2018年9月6日13時55分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道で起きた地震の影響で、北海道内すべての火力発電所が緊急停止し、一部の発電所で火災や破損が発生した。
全道295万戸が停電状態になり、信号や医療機関など市民生活にも影響が広がっている。
北電によると、道内唯一の原発、泊原発はもともと運転停止中で、震源に近く管内電力の約半分をまかなう苫東厚真火力発電所(厚真町、165万KW)が地震の揺れを感知して緊急停止した。
4号機のタービンから出火、1、2号機は水蒸気が漏れ、配管が損傷したとみられ、復旧に時間がかかる見通し。
苫東厚真火力のストップで電力需給のバランスが大きく崩れ、別の道内3カ所の火力発電所もすべて停止している。
北電では、火力の再稼働に必要な電力を供給するため、水力発電所5カ所を動かし、復旧を急いでいる。
全道停電は、1951年の北電創業以来、初という。
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出典
『北海道震度6強 北電「全面復旧に1週間以上」計画停電も』
https://mainichi.jp/articles/20180906/k00/00e/040/359000c
9月11日付で毎日新聞東京版からは、厚真火発自動停止時の状況が、下記趣旨でネット配信されていた。
北電などの説明によると、地震前は4発電所で計252.5万KWを発電していたが、地震直後の6日午前3時8分ごろ、半分以上の130万KWを発電していた2、4号機が自動停止した。
このため、道内全域の電力の需要と供給のバランスが崩れ、17分後の同25分ごろ、他の知内・伊達・奈井江の各発電所が同時に停止し、全域で電力の供給が止まった。
道内各地を自動的に停電させ、需要を遮断する「負荷遮断」も追いつかなかったとみられる。
1号機(35万KW)は、地震から約17分後に停止したが、原因は不明で、調査を続ける。
出典
『北海道地震 苫東厚真の火力2基、地震直後に自動停止』
https://mainichi.jp/articles/20180911/ddm/002/040/170000c
9月7日7時15分に毎日新聞からは、道内全域停電となった理由などが、下記趣旨でネット配信されていた。
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約260万戸が停電した1995年の阪神大震災を上回り、道内全域の約290万戸が停電した。
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北電や経産省などによると、地震発生当時の電力需要は、約310万KWだった。
道内の主な火力発電所6カ所のうち、苫東厚真の3基(発電能力165万KW)を含む4カ所の計6基が稼働していたが、地震の影響で苫東厚真の3基が緊急停止。
供給量が一気に減り、「みこしを担いでいた人たちの半分が一斉に抜けたような状態」(北電東京支社の佐藤渉外・報道担当課長)になった。
通常、発電量は需要と常に一致するよう自動調整されている。
バランスが狂うと発電機の回転数が乱れ、発電機や工場の産業用機器などが故障するためだ。
地震などの災害で一部の発電所が緊急停止しても、普段は,他の発電所の供給量を増やして対応できるが、今回は他の発電所でカバーできる量を超えていた。
このため、地震の影響を直接受けなかった発電所も需給バランスの乱れによる故障を避けるため、自動的に次々と緊急停止した。
みこしの下に残った人が押しつぶされそうになり、危険を感じて次々とみこしを放り出して抜け出したような状況だったと言える。
ただ、北電の担当者は、「供給が減れば需要も減らす調整をすべきだったが、うまくいかず、被害が全域に広がってしまった可能性がある」と話す。
東京電力は、2011年3月11日の東日本大震災の際、福島第1原発の停止などによって供給力が下がったため、一部の地域を意図的に停電させることで、需要量を減らして需給バランスを保ち、首都圏での大規模停電を避けたとされる。
横浜国立大の大山力教授(電力システム工学)は、「北電は需要量の調整に失敗したのではないか」と指摘する。
北海道の電力は、道内最大の発電能力を持つ泊原発(207万KW)と苫東厚真で、需要の多くをまかなってきた。
しかし、泊原発は12年5月に定期検査のため運転を停止。
今も原子力規制委員会の安全審査が続いており、再稼働していない。
苫東厚真への依存度が高まっていたことも、今回の大規模停電の要因になった。
出典
『北海道震度7 発電所停止の連鎖 主力電源を直撃』
https://mainichi.jp/articles/20180907/k00/00m/040/168000c
(2/3へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。