、断続的に原油の臭いがしているということで、平安座自治会では、「会社側は炭酸ガスの注入が安全策だと言っているので少しほっとした面もあるが、もっと早く対策をとってほしかったというのが正直な気持ちだ」と話していた。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/okinawa/5093438691.html
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
□2003年9月、十勝沖地震の2日後に苫小牧の製油所のナフサタンクが全面火災になった事故があったが、あの事故の原因は、地震で浮き屋根が沈んだ後、ナフサ蒸気の拡散を防ぐため消火用の泡で液面をシールした、その泡が潰れて水滴となり、ナフサ中を沈んでいった際の沈降帯電だったと推定されている。
今回の事故で、液面のシールに泡ではなく炭酸ガスを使うのは、その教訓が活きているからかもしれない。
 
□その十勝沖地震当時、ブログ者は沈降帯電に関する知識を有しており、また、消火用の泡の主成分が水であることも知っていた。
しかし、2つの知識をドッキングさせ、液面に放射した泡が原因で火災が起きるとは、あの事故が起きるまで想像だにしなかった。
 
事故後に調べた結果、泡の沈降によって火災になった事故は海外で過去に起きており、報文もあったらしいが、ああいった事故の前にそのような情報の有無を調べることは、いわば無から有を生ぜしむることにつき、何かのきっかけでもない限り、かなり難しい。
 
過去の事故を有無を調べるきっかけが「自所で事故が起きたから」というのでは、なんとも悔いが残るのだが、それに対する妙案は思い浮かばない。
せいぜいが、過去事例を幅広く地道に収集し・・・程度だ。

 


(2012年11月24日 修正1 ;追記)

2012年11月20日にFirestream21さんから、以下のコメントが書き込まれた。
(コメント記入上の不具合があったので、本文追記という形で紹介する。)

①今回の沖縄のタンクは原油なので、導電率の関係で沈降帯電の問題はありません。北海道の場合は、正式にはライトナフサでナフサよりも精製度が高く非常に導電率が低く、静電気をためやすく沈降帯電が起こりやすかったものです。

②今回炭酸ガスを選んだのは、タンク内部の沈下屋根の視認性と作業性の問題からと思います。シール性は泡の方がベターですが、大きなタンクとなると泡被覆の維持に難点がありますので、この点は北海道の教訓を活かしたと思います。。

③海外を含めて泡シール時にタンク火災を起こした事例は5件以上報告されており、いずれも精製された軽質油で起きています。また、日本でもよく知られている海外の文献にも泡シールに対する注意事項が記載されているものがあり、この危険性を関係者でも知っている人は知っていたはずです。

④泡シールには必ず沈降帯電の問題があると考えると必要な時に、理由もなく選択肢から外してしまう危険性もあります。まさに「羹と膾」です。

⑤結局は、日本の防災関係者の海外情報に対する勉強不足かと思われます。福島の構図と一緒です。


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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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