2018年11月20日12時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鹿児島県伊佐市で先月23日、民家が全焼した火災で、消防車が水を積まずに出動し、消火開始が遅れたことが分かった。
伊佐湧水消防組合は、消防長ら5人を処分した。
組合によると、消防車が火災に出動し、隊員2人がホースを伸ばしてノズルを民家に向け、別の隊員が消防車の弁を開けたが、水が出なかった。
約300m離れた川の水をくみ上げて放水を開始したのは、約5分後だった。
すでに民家の約3分の2が焼けていたが、約1時間20分で鎮火。
木造平屋建て住宅と倉庫計約270m2が全焼したが、一人暮らしの女性(79)にけがはなかったという。
組合の説明では、先月17日、消防車の走行中にエンジンが故障し、レッカー移動するため、約2トン入っていた水を抜いた。
19日に修理が終わったが、水を入れ忘れたという。
修理後の毎日の点検でも、水の有無の確認を怠っていた。
放水の遅れが被害程度に与えた影響については、「分からない」としている。
組合は監督不行き届きだったとして、今月12~14日付で組合の消防長、同分遣所長ら5人を口頭や文書による訓告処分にした。
組合の赤池次長は、「プロとしてあってはならないミス。点検を徹底し、再発防止に努めたい」と話している。
出典
『消防車出動、ホース伸ばしたら…水積み忘れ、消火に遅れ』
https://www.asahi.com/articles/ASLCN3D9NLCNTLTB001.html
11月19日18時26分にNHK鹿児島からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
タンク車は「水槽付消防ポンプ自動車」と呼ばれるもので、車体に大量の水をためることができる。
消防車と同様に放水も可能で、初期消火に対応するために導入されている。
伊佐湧水消防組合によると、このタンク車は伊佐市菱刈南浦で先月23日の夜に発生した住宅火災で出動したが、現場に到着し、消防士が消火活動を行おうとしたところ、水がないことに気づいた。
ポンプ車には最大2トンの水を積むことが可能で、およそ3分間、放水を続けることができる。
今回の火事では近くの消火栓から水を取り、ほかの7台の消防車両とともに放水作業を行ったという。
伊佐湧水消防組合は、「消火活動の遅れなど影響はなかった」としているが、注意義務を怠ったとして、組合のトップの消防長や大口消防署菱刈分遣所の副所長など、4人を訓告の処分とした。
ポンプ車は修理に出され、火事の数日前に菱刈分遣所に戻されたが、この際、職員が水を積むのを忘れていたという。
伊佐湧水消防組合は、「日ごろの点検を徹底して、再発防止に努めたい」としている。
出典
『消火に入るもタンク車に水なし』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20181119/5050004921.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。