2018年4月6日12時13分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県阿蘇市が運営する温泉施設で、先月下旬、浴場の天井のはりが腐食して4m以上にわたって折れ、落下していたことがわかった。
けが人はいなかったが、外部の調査で天井の劣化を2度も指摘されていながら営業を続けており、市は「深く反省している」としている。
阿蘇市によると、先月24日の午後9時半すぎ、阿蘇市黒川の温泉施設「阿蘇市温泉センター夢の湯」の男性浴場で、天井のはりや柱が、突然、落下した。
はりの長さは8m、縦横は30cmから50cmほどあり、このうち半分以上にあたる4mから5mが折れて、浴槽内に落下したという。
当時、施設は営業中で、男性浴場にはおよそ10人がいたが、たまたま浴槽からは出ていたため、けが人はいなかった。
市によると、建物の安全性を調べた設計会社から、おととし11月と去年12月の2度にわたり、天井の木材の腐食や劣化を指摘されていたが、緊急性が高いとは判断せず、今年度から抜本的な改修を行う矢先だったという。
おととしの熊本地震の揺れによる影響はみられないとしている。
現在は木材で屋根を補強し、今後、改修工事を行うということだが、営業再開のめどはたっていないという。
阿蘇市まちづくり課の中村係長は、「結果論になるが、深く反省している」と話している。
「阿蘇市温泉センター夢の湯」は平成15年にオープンし、昨年度はおよそ7万7000人が利用している施設。
出典
『阿蘇市運営の温泉施設 はり落下』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20180406/5000001974.html
4月6日9時18分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、はりは長さ8m、縦40~50cm、横約30cm。
3月24日午後9時半頃、腐食した中央部分から折れて、約4m下の浴槽に落下した。
市は2016年11月と17年12月、建物の安全性に関する調査を依頼した設計会社から、天井部の木材の腐食や劣化が進んでいると指摘されていた。
換気機能が不十分で、湯気や蒸気がこもりやすく劣化しやすいと説明を受けていた。
出典
『温泉の天井のはり、浴槽に落下…劣化指摘も放置』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180406-OYT1T50038.html
4月7日付で朝日新聞熊本全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2016年に浴場の柱の腐食を目視で確認。
昨年10月から今年3月までの調査で、男女の浴場ともに柱の腐食が進んでいることが判明した。
今年度中に、浴場部分を建て替える大規模改修を予定していたという。
部材が落ちたのは、湯気や結露が浸透して老朽化が早く進んだのが最大の原因とみられるという。
建築時に腐食防止処置がされていなかった可能性もあるとしている。
(2018年5月18日 修正1 ;追記)
2018年4月7日付の熊本日日新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
市は、2015年、複合施設「アゼリア21」で吊り天井が落下した事故を受け、市有施設の安全調査を実施。
夢の湯では、16年11月、天井部の木材腐食を指摘された。
17年度は、改修工事に向け、設計調査に着手。
12月に業者から、「換気設備が不十分で湿気がこもりやすく、腐食の進行が激しい」と説明を受けたという。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。