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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020730日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

29日午前8時55分ごろ、仙台市太白区郡山6丁目のT社仙台事業所で、男性から「屋内で男性2人が倒れている」と119番があった。


仙台南署によると、従業員の古山さん(男性、50歳)=白石市=と細矢さん(男性、26歳)=太白区=が市内の病院に搬送され、搬送先で死亡が確認された。


同署によると、2人は工場にある焼結炉の中で見つかった。

炉は直方体で幅約70センチ、奥行き約50センチ、高さ約3.7メートル。

 

不具合があり、2人が上部の開口部から中に入ったとみられる。

 

共に作業に当たろうとした別の男性従業員が異変に気付き、第三者を介し通報した。


炉は通常、真空状態で作動し、炉内の酸素濃度は事故時、極めて薄い状態だったという。

 

同署は、2人が酸素欠乏により死亡した可能性が高いとみて、死因や原因を詳しく調べる。


市消防局などによると、2人は搬送時、心肺停止の状態だった。

外傷はなかったという。


仙台労基署も同日、炉や周辺の状況などを調べた。

労働安全衛生法違反に当たる可能性があるとみて、今後、関係者から事情を聴くなどして調査する方針。


T社仙台事業所によると、焼結炉は電子部品を製造するため、原料となる金属を焼き固めるための装置。

 

仙台事業所はパソコン部品などを製造し、約250人が勤務している。

 

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202007/20200730_13017.html

 

 

7291956分にYAHOOニュース(東北放送)からは、通りかかった警備員が2人が倒れているのを発見したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

29日午前8時50分ごろ、仙台市太白区郡山6丁目の電子部品などを製造する「T社仙台事業所」の工場の中で、男性2人が倒れているのを警備員が発見し、消防に通報しました。

 

警察や仙台事業所によりますと、2人は、金属を焼き固める際に使われる焼結炉と呼ばれる炉の修理のため中に入りましたが、通りかかった警備員に炉内で酸欠状態で倒れているところを発見されたということです。

 

事業所の始業時間は8時半のため、発見される8時50分までの20分の間に炉に入って倒れたと見られています。

 

消防によりますと、焼結炉の中で有毒なガスなどは検知されなかったということです。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/e4be0675778240547fc4eb82ad61442fec9e77c3

 

 

7301933分にYAHOOニュース(東北放送)からは、焼結炉に入る前にはアルゴンガスなどでバキュームブレイクするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

30日になって、2人の死因は窒息死と分かりました。

 

古山さんら2人は、焼結炉と呼ばれる炉内で倒れているところを発見されましたが、消防の調べで、事故後のこの炉内の酸素濃度は極めて低く、人が入ると危険な数値だったことが分かりました。

 

29日の始業時間は、午前8時半。

2人が倒れているのが発見されたのは、20分後の8時50分頃のため、警察は、2人が炉に入ってすぐに酸欠状態に陥った可能性が高いとみて、調べを進めています。  

 

事故のあった焼結炉は、真空状態で粉末状の金属を高温で固めるものです。

 

焼結炉に詳しい東北大学金属材料研究所の千葉晶彦教授によりますと、蓋を開ける際には、アルゴンガスや窒素などを使い、真空状態から大気圧に戻す必要があるということです。

 

始業時間からわずか20分後に倒れているのが見つかっていることから、千葉教授は、炉内がこのアルゴンガスなど空気以外のガスで充満していた可能性があると指摘します。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/eac695d7f33afeed80d5733749022fdfb63f7b07

 

 

730204分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、修理の際は炉内に空気を送り込む必要ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

2人は「焼結炉」と呼ばれる装置の中に入る際、空気が十分に入っていない状態で中に入った可能性が高いことが分かりました。

 

労働基準監督署や警察によりますと、この「焼結炉」は普段は真空状態で、修理の際は空気を中に送り込む必要がありますが、2人は十分に空気が入っていない状態で炉の中に入っていたとみられるということです。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/93ab03994c7b1168bb37ac4d72e97f06a879f588

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は、千葉教授のコメントがテロップ掲載されている東北放送映像の3コマ。

 





 

 

 

 

(2021年7月22日 修正1 ;追記)

2021719176分に産経新聞からは、当時の責任者らが書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

仙台南署は19日、注意義務を怠ったとして業務上過失致死の疑いで、当時の工場責任者の男性社員(56)=同市泉区=を書類送検した。

書類送検容疑は、作業者が炉内に入る際に、マニュアルで定められている炉内の換気や酸素濃度計測などの注意義務を怠り、作業していた古山さん=当時(50)=と細矢さん=同(26)=を死亡させた疑い。

仙台労働基準監督署も19日、労働安全衛生法違反の疑いでT社と男性社員を書類送検した。

https://www.sankei.com/article/20210719-H5IU32G3ABPMVC3C6PHISKZJYU/

 


(2022年10月8日 修正2 ;追記)

20221061725分にNHK東北からは、換気や酸素濃度測定していなかったとして当時の現場責任者らが起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

警察は、換気を怠っていたなどとして去年7月、当時の現場責任者を業務上過失致死の疑いで書類送検していました。

これを受けて、仙台地方検察庁は6日までに、現場責任者だった森被告(58)と、作業の指揮監督を行っていた田中被告(57)を業務上過失致死の罪で起訴しました。

また、法人としての「T社」と現場責任者を労働安全衛生法違反の罪で起訴しました。

起訴状によりますと、焼結炉内で作業をさせるとき、炉内の換気や酸素濃度の測定などをしておらず、事故を防ぐための業務上の注意義務などを怠っていたということです。

起訴されたことを受けてT社は、「厳粛に受け止め、2度と起きないように再発防止策を徹底し、信頼回復に努めます」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20221006/6000021213.html 

 

(2023年3月15日 修正3 ;追記)

20233141341分にNHK宮城からは、作業監督は前日に修繕を指示したが当日は欠勤したため換気などの指示を出し忘れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この事故で、作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、現場責任者だった森被告(58)と、作業の指揮監督を行っていた田中被告(58)が業務上過失致死などの罪に問われています。

14日、仙台地方裁判所で開かれた初公判で、森被告は「間違いありません」と述べ、起訴された内容を認めました。

一方、田中被告は「過失は私にないと思う」と否認しました。

このあと、検察は冒頭陳述で田中被告に対し、「事故の前日に焼結炉の部品が落下したと報告を受けて修繕を行うよう指示したが、当日は体調不良で欠勤したため、換気などの詳しい指示を出し忘れていた」と述べました。

また、森被告に対しては、「現場責任者として作業中に十分な換気などを行わなければいけない立場だったのにも関わらず、何も行わなかった」と指摘しました。

https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20230314/6000022826.html

 

3141947分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、酸素濃度は3%程度だった、酸素濃度を測定しないことが常態化していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

冒頭陳述で検察側は、『焼結炉』の中で作業する際には、炉内の酸素濃度を18パーセント以上に保つ必要があるが、事故当時は3パーセント程度だったと指摘。

「酸素濃度の測定をしていないことが常態化していた」などと述べました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6411ba11544389add735c62f33d367c5285269ac 

 

(2024年4月17日 修正4 ;追記)

2024年4月16日22時29分に読売新聞からは、現場指揮者だった男性は当日欠勤しており、事故の予見可能性を認定するには疑いが残るとして無罪判決が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

業務上過失致死罪に問われた当時の現場指揮者の男性(59)(仙台市)の公判が16日、仙台地裁であり、宮田祥次裁判長は無罪(求刑・罰金60万円)判決を言い渡した。

仙台地検は現場の指揮監督を任されていた男性が作業手順を策定するなどの注意義務を怠ったなどとして、22年9月に起訴した。

判決で宮田裁判長は、男性は事故当時病気で欠勤しており、2人に炉内で作業するよう指示していなかったと指摘。

「(2人が炉内に入る)予見可能性があったと認定するには合理的な疑いが残る。被告人に過失があったとは認められない」と述べた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20240416-OYT1T50211/

 

416123分にNHK岩手からは、現場指揮者だった男性に当時、作業に関する指揮命令を行う権限はなかった、当時の現場責任者には罰金刑が確定しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この事故で、当時、作業を指導する立場だった田中さん(59)と現場責任者が、作業中の炉内の換気などの注意義務を怠っていたなどとして、業務上過失致死などの罪に問われました。

被告は、これまでの裁判で「過失は私にないと思う」と無罪を主張し、検察は罰金60万円を求刑していました。

16日の判決で仙台地方裁判所の宮田祥次裁判長は、「被告は当時、作業に関する指揮命令を行う権限はなく、現場責任者の支援をする立場だった。事故当日も従業員が焼結室に入って作業することを予見できたと認定するには合理的な疑いが残り、過失があったとは認められない」として、被告に無罪を言い渡しました。

この事故で、当時の現場責任者は罰金60万円、T社は罰金100万円の判決が、それぞれ確定しています。

https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20240416/6000027222.html 

 

 

 

  

 



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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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