2020年12月10日10時5分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡市は8日、JAくるめ(本店・福岡県久留米市)が出荷したシュンギクから、基準値の180倍の農薬が検出されたと発表した。
健康被害の恐れがあるとして、卸売会社などが回収を進めている。
対象のシュンギクは久留米市内の農家が栽培し、外装に「T次郎の贈りもの」と記載されている。
7日からの2日間で福岡市内のI(東区)、A(城南区)、H(博多区)、M(南区)、Fマート6店舗(いずれも東区)の、計10店舗で計113束が販売された。
福岡市やJAくるめによると、シュンギクからは殺虫剤として使われるイソキサチオンが、基準の0・05ppmに対して9ppm検出された。
タマネギ畑で散布した農薬の余りを、ビニールハウス内で栽培するシュンギクにも誤って使用したことが原因とみている。
これまでに健康被害は出ていないが、市は吐き気やけいれんなどを起こす恐れがあるとして、絶対に食べないよう呼びかけている。
https://www.asahi.com/articles/ASNDB3698ND9TIPE00K.html
12月10日8時40分に西日本新聞からは、タマネギの場合は土にまくため問題ないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JAくるめは9日、一軒の組合員農家が、タマネギ栽培で使う害虫駆除のための農薬を、誤って春菊に使用したためと明らかにした。
福岡市の検査結果を受けてJAが行った農家への聞き取りで、畑でタマネギを栽培している農家が、余った農薬を隣のビニールハウスで栽培している春菊に使用したと認めたという。
JAくるめによると、イソキサチオンはタマネギの場合、土にまくため食べる部分には着かず、収穫までの間に分解もされる。
だが、春菊は葉の部分に農薬が付着するため、高濃度になり得るという。
営農事業部の原部長は、「農薬の使用基準に沿って使うよう、注意喚起する」と話した。
この農家は5~8日にかけ、23ケース(1ケース25袋)程度をJAくるめに出荷。
JAが福岡市中央卸売市場の卸売会社「福岡D青果」に出荷し、福岡市内の青果店やコンビニエンスストアに流通したという。
市は、販売店舗をホームページで公表している。
D青果は、流通分の自主回収を急いでいる。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/671866/
12月9日12時0分にテレビ西日本からは、この春菊を20g食べると中毒症状が出る恐れありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
農薬は「イソキサチオン」という殺虫剤で、福岡市の検査で基準値の180倍にあたる9ppmが検出されました。
体重60キロの人がこの春菊を20グラム食べると、よだれが垂れたり吐いたりする症状が出る恐れがあるということです。
https://www.tnc.co.jp/news/articles/NID2020120908901
本件、12月9日付で福岡県HPに、福岡市が行った残留農薬のスクリーニング検査で問題が発覚したという、下記趣旨の記事が掲載されていた。
福岡市食品衛生検査所が福岡市青果市場でしゅんぎくの残留農薬検査を実施したところ、スクリーニング検査で基準値を大幅に超えた農薬(イソキサチオン)が検出されました。
対象品は絶対に食べないようお願いします。
また、販売店にて自主的に回収を行っていますので、お手元に対象品をお持ちの方は販売店に連絡してください。
食べて体調に異変がある場合は、医療機関を受診してください。
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/shunngiku.html
(ブログ者コメント)
抜取り検査によっても、100%ではないが食品の安全が担保されている、一つの事例として紹介する。
(2020年12月19日 修正1 ;追記)
2020年12月18日10時10分に毎日新聞からは、家庭菜園で余った農薬だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
JAくるめ(福岡県久留米市)から出荷された春菊から、基準値を大幅に超える農薬が検出された問題で、森光組合長らが17日、久留米市内で記者会見し、「ご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と陳謝した。
出荷した約570袋のうち約270袋が未回収。
健康被害の情報はないが、多くの苦情が寄せられ、他の野菜も影響を受けているという。
8日、福岡市の検査で発覚。
久留米市内の生産者が家庭菜園で余った農薬を、本来、春菊に使ってはいけないと知らずに散布。
福岡市の市場に出荷され、福岡市や飯塚市などの14店舗で販売された。
春菊の価格が急落し、同じ包装だが無関係の商品が店頭から撤去されるなどしたという。
JAくるめは、生産者に対し農薬の安全講習会を開く。
また、農薬の使用を含む生産履歴の提出を求め、全品目で残留農薬の調査をするなどの再発防止策をとる。
https://mainichi.jp/articles/20201218/k00/00m/040/047000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。