2022年1月13日0時12分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬・渋川市の国道で、走行中のダンプカーから外れたタイヤが歩道を歩いていた男性(45)を直撃し、男性は重傷を負った。
FNNは、ダンプカーから外れたタイヤが、国道を猛スピードで転がる映像を独自入手した。
車が行き交う国道17号線。
すると、右からきたダンプカーの前を猛スピードで転がっていくのは、なんと2本のタイヤ。
タイヤが外れたダンプカーは、ゆっくり止まる。
2本のタイヤは、走行中のダンプカーの左後部から外れたもので、中央分離帯を越えるなどして、うち1つが、歩道を歩いていた男性を直撃した。
12日午後0時30分ごろ、渋川市の国道17号線で、走行中のダンプカーの左後部から直径105cmのタイヤ2本が外れ、そのまま転がったタイヤが男性を直撃した。
男性は大動脈解離、肝臓損傷、肋骨を折るなどの重傷で、搬送される際は意識があったという。
警察によると、タイヤが外れたダンプカーは、砂や砂利、砕石などを運搬していて、事故が起きた際は焼き砂を積んでいたという。
警察は、ダンプカーの整備の状況を含め、事故の状況をくわしく調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cedb32f0d713c71e17cd020eb352f514e6c7837d
1月13日6時0分に上毛新聞からは、外れたのは冬用タイヤで500mほど転がったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後0時半ごろ、群馬県渋川市半田の国道17号を走行していた榛東村長岡、会社員の女性(46)の大型トラックから突然、タイヤ(直径約1メートル)2本が外れ、転がった1本が歩道を歩いていた近くのアルバイトの男性(45)にぶつかった。
男性は大動脈解離やあばら骨を折る重傷。
女性にけがはなかった。
渋川署によると、大型トラックは前輪タイヤが左右1輪ずつ、後輪が同2輪ずつ付いていた。
走行中に左側後輪の冬用タイヤ2本が外れ、1本が中央分離帯や反対車線を越え、約500メートル先の歩道まで転がり、男性に衝突したという。
現場は片側2車線で、歩道にはガードレールなどはなかった。
女性は焼き砂を運ぶ業務の途中で、同乗者はいなかった。
同署が詳しい事故原因を調べている。
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/55870
1月14日付で毎日新聞東京版からは、1本は中央分離帯がないところを通過し、もう1本は分離帯を乗り越えたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
渋川署によると、タイヤはいずれも後輪で直径約1メートル。
1本は約500メートル転がり、中央分離帯がないところを通過、反対車線の歩道を歩いていた木暮さんにぶつかった。
もう1本は分離帯を乗り越え、フェンスにぶつかって止まった。
ダンプは砂を運搬中で、後輪に8本、前輪2本の計10本のタイヤがあり、脱輪後まもなく停車したとみられる。
https://mainichi.jp/articles/20220114/ddm/041/040/023000c
1月13日20時34分にYAHOOニュース(共同通信)からは、外れたタイヤはメーカーに依頼して昨年12月に交換していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ダンプカーを運行していた前橋市の運送会社社長が13日、取材に応じ、外れたのは昨年12月に交換したスタッドレスタイヤで、交換作業はタイヤメーカーに依頼したと明らかにした。
運んでいた砂の過積載や走行スピード超過などの「問題はなかった」と説明した上で、「整備の問題ではないか」との認識を示した。
会社や渋川署によると、運転手の女性(46)は12日朝に出勤。
群馬県片品村から茨城県内の工場に向け、砂を運搬中だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2f609994e0e280dd16803896cf3302e2358f13ee
1月14日1時16分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、タイヤは歩行者の後ろからぶつかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
被害者の父親:
「後ろからいきなりドーンと(タイヤが)きたみたい。前に倒れて、そのまま脳しんとう起こして、本人は『記憶、完璧に飛んでる』と言ってた。」
・・・
国土交通省による、今回のダンプカーのタイヤとほぼ同じサイズのタイヤが時速60キロで走る大型トラックから外れ、人にぶつかる想定で行われた実験では、タイヤが外れ人形にぶつかると、人形はその衝撃で4メートルほど飛ばされました。
国土交通省によると、昨年度、大型車のタイヤが外れる事故は131件発生。
そのうち87件は、冬用タイヤを装着する11月~2月に集中しているということです。
・・・
13日、今回の事故とは関係のない、東京都内にある整備工場で同じサイズのタイヤを見せてもらいました。
重さを量ると90キロでした。
整備工場社長:
「このようなナットが外れると、タイヤこの2本いっぺんに脱落してはずれる形になる。トラックは荷物運んでるんで、使ってるうちに若干、緩みが出てくる可能性はあります」 定期的な点検が、対策として欠かせないといいます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b4cb62f5eaa091831a22ecb1f7763eed1c64cb10
1月13日17時11分にNHK群馬からは、後輪は前輪と異なり締め付けが緩んでも運転手が気付きにくいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省によりますと、トラックなど大型車のタイヤが走行中に外れる事故は、昨年度は131件起きていて、統計を取り始めた平成16年度以降で最も多くなっています。
そのうち左後輪が外れるケースは125件と、全体の95%を占めています。
大型車の構造や積み荷の重さによって、左後輪には大きな負荷がかかるほか、前輪と異なり、後輪は締めつけが緩んでもハンドルの振動が大きくなるなどの変化があまり起こらず、運転手が気づきにくいことが要因とみられるということです。
一方、昨年度の事故のうち、65%にあたる87件は冬用タイヤを装着する11月から2月までの冬場に集中しているほか、58%にあたる76件はタイヤ交換をしたあと1か月以内に発生しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220113/1060011095.html
1月14日18時24分にNHK群馬からは、タイヤ交換後は「初期なじみ」が起きるため増し締めが必要、運行前点検でハンマリングしても経験浅い運転手は緩みを見落とすことが多い、ナットマーカーが一つの対策など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
自動車メーカーで作る日本自動車工業会によりますと、大型車両のタイヤ交換直後は、走行距離に伴ってナットやボルトの金属どうしがなじんで緩まる「初期なじみ」が起きるため、50キロから100キロ走ったタイミングを目安に、緩みを締め直す「増し締め」を行うことが推奨されています。
8本や10本のボルトとナットで締められている形式が多い大型車のタイヤは、1本が「初期なじみ」を起こして放置されると、そのほかに負荷がかかって緩みを生じさせ、結果的に外れる事故につながるということです。
タイヤの取り付け状態を毎日、運行前に点検することは法律上の義務になっていて、緩みはハンマーでナットを叩く音や手の感触で判断することが基本になっていますが、音の違いは気づきにくく、経験が浅い運転手の場合は見落としてしまうおそれがあるということです。
このため、国土交通省は去年4月、ナットに装着し、形の変化でナットの緩みが認識できる「ナットマーカー」を点検の手法の1つとして手引きに加えました。
国土交通省は、日々の点検で緩みの早期把握を徹底するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220114/1060011119.html
(ブログ者コメント)
大型タイヤの脱落は左後輪に多い、それも冬用に交換した後に・・・といった情報を本ブログでは過去に何件か掲載スミ。
今回の事例では転がるタイヤの動画もあったため、そういった事故の1例として、改めて紹介する。
一方、国交省の実験動画については、過去の記事でも紹介している。
(2022年8月5日 修正1 ;追記)
2022年8月4日13時5分に読売新聞からは、冬タイヤに交換して以降ナット緩みを点検していなかった運転手と、運転手にまかせっきりで、かつ無許可営業していた社長が書類送検された、タイヤ2本のナット10本が緩んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は3日、前橋市内にある運送会社の社長の男(44)を業務上過失致傷容疑で、ダンプカーを運転していた会社員の女(46)(榛東村)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で、それぞれ前橋地検に書類送検した。
発表によると、2人は法令などで定められたタイヤの点検・整備を怠り、タイヤを脱落させ、同市のアルバイト男性(45)に 肋骨骨折などの重傷を負わせた疑い。
タイヤは日常点検が義務づけられ、交換後に50~100キロ走行した際、ナットの「増し締め」などをして緩みを防がなければならない。
県警は脱落の原因について、点検不足によりナットにさびや汚れがつき、タイヤ2本のナット10個全てが緩んで外れたためと特定。
2人は、昨年12月7日に冬タイヤに交換して以降、ナットの緩みを点検せず、事故までの走行距離は約7200キロに達していた。
運送会社には「トルクレンチ」などの点検用工具がなかったという。
県警によると、運転していた女は20年以上の大型車運転歴がある。
調べに対し、社長は「経験豊富だから任せきりだった」、女は「業者がタイヤ交換をしたので大丈夫だと思った」などと話して容疑を認めている。
県警はまた、無許可で運送業を営んだとして、同社と社長を貨物自動車運送事業法違反(無許可経営)容疑などで3日に書類送検した。
社長は同日、読売新聞の取材に対し、「許可が出るまでの間も事業を続けるが、点検は徹底する」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220803-OYT1T50302/
8月3日19時47分にNHK群馬からは、事故後は被害者に対し誠心誠意対応しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、運転手は、トラックのタイヤを冬用に交換した去年12月上旬以降、ホイールを固定するナットに緩みがないかなど、法令で定める日常点検を行わずに運転を続けるなどした結果、事故を起こし、男性に大けがをさせたとして、過失運転傷害の疑いがもたれています。
また、運転手が勤務する会社の社長は、業務上の注意義務があるにも関わらず、運転手に日常点検を実施させずに車両を運行させていたほか、国土交通省の許可を得ずに大型トラックを使って運送事業を営んでいたなどとして、業務上過失傷害や貨物自動車運送事業法違反などの疑いがもたれています。
警察によりますと、運転手は調べに対し、「必要だとは知っていたが、ナットの締め直しも日常点検もしていなかった」と供述し、社長は調べに対し「車両のことは運転手に任せきりだった。事業には国土交通省の許可が必要なことも分かっていた」などと供述し、ともに、いずれの容疑についても認めているということです。
運送会社の社長はNHKの取材に対して、「被害者の方に申し訳なく、早く回復されることを祈る気持ちでいっぱいです。警察に話したことがすべてで、法に触れてしまったと思う」と話していました。
そのうえで、「運転手は大型トラックの運転歴が20年以上のベテランだったので、私は現場にあまり介入せず、点検状況をきちんと確認していなかった。現在は、ナットのずれが目視でわかるようにマーカーを引くなどして対策に当たっている。無許可経営の疑いがあると警察から指摘を受けているので、許可の申請を行うために必要な準備を進めている」と話していました。
事故にあった男性の父親はNHKの取材に対し、「運転手も社長も息子が退院する前からたびたび謝罪に来て、事故後の対応も誠心誠意行ってくれている。恨む気持ちはない」と心境を語りました。
そのうえで、「車両の日常点検をしっかりしてもらい、もっと時間に余裕をもつなどして業務にあたってほしい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220803/1060012648.html
(ブログ者コメント)
「業者が交換したので大丈夫と思っていた」と話している件、業者から増締めの話しは出なかったのだろうか?
ブログ者は今年4月、マイカーのタイヤを交換したが、その際、100km程度走った後に増締めするので来てくださいと言われ、その通りにした。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。