本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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酸素ボンベの爆発危険性調査中、以下の12件の事例を発掘した。
いずれも原因については言及されていないが、参考までに紹介する。
埼玉県高圧ガス溶材協会ホームページ、朝日新聞「聞蔵」
2010年6月7日午前1時50分ごろ、焼津漁港に停泊中だった県水産技術研究所所属の富士丸(311トン)の甲板上にあった溶接作業用の酸素ボンベが爆発した。ボンベは約60m離れた駐車場まで吹き飛び、車を直撃したが、けが人はなかった。
ボンベの高さは1.4m、直径は22cm。金属の留め具で酸素ボンベ2本とアセチレンボンベ1本がまとめられ、甲板中央部に固定設置されていた。
富士丸は遠洋漁業の練習指導船だったが、今年3月に廃船。この日は譲渡のため、研究所職員3人と査定業者2人で査定のための作業を行っていた。その一環として船の電源を入れた約29分後に爆発した。(別報道では、エンジンをかけたところ、突然爆発した)。
岸壁のそばで電気修理業を営む人(62)は、「ドーンというものすごい音に外に出ると、黒っぽい物が空を飛んで、駐車場の車のガラスを粉々にして突っ込んだ」と話している。
「朝日新聞;聞蔵」2008年7月26日朝刊と31日朝刊
香港からメルボルンに向かっていた豪カンタス航空機(ボーイング747-400)の右翼近くに爆発で直径2.5~3mの穴が開き、マニラ空港に緊急着陸した事故で、豪航空当局は、30日、緊急時に乗客に酸素を供給するシリンダーの爆発が原因とみられるとの見解を明らかにした。客室内からシリンダーのバルブなどが発見されたという。航空当局は、同航空が所有する全ての同型機の酸素シリンダーを点検するよう命じた。
事故では、機内の天井の一部が壊れるなどしたが、乗客乗員にけがはなかった。ある乗客は「機体の破片がファーストクラスの客席にも飛び込んできて、酸素マスクが飛び出た」と語った。
「朝日新聞;聞蔵」2005年8月30日 鹿児島版
29日午前11時半ごろ、鹿児島市の高圧ガス製造業「U興業」の工場内で、酸素を注入する管の一部が破裂した。従業員4人で作業していたが、けがはなかった。
警察の調べでは管は真鍮製で直径は約3cm。酸素の貯蔵タンクから管を通じて酸素ボンベ(直径約30cm、高さ約1.3m)に酸素を注入後に破裂したらしい。
「朝日新聞;聞蔵」2005年6月12日 三重版
10日午後8時すぎ、津青果水産物市場で爆発音があったと、近くの住民が119番通報した。消防などの調べでは、市場内の一室で、使われてない酸素ボンベ2本のうち1本が破裂。安全弁がはじけて屋根の一部が壊れた。
ボンベは水槽用で、4~5年、使っていなかったらしい。市場は当時、無人だったという。
「朝日新聞;聞蔵」2004年12月14日 長野版
警察は、今年6月、木曽郡の空き地でガスボンベが爆発し、作業していた男性(60)が大けがをした事故で、この男性を高圧ガス保安法違反容疑で、13日、書類送検した。
調べによると、6月4日午後2時ごろ、空き地にある作業小屋の近くで、圧縮酸素を酸素ボンベから、本来は圧縮酸素を充填できないLPガスボンベ3本に移し替えた疑い。そのうち1本が爆発した。残り2本のガスボンベは自衛隊などが爆破処理した。
「朝日新聞;聞蔵」2004年9月8日 秋田版
7日午後3時ごろ、象潟町の秋田水産の養魚場で、水槽に酸素を送るために用意していた酸素ボンベが爆発した。
警察によると、爆発したのは養魚場の外壁に立てかけられていた酸素ボンベ(47ℓ入り、高さ150cm、直径22cm)2本のうち1本。爆発で窓ガラス2枚が割れ、シャッターに亀裂が入ったが、けが人はいなかった。
酸素ボンベの近くにはフロンガスボンベ4本が置かれていたが、うち1本が爆発の衝撃で約40m離れた象潟漁港まで吹き飛び、海中に落ちた。
同養魚場では、普段、電気ポンプで水槽に酸素を送っていたが、台風による停電に備え、酸素ボンベを用意していたという。
「朝日新聞;聞蔵」2004年1月14日 京都版
山科区のなぎ辻病院の液体酸素ボンベ保管庫で13日に起きた爆発事故で、数本あるボンベ(長さ約1.4m、直径約50cm)のうち、爆発直前に取り換え作業をした1本が激しく壊れていることが分かった。警察は、作業したボンベから漏れた酸素が何らかの原因で引火したのではないかとみて調べている。
警察などによると、ボンベは管につながれ、各病室にある酸素吸入器に酸素を送る仕組みになっている。1本の残量が少なくなったため、医療用ガス会社「京都医療用酸素」の社員(53)が、1人でボンベの取り換え作業をした。爆発は、作業終了後、社員が保管庫を離れた直後に起こったという。
同社は「作業はいつも一人でやる。取り換え前に安全点検などすることになっている。原因はわからない」という。爆発の影響で病院の南隣の住宅の一部が焼け、天井に穴が開いたほか、病院の南側の窓ガラスがあちこちで割れた。近くに住む主婦は「ドーンという音で外に出てみると、病院の2階ぐらいまで火柱が上がっていた。すぐに南側に燃え広がった」と話している。
「朝日新聞;聞蔵」2003年8月9日 朝刊
8日午後1時35分ごろ、船橋市のパチンコ店で、店内で倒れた男性(65)を消防の救急隊員が酸素ボンベを使って救助中、爆発が起こり、隊員が顔や胸にやけどを負って入院した。別の隊員も顔に軽いやけどをした。警察などが原因を調べている。
倒れた男性は医療機関に運ばれたが、心臓圧迫による死亡が確認された。警察では、事故との因果関係はないいとみている。
「朝日新聞;聞蔵」2003年7月25日 山形版
最上町にある民間の産廃焼却施設「最上クリーンセンター」の高圧酸素ボンベ周辺で、23日午後6時20分ごろ、「ボン」という音がした。近くの作業員が駆け付けると、保守点検作業中の会社員(20)が倒れていた。作業員はのどに大けがをしていて意識不明の重体。
警察の調べでは、事故があったのは酸素ボンベ9本から1本の管に高圧酸素を送り込む装置。管周辺の調整具が飛んでおり、被災者ののどをボルトのようなものが直撃したらしい。
「朝日新聞;聞蔵」1996年3月25日 夕刊
25日午前11時45分ごろ、福岡県志免町の高圧ガス製造業「イワタニ福岡ガスセンター」で酸素ボンベが破裂し、爆風で同センター下請け会社員(61)が死亡、同僚がけがをした。
警察などの調べでは、破裂したボンベは高さ約90cm、直径約20cmの円筒形。アルミ製で容量は10ℓ。病院で患者の酸素吸入に使う医療用のものという。
「朝日新聞;聞蔵」1992年7月11日 朝刊
10日午後1時40分ごろ、大阪市中央区の光南マンションの解体現場で、鉄骨をアセチレンガスバーナーで切断中、アセチレンガスのボンベ1本が突然、火を噴き、横に置いてあった酸素ボンベ1本が爆発した。
爆風で工事現場の看板(縦1m、横1.2m)が吹き飛ばされ、消火に駆け付けた消防隊員が腰に軽いけがをした。ボンベの破片は半径約10mの範囲に飛び散り、近くに駐車中の乗用車2台の窓ガラスなどが壊れた。
「朝日新聞;聞蔵」1988年10月6日 夕刊
6日午後1時すぎ、皇居内の宮内庁病院近くで、工事用の車に積んであった酸素ボンベが爆発し、建設会社社員1人がけがをした。同病院では配管工事をしており、事故を起こしたボンベは、この工事に使われるものとみている。
(2011年6月2日 修正1 ;追記)
2011年5月31日17時6分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午後2時半ごろ、福島第1原発4号機の原子炉建屋南側で、がれきの撤去作業中、無人の重機が誤って酸素ボンベを切断し、爆発した。けが人なし。
4号機は震災前から定期検査中で、配管の溶接などのため酸素ボンベがあった。
[時事通信社]
4号機は震災前から定期検査中で、配管の溶接などのため酸素ボンベがあった。
[時事通信社]
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2011年5月24日に、市川市のビル解体現場で酸素ボンベが爆発したという記事を本ブログに掲載した。
ブログ者は、高濃度酸素が爆発的燃焼を引き起こすこと、条件次第では鉄も燃えることは知っていたが、酸素ボンベが爆発することなど、考えたことはなかった。そこで、酸素ボンベ、高濃度酸素の爆発危険性について改めて調査した。
結果、ネットで入手した主要4情報を、以下のとおりに転載する。
①函館酸素㈱ホームページ(写真や図は転載省略)
1.アセチレン切断用バーナー
アセチレンは酸素と燃焼させることにより、3300℃という高温を得ることが出来ます。
この温度はほかのプロパンやブタンなどでは容易に得ることの出来ない温度です。 このアセチレンの高い燃焼温度により鉄を効率よく切断することが出来ます。
では、アセチレンバーナーはどのような仕掛けで硬い鋼鉄を切断するのでしょうか。
「酸素-アセチレン炎」で鉄を溶かして切断すると思っている人が多いのですが、これは誤解です。
以下にどのようにして鋼材を切断するのか説明します。
写真1はバーナーの全体図です。
図1は酸素とアセチレンがどのようにバーナーの中を流れるのかを示します。(図1をクリックすると拡大ページが表示されます。)
図1をみると、アセチレンと酸素が混合されて流れるルートと、酸素だけ流れるルートに分かれているのが判ります。
鋼材を切断する時は、まずアセチレンと酸素の混合ガスを燃焼させて、切断しようとする鋼鉄を予熱します。
図1の酸素とアセチレンの混合ガスの流れる茶色のルートです。
茶色ルートの混合ガスを燃焼させて、対象となる鉄を加熱します(業界では予熱といいます)。
鉄の発火温度900℃くらいまで十分予熱が出来たころ、酸素切断バルブを一気に開いて、バーナーの酸素専用のルート(図1の青のルート)に高圧酸素を流します。 これにより急激な鋼材の酸化反応が起きて、赤熱された鋼は吹き飛ぶように切断が進行します。
http://www.hakosan.co.jp/
アセチレンは酸素と燃焼させることにより、3300℃という高温を得ることが出来ます。
この温度はほかのプロパンやブタンなどでは容易に得ることの出来ない温度です。 このアセチレンの高い燃焼温度により鉄を効率よく切断することが出来ます。
では、アセチレンバーナーはどのような仕掛けで硬い鋼鉄を切断するのでしょうか。
「酸素-アセチレン炎」で鉄を溶かして切断すると思っている人が多いのですが、これは誤解です。
以下にどのようにして鋼材を切断するのか説明します。
写真1はバーナーの全体図です。
図1は酸素とアセチレンがどのようにバーナーの中を流れるのかを示します。(図1をクリックすると拡大ページが表示されます。)
図1をみると、アセチレンと酸素が混合されて流れるルートと、酸素だけ流れるルートに分かれているのが判ります。
鋼材を切断する時は、まずアセチレンと酸素の混合ガスを燃焼させて、切断しようとする鋼鉄を予熱します。
図1の酸素とアセチレンの混合ガスの流れる茶色のルートです。
茶色ルートの混合ガスを燃焼させて、対象となる鉄を加熱します(業界では予熱といいます)。
鉄の発火温度900℃くらいまで十分予熱が出来たころ、酸素切断バルブを一気に開いて、バーナーの酸素専用のルート(図1の青のルート)に高圧酸素を流します。 これにより急激な鋼材の酸化反応が起きて、赤熱された鋼は吹き飛ぶように切断が進行します。
http://www.hakosan.co.jp/
②㈱泉産業ホームページ(図は転載省略)
酸素-アセチレンを使用する場合、通常2本のボンベを並べて使用します。台車に積んで使用する或いは、置き場に固定して使用する。その場合に注意しなければならないことがあります。それはアセチレンボンベの安全弁、バルブの安全弁、バルブのガス出口を酸素ボンベに向けないことです。万一、アセチレンボンベが火災にあったり、溶断の火花等で着火した場合は安全弁から猛烈な勢いで火炎が噴出します。この火炎(約1,100℃)が酸素ボンベに直接あたると酸素ボンベが爆発する危険性があります。
下図のようにアセチレンを右側、酸素を左側に置くと万一火が噴いた場合でも酸素ボンベに火炎はあたりません。あるいは、間仕切り板(遮へい板)を間にはさんでいただければより一層安全です。
下図のようにアセチレンを右側、酸素を左側に置くと万一火が噴いた場合でも酸素ボンベに火炎はあたりません。あるいは、間仕切り板(遮へい板)を間にはさんでいただければより一層安全です。
③東京消防庁ホームページ(写真は転載省略)
解体工事中に重機による酸素ボンベ爆発火災が発生しています!
酸素の取り扱いには十分に注意してください
※ 酸素自体は燃えませんが、可燃物の燃焼を支える性質があります。
※ 酸素濃度が高くなると可燃物は激しく燃焼し、不燃物と考えられている固状の鉄(ボンベ)も燃焼します。
◆ボンベは重機で扱わず、手で扱うことを徹底してください!
◆重機で扱うと酸素ボンベが破裂して燃えることがあり、ボンベ本体が溶けて広範囲に飛散し大変危険です!
※ 酸素自体は燃えませんが、可燃物の燃焼を支える性質があります。
※ 酸素濃度が高くなると可燃物は激しく燃焼し、不燃物と考えられている固状の鉄(ボンベ)も燃焼します。
◆ボンベは重機で扱わず、手で扱うことを徹底してください!
◆重機で扱うと酸素ボンベが破裂して燃えることがあり、ボンベ本体が溶けて広範囲に飛散し大変危険です!
出火事例
建物解体作業中、操作を誤ってペンチャーをボンベに激突させた際、ペンチャーが振動するほどの轟音と共に酸素ボンベが爆発、隣接建物2階の高さまで火炎が噴出しました。
建物解体作業中、操作を誤ってペンチャーをボンベに激突させた際、ペンチャーが振動するほどの轟音と共に酸素ボンベが爆発、隣接建物2階の高さまで火炎が噴出しました。
④医療安全推進者ネットワーク
酸素ボンベのバルブ開放時、酸素と一緒に火が流れて、患者さんが火傷をしたということがありました。これは「断熱圧縮」という現象によるものです。ボンベから出た酸素が、流量計までの間にある空気を急激に圧縮すると、圧縮された空気が高熱(通常約400度、場合によっては1000度近く)を発し、配管内にゴミがあると、そのゴミが起燃物となり火がつくことがあるのです。
酸素ボンベには「ゆっくり開けましょう」と書いてあります。これは、圧を徐々にかけていって急激な断熱圧縮を起こさないためにということです。しかし、「火がつくかもしれないから」ということまでは書いてありません。なぜ、ゆっくり開ける必要があるのか、そのしくみを理解していないと、咄嗟の場合、勢いよく開けてしまう恐れがあります。
酸素ボンベには「ゆっくり開けましょう」と書いてあります。これは、圧を徐々にかけていって急激な断熱圧縮を起こさないためにということです。しかし、「火がつくかもしれないから」ということまでは書いてありません。なぜ、ゆっくり開ける必要があるのか、そのしくみを理解していないと、咄嗟の場合、勢いよく開けてしまう恐れがあります。
(ブログ者コメント)
酸素ボンベがどのようなメカニズムで爆発するのか、肝心な点について説明された記事は発見できなかった。
そこで、上記情報などをもとに、今回調査の発端となった市川ビル解体現場での酸素ボンベ爆発原因について、以下のとおりに考察した。
ただ、このシナリオが正しいかどうかは不明。正しい知見をお持ちの方がいれば、ぜひとも御教示いただきたい。
ただ、このシナリオが正しいかどうかは不明。正しい知見をお持ちの方がいれば、ぜひとも御教示いただきたい。
1.溶けた鉄の塊が、報道によれば酸素ホース上に落ちた。
2.ホースは溶け、そこから純酸素が噴き出した。
3.ホースはレギュレーター下流につき、吹き出し圧力はそう高くはなかったが、それでも、酸素ボンベ周辺は高濃度酸素雰囲気になった。
4.酸素ホースは可燃性につき、溶けた鉄の塊が着火源になってホースが燃えだした。
5.ただ、空気中だとメラメラ燃えるだけのホースであっても、高濃度酸素雰囲気になっていたので爆発的に燃え、燃焼熱を一気に放出した。
6.その大量の燃焼熱によって、酸素ボンベの温度が急上昇した。
7.酸素ボンベ温度の急上昇にともない、内部の酸素ガスは急激に膨張した。また鉄板溶断の原理で、酸素ボンベ内部では鉄が燃え始め、燃えることにより燃焼熱を発生して、加速度的に温度が上昇した。
8.内部圧力の上昇と鉄の燃焼によるボンベ肉厚減少とがあいまって、ボンベ破裂に至った。
9.東京消防庁ホームページの「ペンチャーを酸素ボンベに激突させたところ爆発した」という事例から考えると、酸素ボンベが局部的に高温になった時点で、このような反応が急激に連鎖していったのかもしれない。
2011年5月26日に毎日新聞千葉版と読売新聞京葉版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後4時ごろ、山武市の化学薬品工場「O化学産業」で爆発があり、アルコールが炎上した。化学消防車など計11台が出動し約3時間後に鎮火したが、鉄骨平屋建ての工場約500m2が全焼した。従業員の男性(34)が腕や足にやけどを負い病院に搬送されたが、意識はあるという。
警察などによると、現場はメタノールなどのアルコール製造工場。従業員2人が地下タンクから一斗缶に、精密機械の洗浄などに使われるアルコールを出荷するために小分けしていたところ、突然出火、爆発したという。
警察などによると、現場はメタノールなどのアルコール製造工場。従業員2人が地下タンクから一斗缶に、精密機械の洗浄などに使われるアルコールを出荷するために小分けしていたところ、突然出火、爆発したという。
現場は工場や事業所のある団地の一角。近くの別の工場の従業員は、「ボン」という爆発音が立て続けに6回ほど聞こえた後、黒煙が高さ30m以上に立ち上ったと話している。
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20110526ddlk12040235000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20110525-OYT8T01139.htm
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/chiba/news/20110525-OYT8T01139.htm
(ブログ者コメント)
□小分け時のいきなりの発火ということで、原因は静電気の可能性が高い。
□このような作業を行う時の危険性については、2010年7月3日に本ブログ記事「静電気が原因で起きた典型的な火災事例」で、解説している。
□その他、本ブログに掲載した静電気関連の記事は、ブログ左欄の「ブログ内検索」に「静電気」と入力することで検索可能です。
2011年5月26日15時16分に、msn産経ニュース静岡から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後2時10分ごろ、静岡県島田市の「R材木店」の材木置き場で、男性が材木の下敷きになっていると通行人が119番通報した。男性は病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。
警察の調べでは、死亡したのは近くに住むアルバイト作業員(69)。材木をトラックから降ろす際、長さ4.3mの材木が何らかの原因で誤って落下し、腹部に当たり死亡したとみられる。
被災者は定年前から同社に勤務するベテラン作業員で、事故当時も含め、これまでほぼ1人で作業していたという。
2011年5月26日の読売新聞京葉版に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
銚子市の清掃センターで、今月12日、可燃ゴミに混入した小型プロパンガスボンベが爆発。ごみを破砕して焼却炉に運ぶ設備が損傷したため、焼却炉2基のうち1基が使えなくなっていると、市が25日の定例記者会見で明らかにした。
市によると、ボンベが破砕機で壊されて焼却炉のごみ供給機内にガスが充満し、焼却炉の熱で引火したとみられる。
同センターは、ごみ収集車のほか、市民の持ち込みごみも受け入れているため、混入の経緯は分かっていない。損害額は、修理の間、民間処理業者へ処理を委託する費用を含め、4250万円とみられる。
市は「機械だけでなく、作業員にも危険なので、ごみ出しのルールをしっかり守ってほしい」と訴えている。
(ブログ者コメント)
□記事の前段では「ボンベが爆発」となっているが、後段を読む限り、そうではなさそうだ。
□同種事例を、2011年1月13日に「[昔の事例の顛末]2010年9月21日 小平市のごみ処理場でスプレー缶などが原因で鉄扉が曲がるほどの爆発」として、本ブログに掲載している。
2011年5月26日2時24分に、msn産経ニュース京都から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後3時55分ごろ、京都市の住宅から出火し、木造2階建て、延べ約150m2のうち約100m2が焼失。家の中で洗面台設置工事の溶接をしていた作業員2人が軽いやけどをした。
警察によると、工事中に溶接の火が燃え移ったらしい。
2011年5月26日2時22分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後0時50分ごろ、豊中市のあけぼの幼稚園で、浄化槽を点検していた作業員(61)が誤ってガスを発生させたと119番があった。作業員のほか、園児5人が病院に搬送されるなどしたが、いずれも軽症。
警察によると、屋外に設置された浄化槽を点検中の作業員が、誤ってポリ塩化アルミニウム(PAC)を次亜塩素酸ナトリウムが入ったタンクに入れ、化学反応が起こり、塩素ガスが発生したとみられる。作業員は「タンクの注入口を間違えた」と話しており、警察が事故状況などを慎重に調べている。
警察によると、屋外に設置された浄化槽を点検中の作業員が、誤ってポリ塩化アルミニウム(PAC)を次亜塩素酸ナトリウムが入ったタンクに入れ、化学反応が起こり、塩素ガスが発生したとみられる。作業員は「タンクの注入口を間違えた」と話しており、警察が事故状況などを慎重に調べている。
当時、園児約270人と職員約30人が園内にいたといい、園児らが屋外に避難誘導されたほか、保護者らが迎えにきた現場は一時騒然となった。
(ブログ者コメント)
□誤って違う物質を混ぜたために有毒ガスが発生した事例は、本ブログでも2件掲載している。
2010年10月7日 東京の研究センターで廃液処理中に青酸系ガス中毒
2010年9月21日 臼杵市の浄水場で薬品誤注入により塩素発生、4人けが
東京の事例については「廃液容器には識別表示していたはずだが・・・」と、臼杵の事例には「通常作業している人と違う人が作業した?」とコメントした。
□以下のように、両薬液を混ぜると塩素が発生することは、浄化槽業界では常識のはず。なぜ間違えたのだろうか?上記コメントのようなことが原因だったのだろうか?
2011年5月26日2時25分に、msn産経ニュース広島から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前7時半ごろ、呉市の桟橋に係留されていた作業船「福栄丸」(14トン)で爆発があり、船に乗っていた近くのAさん(72)が顔や両手にやけどを負って市内の病院に運ばれた。
海保によると、Aさんは船の点検のために乗船し、ガスコンロに火をつけようとしたところ、爆発したという。海保は、ガス漏れが原因とみて調べている。
海保によると、Aさんは船の点検のために乗船し、ガスコンロに火をつけようとしたところ、爆発したという。海保は、ガス漏れが原因とみて調べている。
(2011年6月19日 修正1 ;追記)
2011年5月26日付の朝日新聞広島版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
船の整備中、操舵室のコンロに点火したところ爆発。ガスボンベの調整器のゴムパッキンが劣化しており、そこから漏れたガスに引火したらしい。
2011年5月26日1時38分に朝日新聞から、同日1時53分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋市瑞穂区の住宅火災で意識不明だった小6女子が、25日夜、死亡。死者は5人となった。
2階のパソコンの配線付近の焼け方が激しいといい、警察は、配線が過熱して、あるいは何らかの原因でショートして出火したとみて調べている。
2階のパソコンの配線付近の焼け方が激しいといい、警察は、配線が過熱して、あるいは何らかの原因でショートして出火したとみて調べている。
警察によると、2階の部屋の机の上にデスクトップ型2台とノート型1台のパソコンがあり、複数の電源コードが延長コードに差し込まれ、「たこ足配線」状態になっていた。また、机の下には延長コードが折り重なっていて、その下の床に直径約20cmの焦げ跡があったという。出火当時、この部屋は無人だった。
http://www.asahi.com/national/update/0526/NGY201105250048.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110526-OYT1T00106.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110526-OYT1T00106.htm
(ブログ者コメント)
□本ブログにも、同種事例を2件、掲載している。
2011年3月7日発生 埼玉大学の研究室コンセント付近から煙
2011年3月2日発生 栃木県庁所長室で火事、昨年12月のタコ足配線火事の教訓活かされず
□産業現場でしばしば使用する延長コードリールでも、コードをリールに巻いた状態で使用していて発火した事例がある。
使用する場合は、リールからコードを全て出し、コードから出る熱を放散しやすくしておくべきだ。
使用する場合は、リールからコードを全て出し、コードから出る熱を放散しやすくしておくべきだ。
(2011年6月10日 修正1 ;追記)
9日に三女が死亡し、死者は計7人となった。
(2012年3月29日 修正2 ;追記)
2012年3月23日17時1分に中日新聞から、折り重なった電気配線が原因だったという記事がネット配信されていた。
愛知県警はパソコンなどの電気配線のショートが出火原因と特定し、関係書類を名古屋地検に送った。捜査関係者が明らかにした。
捜査関係者によると、2階南東側の部屋の角にあったテーブル付近が激しく燃えていた。パソコンのモニター1台と本体2台があり、複雑に折り重なった電気配線がショートして火花が出て、じゅうたんに燃え移ったとみている。
外部からの侵入の形跡はなく、県警は放火などの事件性は薄いと判断した。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012032390170127.html
2011年5月25日2時38分に、msn産経ニュース京都から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午後1時20分ごろ、京丹波町の化学薬品製造業、K化学研究所丹波工場から出火し、鉄筋2階建ての工場延べ約660m2が全焼。男性作業員(36)が顔や手などにやけどをした。出火当時は4人が作業をしていたが、他の作業員にけがはなかった。
警察によると、同工場ではトルエンやエタノールなどを製造しているという。警察が出火原因を調べている。
警察によると、同工場ではトルエンやエタノールなどを製造しているという。警察が出火原因を調べている。
2011年5月23日15時37分と24日8時48分に、山形新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前5時50分ごろ、酒田市の東北日本ハム第3工場(通称ペットフード工場)から出火、鉄筋2階建ての約540m2が焼けた。警察によると、出火当時、作業はしていなかった。
出勤してきた男性従業員が1階から煙が出ているのに気付き、119番通報。消防車7台が出動して消火活動を行い、午前10時13分に鎮火した。2階には既に出勤していた別の男性従業員がいたが、けがはなかった。
警察が実況見分を行った結果、1階南側の機械室の燃え方が激しいことがわかった。機械室はペットフードを乾燥させるための部屋で、乾燥機は24時間動いている。従業員が最後に確認した22日午後6時ごろには異常はなかったという。
警察は乾燥機や電気系統のトラブルで出火した可能性があるとみて調べている。
http://yamagata-np.jp/news/201105/23/kj_2011052300511.php
http://yamagata-np.jp/news/201105/24/kj_2011052400524.php
http://yamagata-np.jp/news/201105/24/kj_2011052400524.php
2011年5月21日19時35分にmsn産経ニュース千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時半ごろ、市川市の3階建てビルの解体現場で、屋上からガスバーナーを使って3階天井の鉄筋を焼き切る作業をしていたところ、溶けた鉄の塊が階下に置いてあった酸素ボンベのホースに落ちて引火、爆発した。
この事故で、約12m離れた向かいのビルの屋外の階段を上っていた配達作業中の男性(26)が転倒し、さらに爆風で吹き飛んだガラスが当たって顔や腰に軽傷を負った。
警察によると、当時、現場では現場責任者と作業員2人の計3人で解体作業にあたっていた。ボンベの酸素はガスバーナー用に使われていた。
警察は、業務上過失傷害の疑いで作業員らから事情を聴き、現場管理の方法に問題がなかったかなどを調べている。
この事故で、約12m離れた向かいのビルの屋外の階段を上っていた配達作業中の男性(26)が転倒し、さらに爆風で吹き飛んだガラスが当たって顔や腰に軽傷を負った。
警察によると、当時、現場では現場責任者と作業員2人の計3人で解体作業にあたっていた。ボンベの酸素はガスバーナー用に使われていた。
警察は、業務上過失傷害の疑いで作業員らから事情を聴き、現場管理の方法に問題がなかったかなどを調べている。
(ブログ者コメント)
□類似事例が1992年1月17日の朝日新聞「聞蔵」兵庫版に掲載されていた。上記市川の事例も、アセチレンのホースに落ちたのかもしれない。
16日午後3時20分ごろ、姫路市の市下水道管理センター福井前処理場で、土木作業員(55)がガスバーナーで鉄製手すりを切断中、過熱した手すりの切断面がアセチレンガスボンベのゴムホースに触れ、漏れたガスに引火。そばにあった酸素ボンベが数分後に爆発した。作業員は近くの穴(直径1m、深さ2.4m)に逃れようと飛び込んだ際、肩を打って軽いけがを負った。
□上記2件以外にも、酸素ボンベの爆発事故は結構多く発生している。別途、紹介予定。
2011年5月21日6時20分に、福井新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、21日、北陸線の信号機1台が、10日余りにわたって1度も赤に変わっていなかったと発表した。信号機の部品交換の際、配線をミスしたことと工事後の点検不足が原因としている。
この信号機は、芦原温泉駅から北に1・3kmにある「第1閉そく信号機」。今月11日未明、グループ会社の西日本電気システムが信号機の部品を取り換えた際、配線をミスした。
工事後は、信号や踏切の保守を行っている管理センターが、信号が正しく作動するかどうか確認することになっていたが、点検不足があったという。同センターが実際に確認作業をしていたかどうかは「調査中」としている。
工事後は、信号や踏切の保守を行っている管理センターが、信号が正しく作動するかどうか確認することになっていたが、点検不足があったという。同センターが実際に確認作業をしていたかどうかは「調査中」としている。
信号機は通常、信号機と駅までの区間に列車が2台進入しないよう、列車が通過すると赤に変わる。駅に止まると黄色、駅を発車すると青になる。同支社は、10日余りの間にこの区間に列車が2台進入した例は確認していないとしている。
21日午前4時5分ごろ、信号機近くで架線の点検をしていたグループ会社の社員が、列車が通過しても信号が赤に変わらないと同支社に連絡して判明した。
(ブログ者コメント)
今回の事例を見て、今年2月7日にアップした「北斗市のJR踏切り遮断機設定ミスに24年以上気付かず」を思い出した。
北斗市の事例では、踏切り手前1kmの「鳴動区間」に列車が進入すると踏切りの遮断機が下りなければならないところ、先行列車が「鳴動区間」にいた場合には後続列車が「鳴動区間」に入っても遮断機が下りない設定になっていた。
(2011年6月2日 修正1 :追記)
2011年6月1日22時7分に福井新聞から、同日21時22分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
金沢支社は、1日、以下のような原因調査結果を発表した。
□配線作業用の図面はグループ会社の西日本電気システムが作製。福井電気管理センターが事前に内容を確認したが、赤信号を点灯させる配線が抜けていることを発見できなかった。
□西日本電気システムの社員が5月11日、当該図面に基づいて配線作業を実施。列車の通過を検知する装置と信号機を制御する装置を新しいものに取り換えた。
□工事後の点検を担当した福井地域鉄道部の社員は、新しい列車検知装置に古い信号制御装置をつないで信号機が赤に変わることは確認したが、新しい信号制御装置をつないで赤が表示されるかは確認しなかった。この社員は「確認した気になっていた」と話しているという。
□21日に不具合が判明した後、JR西は同様の配線切り替え作業を行った管内の信号機2619カ所を点検し、すべて正しく作動することを確認した。
当面の再発防止策としては、以下を挙げた。
・図面の確認を多段階で行う
・装置の取り換え作業後、初めて通過する列車で信号機が正しく作業するか確認する
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/28424.html
http://www.asahi.com/national/update/0601/OSK201106010115.html
□配線作業用の図面はグループ会社の西日本電気システムが作製。福井電気管理センターが事前に内容を確認したが、赤信号を点灯させる配線が抜けていることを発見できなかった。
□西日本電気システムの社員が5月11日、当該図面に基づいて配線作業を実施。列車の通過を検知する装置と信号機を制御する装置を新しいものに取り換えた。
□工事後の点検を担当した福井地域鉄道部の社員は、新しい列車検知装置に古い信号制御装置をつないで信号機が赤に変わることは確認したが、新しい信号制御装置をつないで赤が表示されるかは確認しなかった。この社員は「確認した気になっていた」と話しているという。
□21日に不具合が判明した後、JR西は同様の配線切り替え作業を行った管内の信号機2619カ所を点検し、すべて正しく作動することを確認した。
当面の再発防止策としては、以下を挙げた。
・図面の確認を多段階で行う
・装置の取り換え作業後、初めて通過する列車で信号機が正しく作業するか確認する
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/28424.html
http://www.asahi.com/national/update/0601/OSK201106010115.html
2011年5月21日付の毎日新聞香川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後4時35分ごろ、土庄町の「K石材」採石場で、アルバイト作業員(57)が、トラック荷台上で、クレーンにつるした石(8トン、縦4m、横1・7m、厚さ70cm)を載せていたところ、車が動き出し、石と運転席後部に体を挟まれ、約1時間半後に出血多量で死亡した。
警察によると、現場は緩い坂で、被災者は朝から同僚3人と作業していたという。
警察によると、現場は緩い坂で、被災者は朝から同僚3人と作業していたという。
2011年5月21日9時45分にNHK長野から、また同日付で毎日新聞長野から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後2時ごろ、飯田市の林道で、建設会社の作業員4人が斜面にコンクリートを吹き付ける前の準備作業として、林道から約3m上ののり面(高さ約9m)で草や浮石を取り除く作業をしていたところ、斜面の上にあった岩が突然崩れた。
この崩落で、作業員1人(44歳)が崩落に巻き込まれて3m下に転落し、岩の下敷きになった。
病院に運ばれたが、およそ3時間後に死亡。他の人にけがはなかった。
この崩落で、作業員1人(44歳)が崩落に巻き込まれて3m下に転落し、岩の下敷きになった。
病院に運ばれたが、およそ3時間後に死亡。他の人にけがはなかった。
工事を発注した飯田市によると、崩落した岩の大きさは2~3m。事故のあと、被災者が身につけていた命綱は切れていたという。
警察は岩の崩落の原因や安全管理体制に問題がなかったかどうかなどについて調べている。
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013022301.html
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110521ddlk20040056000c.html
http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110521ddlk20040056000c.html
2011年5月21日19時10分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後2時50分ごろ、気仙沼市の冷蔵工場の1階天井部分から出火しているのを作業員が発見し、119番通報した。隣接する倉庫など数棟に延焼したが、けが人はなかった。
警察によると、現場は気仙沼湾に面した地域。2階建ての冷蔵工場は津波で倒壊し、1階部分の壁などがない状態だった。
出火当時は、内部で腐敗した魚を搬出する作業を行っていたほか、搬出用シャベルローダーの出入りを円滑にするため、天井から飛び出した鉄筋をガスバーナーで切断していたという。
警察は、切断作業中に飛んだ火花が、天井や壁などに使われている断熱材のウレタンに引火した可能性が高いとみている。
また、5月22日付の毎日新聞にも同趣旨の記事が掲載されていた。
警察によると、現場は気仙沼湾に面した地域。2階建ての冷蔵工場は津波で倒壊し、1階部分の壁などがない状態だった。
出火当時は、内部で腐敗した魚を搬出する作業を行っていたほか、搬出用シャベルローダーの出入りを円滑にするため、天井から飛び出した鉄筋をガスバーナーで切断していたという。
警察は、切断作業中に飛んだ火花が、天井や壁などに使われている断熱材のウレタンに引火した可能性が高いとみている。
2011年5月21日13時43分に読売新聞から、同日17時26分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前8時頃、離陸直後の新千歳発成田行き全日空2152便(乗員乗客91人)に別便の航空日誌が積まれていたことに地上の整備士が気付き、機は新千歳空港に引き返した。
同便は航空日誌を積み直して再出発したが、約1時間10分の遅延が生じた。
同便は航空日誌を積み直して再出発したが、約1時間10分の遅延が生じた。
全日空によると、航空日誌は不具合情報などを整備担当者に引き継ぐためのもので、航空法で備え付けが義務づけられている。
全日空では「気付いた以上、引き返さざるを得なかった」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110521-OYT1T00424.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110521/dst11052117270014-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110521-OYT1T00424.htm
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110521/dst11052117270014-n1.htm
(ブログ者コメント)
同じ整備士が複数の飛行機を並行して整備していた、あるいは整備中の飛行機の航空日誌が全て同じ場所に置かれていた、そういったことが間接原因として考えられる。
朝日新聞「聞蔵」で大仙市のもみ殻庫死亡事故について調べていたところ、以下のような事例活用成功例が1月21日付で掲載されていたので、紹介する。
1月20日、大仙市の建設資材業「F農工」の砂利採石場で、作業員が誤ってホッパーに落ち、埋まって首だけ出た状態でいるのを同僚が発見した。
ホッパーの外で2人で作業中、底の排出口で砂利が凍結によって詰まったので、押し出すためにホッパー内に入ったらしい。
同社によると、通常、ホッパー内での作業は想定外。駆け付けた消防隊員らの脳裏には、もみ殻庫の事故がよぎった。
ホッパーの外で2人で作業中、底の排出口で砂利が凍結によって詰まったので、押し出すためにホッパー内に入ったらしい。
同社によると、通常、ホッパー内での作業は想定外。駆け付けた消防隊員らの脳裏には、もみ殻庫の事故がよぎった。
砂利は崩れやすく、取り除くために機械を使えば、生埋めになる。助けようとした人が巻き込まれる可能性もある。そこで、もみ殻庫事故を教訓に、まず同僚がホッパーに入り、沈まないように、埋まっている人の首を支えた。次に、クレーンで吊られた消防隊員が、バケツで砂利を掻き出し、両腕が出たところで、ロープを被災者の身体に巻きつけた。他の消防隊員は、砂利が減ったのを見計らい、ホッパーの側面に外から溶断機で30cm□の穴を4箇所開け、砂利が出やすくした。被災者の腰が見えると、一気にロープを引き上げた。被災者は大きなケガもなく、歩ける状態だった。
消防によると、事故を繰り返さないため、事後検証や話し合いを繰り返したという。「前回の事故の時は穴を開けなかったが、今回は開けるなど工夫した。現場で臨機応変に対応できた」と話している。
(ブログ者コメント)
過去の事例の教訓が、これほどまでに明確な形で活かされた事例は、滅多にない。
これは、ひとえに大仙市の消防が、もみ殻庫の事故の事後検証の場で、ああやればよかったなど、反省を加えていたことが実を結んだということだろう。
ただ、それも、もみ殻庫事故を実際に体験していた消防士が、今回事故の現場にいたからこそできたこと。
もし、今回の事故が別の自治体で起きていたら、あるいは大仙市で起きたにしても20~30年後で、もみ殻庫事故の記憶が薄れている時に起きていたら、、こんなにうまくは救助できなかった可能性が高い。
この辺に事例活用の重要性、かつ難しさ、限界が感じられる。
この辺に事例活用の重要性、かつ難しさ、限界が感じられる。
2011年5月20日付で毎日新聞秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JA秋田おばこが運営する大仙市の「おばこライス・大豆センター」もみ殻庫で作業中の2人が死亡し、1人が重傷を負った事故で、労安法違反の罪に問われたJA秋田おばこと、同JA大曲支店の元係長(46)の判決公判が19日に秋田地裁であり、「労働者の生命、身体に対する危険を漫然と放置していた責任は重大」などとして両者に求刑通り罰金50万円ずつを言い渡した。
判決文によると、被告らは08年10月10日、同センターのもみ殻庫でもみ殻のならし作業をしていた作業員2人に対し、埋没する恐れがあったにもかかわらず、安全帯を使わせるなど危険を防止するための必要な措置を講じなかったとしている。
裁判官は「重大な結果を生じさせる危険をはらんでいたことは作業内容から明らか」とした。弁護側は控訴しない方針。
裁判官は「重大な結果を生じさせる危険をはらんでいたことは作業内容から明らか」とした。弁護側は控訴しない方針。
(ブログ者コメント)
事故時の状況などについて朝日新聞「聞蔵」で調べた結果を下記する。
「2008年10月12日 秋田版」
重体だった人が死亡し、死者は2人になった。おばこ関係者の話では、もみ殻庫(深さ3m)内に作業員が入ることは想定しておらず、また、中に人がいるのに外に知らせていなかったとみられることが明らかになった。
もみ殻の運び出しは、もみ殻庫の真下にトラックをバックで停め、2箇所ある排出口を順番に開けて、もみ殻をトラックに流し落とすが、この日はトラック後方の排出口が詰まって、流れが悪くなった。
そこで、JA職員で現場責任者のAさん(46)がスコップでもみ殻を掘り起こし、途中から季節従業員のBさん(66)に交代していた。
そこで、JA職員で現場責任者のAさん(46)がスコップでもみ殻を掘り起こし、途中から季節従業員のBさん(66)に交代していた。
午後2時ごろ、もみ殻を運び出そうと業者がやってきたが、庫内に人がいることは知らなかった。業者は、まず、前よりの排出口を開けた。そして次に後ろ側の排出口も開けたが、その上では、約3m積み上げられたもみ殻の上でBさんが作業していたため、開けたと同時にBさんはストンともみ殻に吸い込まれるように埋もれた。排出口から長靴を履いた片足が見える状態になっていて、近くにいた人が排出口を閉めた。
Aさんは、Bさんを助けようと、もみ殻の中に飛び込んだが、そのまま巻き込まれた。
4人の職員が駆け付け、助けようとしたが、引き揚げられなかったという。助けに入ったアルバイト(26)は、足の付根にケガをしながら、Aさんの手を握り続けた。首だけ出したAさんが「シャッターを開けろ」と叫んでいたという。開けると、5~10分ほどで2人が排出口から出てきたが、口の中にはもみ殻が詰まっていて息をせず、脈もなかったという。
Aさんは、Bさんを助けようと、もみ殻の中に飛び込んだが、そのまま巻き込まれた。
4人の職員が駆け付け、助けようとしたが、引き揚げられなかったという。助けに入ったアルバイト(26)は、足の付根にケガをしながら、Aさんの手を握り続けた。首だけ出したAさんが「シャッターを開けろ」と叫んでいたという。開けると、5~10分ほどで2人が排出口から出てきたが、口の中にはもみ殻が詰まっていて息をせず、脈もなかったという。
「2008年10月21日 秋田版」
JA秋田おばこが、もみ殻庫内での作業マニュアルを作りながら、作業員に作業手順を守るよう徹底していなかった疑いがあることが分かった。
同JAによると、マニュアルはセンターが稼働した05年に作られた。もみ殻がほぼ空になった状態での清掃作業を念頭に、もみ殻庫内には原則、立ち入りを禁じ、作業が必要なら命綱を着け、施設を施錠するなどとしている。
しかし事故当時、作業員は命綱を着けず、施錠もしていなかった。
同JAによると、マニュアルはセンターが稼働した05年に作られた。もみ殻がほぼ空になった状態での清掃作業を念頭に、もみ殻庫内には原則、立ち入りを禁じ、作業が必要なら命綱を着け、施設を施錠するなどとしている。
しかし事故当時、作業員は命綱を着けず、施錠もしていなかった。
同JAの他の12施設については、作業員は年に1回ほどの清掃作業の時だけ庫に入っていたというが、同センターでは、もみ殻のある庫内で作業していたことは把握していなかったという。また、施設内には、事故当時、マニュアルが備えられていなかったという。同JAは、このことに気付いていなかったといい、同センターを管理する大曲営農センターが移転した時に無くなったかもしれないとしている。
「2008年12月6日 秋田版」
JA秋田が、県内の16JAを対象に、肥料倉庫など事故が起きる可能性がある720施設を調べたところ、全体の3割で、機械の取り扱いや高所での作業などについて、安全に関するマニュアルがなかったと発表した。全体の半数近くは、「マニュアルがあっても、職員には徹底できていない」と答えたという。
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魚田慎二
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男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

