2014年8月21日8時43分に福島民報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午前9時45分ごろ、南相馬市のS化学工場でガス漏れがあり、隣接する自動車リサイクル会社の従業員10人が体調不良を訴え、市内の病院に運ばれた。
このうち20代男性1人が入院した。警察によると全員意識はあり、軽症。
警察は、同工場の敷地内にあるタンクから塩素ガスが漏れて、風でシマ商会側に流れたとみている。
S社によると、塩素は除草剤の原料として使用しており、漏出量は推定で約2m3という。
塩素をタンクローリー車からタンクに移す作業中だった。
警察が、詳しい原因を調べている。
同工場は、昨年6月に有機化合物のトルエンに引火し、周囲が通行止めになる火災を起こしている。
重田工場長(45)は、「全職員を挙げて、二度とこのような事故がないように取り組んでいく」と述べた。
隣接地からの塩素ガス漏えいで従業員10人が搬送された自動車リサイクル会社の担当者は、「今までになかったことなので驚いた」と語った。
担当者によると、開放された工場内で作業していた従業員から「白い煙が見えた。せき込んでいる人がいる」と事務所棟に突然、電話連絡が入った。同社は屋外にいた従業員約50人を一時屋内に避難させた。
出典URL
http://www.minpo.jp/news/detail/2014082117578
8月20日20時19分にNHK福島からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
S社によると、ガスが漏れたのは、工場の北側に設置されている、塩素ガスが入ったタンクで、タンク内の圧力を下げる作業中に、塩素ガスを中和する装置に何らかのトラブルが起き、中和されないまま外に出てしまったという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053942251.html?t=1408571687728
8月20日付でテレビユー福島からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
除草剤を作る際塩素ガスを無害にする装置から処理する前の塩素ガスが漏れた。
工場長によると、事故の原因は、作業員が装置のバルブを開けすぎた操作ミスか装置の故障と見られていて、警察が調べている。
出典URL
8月21日付で朝日新聞福島中会版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察の調べなどによると、除草剤の製造過程でカセイソーダの中和に使う塩素ガスが最大で2m3、吸収装置から漏れたという。
折からの南風で北隣の会社の敷地内に流れ込み、働いていた10~60代の10人が「のどが痛い」、「呼吸が苦しい」と訴えた。
同工場では、2003年7月に硫酸約10トンが漏れる事故が起きたほか、同年12月には基準値超のダイオキシン類を排出したとして、県から改善命令を受けた。
昨年6月にも、設備の老朽化から有機溶剤に引火する事故が起き、爆発の危険性があったために近所の2世帯が避難させられる騒ぎがあった。
(ブログ者コメント)
各記事から類推するに、液体塩素受け入れ作業の一環としてタンク内の圧力を下げる際、塩素蒸気を中和装置に導くバルブを急速に開け過ぎたとか、あるいは中和装置そのものが故障した・・・ということだったのかもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。