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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(前編から続く)

 

200156日午前、札幌市の会社員Bさん(53・当時)は、定山渓の豊羽鉱山付近に「アイヌネギ(ギョウジャニンニク)を採りにいく」と行って出かけたまま、行方不明となった。
(Bさんの車は、その日の夕方、Bさんの家族によって発見され
 た)

 

翌日、地元の警察や消防、猟師などからなる捜索隊がBさんの車があった付近を中心に捜索したところ、山中でヒグマ1頭を発見し、射殺。

その近くでBさんの遺体を発見した。  

 

遺体はうつぶせの状態で、腰から下が土で覆われ、頭部と上体部は裸出し、両手は胸の前に交差するように組まれていた。

腹部、臀部、上下肢などを中心に食害された痕があった。

 

 

【“札幌の奥座敷”で起きた特異な事件】

 

「このケースは典型的な食害目的、つまりヒグマが人間を食べるために襲ったケースです。これを最後に札幌圏内で人身事故は起きていません」  

 

そう語るのは、ヒグマ研究の第一人者・門崎允昭氏(82)だ。  

 

いったいBさんの身に何が起こったのか。

 

事故直後に実際に現場を調査した門崎氏とともに、“札幌の奥座敷”で起きた特異な事件を再検証する。  

 


現場の状況から推測される当日の経緯は以下の通りだ。  

 

Bさんは、まだところどころ雪の残る中、豊羽鉱山の約2キロ東よりの地点にある沢に入り、幅24メートルの沢を遡行。

沢の入り口から200メートル、沢が二股に分かれる場所でヒグマに遭遇し、いきなり襲われたと見られる。

捜索隊は、この場所でBさんの長靴の片方が落ちているのを発見した。

 

「クマは立ち上がった状態で被害者を真正面から爪で引っ掻いたようです。

被害者は反射的に頭部を振って避けようとして、頚部に爪が当たり受傷しています。

倒れた被害者は、さらなる攻撃から逃れるべく、地面を這って逃げようとしたものの、現場の状況から判断すると、恐らく最初の襲撃から数秒で絶命したものと見られます」

 

 

【“獲物”を自分が安心できる場所に】


その後、クマは被害者をひきずって斜面を30メートルほど移動。

倒木に沿うように遺体を置き、その上に付近の土をかき集めて、かけた跡が残っていたという。

 

その後、ヒグマはさらに約60メートルほど急斜面を引きずり上げ、トドマツの疎林地へと遺体を移動させている。

 

この執拗な移動は何を意味しているのか。

 

「クマは“獲物”を自分が安心できる場所まで引きずっていく習性があります。

いったんは最初の場所に遺体を遺留したものの、不安になって、さらに安心できる場所を求めて移動したものと考えられます」  

 

その“安心できる場所”がBさんの遺体の発見現場であり、捜索隊に発見された際にヒグマが潜んでいた場所でもある。

 

 

内臓から食べる”という俗説は誤りです】

 

「その場所にはクマイザサが密生しましたが、下方斜面は視界が開けていて、クマが好む環境でした。

要するに、外側からは潜んでいるクマは見難いが、クマの方からは、周辺をよく見渡せて警戒するのに適している。

クマはこの場所に終始潜んで、遺体を食害していたのです」  

 

引きずられている最中に衣服や長靴は脱げたため、Bさんの遺体は靴下だけを履いた状態で、顔面や頚部には爪による創傷(212センチ)14本、背部にはやはり爪による刺創が66カ所も残され、腹部、臀部、上下肢などが大きく食害されていた。

 

「頭と四肢下部を食い残すのは、ヒグマが牛馬やシカを食べるときに共通する習性です。

“内臓から食べる”という俗説もありますが、これは誤りです」  

 

前編のインタビューで門崎氏が指摘した通り、ヒグマが人間を襲う理由は、「(1)排除(2)食害(3)戯れ、苛立ち」の3つに大別されるが、このケースが食害目的であると門崎氏が考える根拠はどこにあるのか。

 

 

Bさんに助かる道はあったのか?】

 

「主な根拠は、この加害グマはBさんを倒した後、すぐに己が安心できる場所へと執拗に移動している点です。

さらに、短時間のうちに被害者の身体の筋肉部を食べていること、また遺体を土や自らが噛み切ったクマイザサなどで覆い隠そうとしたこと。

これらはすべて、ヒグマが自らの食料と見做した獲物に行う行為です」  

 

この加害グマは当初から被害者を食害する目的で積極的に襲ってきた可能性が非常に強く、こうした場合、熊鈴など人の接近を知らせるための鳴り物は効力がないという。  

 

Bさんに助かる道はあったのだろうか。

 

「被害者は、鉈など武器になるものは携帯していませんでしたが、もし鉈があれば、結果は違っていたかもしれません。

ヒグマに刃物は効かないという人もいますが、ヒグマの痛覚は全身にありますから、鉈で反撃することができれば、ヒグマは怯みます」  

 

実際に1970年から2016年までに起きたヒグマによる人身事故94件のうち、一般人が生還したケースは35件あるが、うち12件において、生還者は武器を携帯していた。

 

逆に、死亡事故に至った18件のうち、武器を携帯していたのは、わずか3件にとどまっている。

 

「武器の携行が生還の確率を上げることは、データからも明らかなのです」  

 

悲惨な事故が浮き彫りにした「教訓」を決して無駄にしてはならない。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/87cdde9ff3cf9cded1a7bef36c127620abb8f23d?page=1

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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