2015年9月27日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5242/
(2016年3月9日 修正1 ;追記)
2016年3月2日付で朝日新聞(聞蔵)から、落下原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中日本高速は、1日、「想定外」としていた落下原因を分析した最終結果をまとめた。
教訓を踏まえ、点検項目を追加。
事故調査を委託した有識者会議に報告し、了承を得た。
事故では、照明は天井との間の鉄製の留め具4本すべてが錆びて折れて落下。
報告によると、トンネル内は高湿度で、排ガスに含まれる硫黄や凍結防止剤の塩素などにより、留め具が腐食しやすい環境にあった。
宇利トンネルの照明の材質が、社内で仕様変更が引き継がれていなかったため、社内の管理記録と異なっていたことも判明。
本来は、経年劣化で照明本体に傷みが現れることが交換の目安となるが、実際の材質では、留め具の方が先に損傷するデータが示された。
落下2年前の定期点検で異常に気付けなかったが、再現実験で留め具を同程度に腐食させて定期点検と同様に揺すっても、ぐらつきは確認できなかった。
留め具の錆びの進行を点検する別の方法として、専用の機器を導入し、計測することにした。
こうした今回の教訓を、新たなトンネルの設計や管理に活用するという。
3月2日1時43分に日本経済新聞からは、接合部のパテが腐食したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東名高速道路の宇利トンネルの上り線で、昨年8月、照明器具が落下してトラックのミラーが破損した事故で、中日本高速道路は、1日、照明をワイヤで吊るなどして安全対策を強化し、定期点検の項目も追加すると発表した。
同日、有識者による最終の調査検討会でまとめた。
凍結防止剤から出る塩化物や排ガス中の硫黄酸化物が、照明を固定する取り付け脚との接合部のパテを腐食させ、破断したと推定。
同種の照明を使っているトンネルは12本あり、順次、交換する。
同社は、事故の2年前に点検していたが、落下の兆候を発見できなかった。
今回、落下した以外の照明を使うトンネルのうち、135本についても、表面の亜鉛めっきの膜の厚さを定期的に測定する項目を追加する。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFD01H2T_R00C16A3CN8000/
(ブログ者コメント)
凍結防止剤に含まれる塩素によってトンネル内の照明器具が落下したかも・・・という記事は、過去にも紹介済み。
2013年1月7日掲載
2012年12月30日報道 大崎市のトンネルで照明器具が落下したのは凍結防止用の塩が巻きあげられたことが原因か?
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2590/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。