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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年7月28日12時58分に朝日新聞から、また同日付で読売新聞山口版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山口市消防本部で今月22日にあった防火管理者の資格取得講習で、受講者118人のうち、発煙筒の煙を吸い込んだ男性計15人が体調不良を訴えた。2人は現在も入院している。市消防本部が28日、記者会見を開き、発表した。

発表によると、22日午後2時ごろ、煙の疑似体験をするため庁舎の屋内階段の防火戸を閉め、発煙筒2本に点火。室内に煙が充満したところで避難訓練をした際、9人がせきや息苦しさなどを訴え、うち6人が病院に搬送された。翌23日以降、別の6人も体調不良で医療機関を受診。15人のうち50歳代の男性が高熱で、30歳代の男性が肺炎で、現在も入院している。
 
訓練は、受講者118人を4班に分けて実施。事前に職員が「(持参するよう指示していた)タオルで鼻や口をふさぐ」などと注意したが、うち1班には説明していなかった。体調不良を訴えた15人のうち、入院した2人を含む10人がこの班に所属していた。
同本部は、28日に開いた記者会見で、「注意事項の説明が不十分だった」とミスを認めた。

今回の講習では、昨年とは違う発煙筒を使ったが、発煙量を確かめていなかったという。
発煙筒には「煙を吸入しないでください」などの注意書きが記されていた。製造メーカーは「消防署の訓練に使用されることが多く、一般で使う時は十分な注意が必要」と指摘している。

会見した消防長は「大変遺憾なことであり、関係者に深くおわびします」と述べ、発生時に発表しなかったことについては「受講者全員の体調確認に時間がかかった」と説明した。
警察は業務上過失傷害容疑で調べている。


出典URL■■■
             ■■■



(ブログ者コメント)

□昨年と違う発煙筒を発煙量を確かめずに使ったとのこと。変更管理が不十分だったことも一因だ。
□企業には火災時の迅速な通報を求め、ちょっとでも遅れると厳しく叱責する消防が、1週間遅れての発表。このように自分に甘い姿勢では、他を律することはできない。




(2011年7月30日 修正1 ;追記)

2011年7月29日23時2分に、NHK山口から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山口市消防本部が改めて調べたところ、ほかに51人が体調不良を訴えていたことが新たにわかった。これで講習の参加者127人のうち半数以上にあたる66人が体調不良を訴えたことになる。
51人のうち1人が病院で手当てを受けたが、いずれも症状は軽かったという。


出典URL■■■
(NHKの記事は、1日か2日でアクセスできなくなりますので、御承知おきください)



(2011年9月27日 修正2 ;追記)

2011年9月26日18時57分に、NHK山口から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この事故について山口労基署は、山口市の消防本部に防火講習での発煙筒の使い方などについて改善するよう求めていたが、消防本部は、屋内の訓練では発煙筒を使用しないといった講習の改善措置を労基署に報告した。

改善点
□今後、屋内での防火講習では発煙筒を使わない
□講習以外の訓練などで発煙筒を使う際にも、適切な使用方法や安全対策を徹底する
□講習の受講者に対する注意事項の説明に漏れがないよう講師どうしが事前に確認する

消防本部によると、この講習で、体調を崩して医療機関で治療を受けた16人のうち15人はすでに回復しており、肺炎で入院していた1人が経過観察中だという。


出典URL■■■
(NHKの記事は、1日か2日でアクセスできなくなりますので、御承知おきください)



(2011年10月15日 修正3 ;追記)

2011年10月13日19時21分に、NHK山口から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この事故について、消防本部は13日会見し、医療機関を受診した参加者16人のうち10人については、13日までに通院費用や慰謝料など、あわせて125万あまりの賠償金を支払ったことを明らかにした。
また残る6人についても今後、賠償金を支払う予定で、市側の最終的な支払い額はおよそ200万円に上る見通しという。

会見で、消防本部の消防長は、「大変なご迷惑をかけ、本当に心苦しい。今後このようなことがないよう努めていきたい」と述べた。
消防では、今回の事故を教訓に、今後の講習では発煙筒は使用せず代わりにスモークマシンと呼ばれる人体に無害な煙を発生させる装置を使うことを検討しているという。




(2012年4月3日 修正4 ;追記)
 
2012年3月28日18時59分にNHK山口から、当時の職員2人が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

警察は、講習の担当者として発煙筒を準備した山口市消防本部の47歳の副主管と34歳の主任の2人が煙の安全性について発煙筒を使用する前に十分確認すべきだったのに怠っていたとして、業務上過失傷害の疑いで2人の書類を山口地検に送った。
調べに対し、2人は事実関係を認めているという。

山口市消防本部の消防長は「書類送検されたことを厳粛に受け止め、今後2度とこのようなことがないよう安全管理を徹底していきたい」と話している。


出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4064028731.html

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魚田慎二
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男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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