(1/2から続く)
11月16日9時2分にNHK関西からは、事故発生から訓練中止まで1時間半もかかっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸自のその後の調べで、訓練を中止したのは、事故の発生から1時間半以上たってからだったことがわかった。
具体的には、午後1時20分ごろに事故が発生し、警察から演習場に隣接する駐屯地に連絡があったのが午後2時半ごろで、訓練が中止されたのは、それからおよそ30分がたった午後2時57分だった。
陸自によると、警察の連絡から訓練中止までのおよそ30分の間にも12発の砲弾が発射されていたという。
また、陸自トップの陸上幕僚長への報告は、事故からおよそ2時間後の午後3時20分ごろだったということで、陸自は、緊急時の連絡態勢など安全管理に問題がなかったか、詳しく調べることにしている。
出典
『陸自 訓練中止まで1時間半以上』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20181116/0009757.html
(ブログ者コメント)
同演習場で2015年に起きた事故は、本ブログでも紹介している。
(2018年12月22日 修正1 ;追記)
2018年12月18日12時52分に朝日新聞から、訓練を一旦中断した後、再開時に分隊長がメモを見ず照準数値を部下に伝えていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
防衛省は18日、射撃分隊長が思い込みで誤った方向を隊員に指示し、責任者の射場指揮官らも点検を怠ったなどとする調査結果を発表した。
陸上幕僚監部によると、射撃分隊は事故当日の11月14日、81ミリ迫撃砲をいったん目標に向けて正しくセットしたが、別部隊による後方からの射撃を避けるため、退避した。
約25分後に戻ってやり直した際、分隊長は、砲身の方向を定める照準の数値を思い込みで誤って伝えた。
正しい数値をメモしていたが、メモを見なかった。
さらに、別の場所に退避した指揮官と安全係は、戻るのが遅れた。
安全係が照準の値を確認しないまま、指揮官は予定時刻が来たとして射撃を指示。
「遅れれば他の訓練に影響すると思った」と話しているという。
訓練では、通常、安全な範囲を示す杭を砲前方の左右に打ち、砲身が杭の範囲に収まっているかを真後ろから確認する。
しかし今回は、安全係が斜め後ろから見たため、方向のずれに気づかなかった。
着弾が目視できなかった場合は、指揮官らが砲の設定を確認する決まりだが、目標区域内にある沢に落ちて土煙などが上がらなかったと思い込み、点検を怠った。
陸自は、砲の照準に左右の限界を表示するなどの再発防止策をまとめ、18日付で全国の部隊に周知した。
陸自トップの山崎陸上幕僚長は18日午前、記者団の取材に応じ、「誰かが安全管理の義務を遂行していれば、事故は起こらなかった。部隊全体の安全意識の不足が一番の原因。非常に重く受けとめている。誠に申し訳ない」と謝罪した。
出典
『砲弾事故「思い込みで方向指示」 陸自が19人処分』
https://www.asahi.com/articles/ASLDK669BLDKUTIL054.html
12月18日10時39分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸自によると、分隊長は11月14日午後1時15分ごろ、81ミリ迫撃砲の射撃訓練を始める際、事前に計算していた照準用の4桁の数字の1つを間違えて隊員に口頭で伝えた。
メモを持っていたが確認せず、砲の向きが右に22.5°ずれたまま砲弾を3発発射し、このうち射程を延ばした3発目が国道近くに落ちた。
射撃訓練では、事前に現場の射撃指揮官や安全係の隊員が照準などを点検する手順になっていた。
だが、直前に別部隊が射撃訓練をする間、退避した際に分隊とはぐれてしまい、分隊がその後、再び照準を合わせたのに点検をきちんと実施しなかった。
指揮官らは、「退避前に1度安全点検をしたので大丈夫」と考え、予定時間通りの射撃を許可したという。
出典
『陸自誤射は照準数値を誤伝達 隊員19人処分』
https://mainichi.jp/articles/20181218/k00/00m/040/037000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。