6月19日午前8時45分、金属メッキ加工業(溶融亜鉛メッキ)のYガルバー株式会社(埼玉県東松山市古凍地内)において、工場内で貯蔵していた廃塩酸の漏洩事故が発生したとの通報が同社から東松山環境管理事務所にあった。
6月19日午前5時頃、Yガルバー(株)社員が出勤したところ、工場内のFRP製の廃塩酸タンクが破損し、横倒しになっているのを発見した。
タンク内部には前日19m3が入っており、防液堤内には12m3が残っているため、廃塩酸約7m3が場内外に流出した。
流出した廃塩酸の大部分は場内の敷地内に流出し、浸透したが、一部が工場脇の道路に流出した。
タンクは3基あり、容量は1基あたり20m3。FRP製で1996年に設置された。
埼玉県では東松山環境管理事務所が現地確認を行い、同社に対して廃液回収や清掃などの対応を指示した。
漏洩した廃塩酸の濃度は約9%。
10%の希塩酸は、皮膚刺激、強い眼刺激、呼吸器への刺激のおそれがある。
また、県は20日、同社周辺の河川から国の環境基準を超す亜鉛と鉛が検出されたと発表した。
県は、上水道への影響はないとしている。
県から委託された外部業者が同日午後、周辺を流れる荒川支流の新江川と市野川の計3カ所の水を採取して調査したところ、3カ所全てで国の環境基準(0.03mg)を上回る亜鉛(0.085~3.6mg)が検出された。そのうち1カ所では鉛も環境基準(0.01mg)を上回り、0.020mgだった。
下流の大久保浄水場取水口(さいたま市桜区)などでは、鉛、亜鉛、カドミニウムは検出下限値以下という。
同社は「今後、このような事故を二度と起こさないように万全を期して点検管理に努めていきたい」とコメントした。
出典URL
http://www.pref.saitama.lg.jp/news/page/news130619-09.html
http://www.saitama-np.co.jp/news06/21/08.html
(2013年7月15日 修正1 ;追記)
2013年6月20日付の埼玉新聞紙面に掲載されていたタンク基数などの情報を、本文に追記した。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。