2017年3月24日9時7分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
大規模災害時、地域住民に速やかに緊急給水するため、埼玉県草加市や八潮市などが、小中学校の受水タンク(槽)から飲料水を提供できるよう、「蛇口」の取り付けを進めている。
隣接する自治体も蛇口付設を「研究中」といい、医療や初期消火でも“命綱”となる水を確保しようと、各自治体が工夫を凝らしている。
東日本大震災後、学校の耐震化に伴って校舎屋上にあったタンクが地上に移される動きが加速したことや、各地で進められてきた緊急用地下貯水槽の設置に比べて低予算で済むことから、蛇口を取り付ける動きが広まりつつあるとみられる。
草加市は、2013年度から3カ年で、全32小中学校のタンクに蛇口各1個を取り付けた。
それまで、災害時は市内の浄・配水場などから2台の給水車が各小中学校のゴム製の風船式貯水槽(水量0.5トン)に給水して回る計画だったが、貯水槽のゴムの劣化などが懸念されたため「蛇口」を採用。
同市は、蛇口付設を自主防災の柱の一つと位置づける。
八潮市は、4月から新年度予算324万円を充てて、4小中学校でタンク(同5~30トン)への蛇口取り付けを進める。
3年間で全15小中学校に整備する方針で、蛇口に分配ホースをつなげ、その先にさらに4つの蛇口を付けて同時に使用できるようにする。
同市の危機管理担当者は、「隣の草加市で蛇口を付けたと聞き、これだと思った。東京都区部などで始まった(アイデアの)ようだ」と話す。
災害時の緊急給水を巡っては、阪神大震災をきっかけに、自治体による「市民1人当たり1日3ℓの飲料水の確保」を求める声が上がり、八潮市もペットボトル水の備蓄などを進めてきた。
また、災害時には市内の配水場などから2台の給水車が小中学校を巡ることを想定していたが、道路寸断時に市全域をカバーしきれない可能性もあるとして、今回、蛇口を導入した。
一方、戸田市も市内5カ所に緊急用地下貯水槽を設置し、全18小中学校などに災害用井戸を整備してきたが、「水確保は二重三重に」と、13年度以降、蛇口取り付けも進めている。
また越谷市は、1987年から市内の公園や学校計22カ所に緊急用地下貯水槽を整備してきたが、管理者の越谷・松伏水道企業団は、「蛇口(の取り付け)も研究中」という。
緊急用地下貯水槽は、職員がマンホールを開けて手動ポンプで水をくみ上げる手間がいり、「どんな事態が起きるか分からず、水の選択肢は多い方が良い」としている。
出典
『受水タンク 「蛇口」取り付け災害時の水確保 埼玉』
http://mainichi.jp/articles/20170324/k00/00e/040/190000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
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