2022年1月12日17時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
視覚障害者向けに、歩行者用信号機の赤や青の表示を音声で知らせるスマートフォンアプリへの対応が全国で広がっている。
福岡県では昨年3月、アプリ対応の信号機を4カ所に初めて導入。
今年3月までに11カ所に増やす予定だ。
アプリによる音の支援の効果を、記者が体験してみた。
警察庁や福岡県警によると、視覚障害者のために、青信号を「カッコー」「ピヨピヨ」「青になりました」などの音声で知らせる歩行者用信号機は、2020年度末現在、全国に2万621カ所ある。
しかし、このうち8割強にあたる1万7817カ所は、騒音対策や地域住民からの要望などのため、夜間から早朝にかけて消音している。
福岡県内には音声で知らせる歩行者用信号機が1465カ所あるが、福岡空港など、周辺に住宅が少ない61カ所を除く、ほとんどすべてで夜間に消音している。
視覚障害者向けのスマホアプリ「信GO!」は、日本信号(東京都)が開発した。
無料でダウンロードできる。
アプリに対応した信号機に近づくと、交差点の名前や信号の色を音声や振動で知らせる。
一部では、青信号の点灯時間を延長できるという。
昨年12月中旬の夜、記者が目隠しをした状態で、同僚の付き添いのもと、福岡市内でこのアプリが使える交差点と使えない交差点で横断歩道を渡ってみた。
まずは、夜間に信号機の音が鳴らない、市営地下鉄唐人町駅近くの交差点。
片側2車線で、横断歩道の長さは約30メートルある。
進行方向の信号が何色かわからず、一歩踏み出そうとしたら、車が前を横切って尻込みした。
行き交う車の音がしばらくやんだところで、「青信号だろう」と判断してそろりと踏み出したが、「赤信号だったらどうしよう」という恐怖心で足がすくんだ。
次に、昨年3月にアプリ対応の信号機が導入されたJR吉塚駅前の交差点。
アプリを起動したスマホを手に歩くと、交差点の10メートルほど手前からスマホが振動し、交差点名が読み上げられた。
これまでは、横断歩道の手前の点字ブロックに着くまで交差点の位置がわからなかったが、安心した。
「歩車分離式全方向が青になりました」との音声を合図に、渡り始めた。
途中で「青がまもなく終了します」と知らせが入り、小走りで渡りきった。
さらに5秒後に「信号が変わります」、その10秒後に「赤になりました」と音が鳴り、赤信号になるまでに余裕を持って知らせてくれることがわかった。
警察などは2019年度から「信GO!」に対応する信号機の整備に乗り出した。
20年度末時点で福岡、三重、静岡、千葉、埼玉、宮城の6県の計140カ所で実施しており、東京や大阪、愛知、広島、愛媛などの都府県にも広げる予定だ。
きっかけの一つとなったのは、18年12月に東京都内で視覚障害者の男性が道路を横断中に車にはねられて死亡した事故だった。
現場の信号機は夜間から早朝にかけて音が鳴らない設定で、男性は赤信号で横断してしまったとみられるという。
警察庁によると、17年1月~21年11月、信号機のある横断歩道を歩行中に交通事故に遭った視覚障害者は全国で24人おり、そのうち21人が負傷し、3人が死亡した。
福岡県でも同時期、視覚障害者が道路を横断中に車と接触してけがをした事故が2件発生。
県は昨年12月、県内に設置する視覚障害者用の信号機の基準について、「(青信号の開始や継続の情報を)通信端末機器に送信することができるものを含む」と条例に明記し、アプリ対応の信号機の整備に本腰を入れている。
整備費用は1カ所につき約200万円という。
福岡市視覚障害者福祉協会の明治会長(男性、66歳)によると、夜間は信号機の音が制限されているために外出を控える視覚障害者もいるという。
「障害者にとって1人で歩くのは命がけ。全国的にアプリが広がってくれればうれしい」と期待する。
https://digital.asahi.com/articles/ASQ1D2TS5PDKTIPE027.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。