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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2016629934分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

大阪府で7月1日から、条例により、自転車に乗る人全員に対し、事故の損害を賠償する保険への加入が義務づけられる。

兵庫県ではすでに始まり、滋賀県でも10月に導入される。

事故の加害者側に高額な賠償を命じる判決が相次いだことが背景にあるが、非加入でも罰則はなく、効果は未知数だ。

 

先月末、兵庫県川西市で、朝のゴミ出しから帰る途中の女性(74)に女子高生の自転車がぶつかった。女性は頭を強打し、意識不明に。

女性の長男(47)は、事故後、女子高生の保護者側から、自転車の保険に入っていると伝えられた。

長男は取材に、「母が元に戻るわけではないが、治療費もかかる中で、かすかな光に感じた」と話す。

 

大阪府では来月から、「自転車利用者は、自転車損害賠償保険等に加入しなければならない」という条例の適用が始まる。

府内で自転車を使う場合は、府民かどうかを問わず、加入は義務だ。

子どもの場合は、保護者が加入させる義務がある。

 

2015年、府内では自転車事故による死者が50人と、前年から16人増えた。

事故数計1万2222件も、全国ワースト1だ。

 

府は、条例に合わせ、損害保険会社などと協定を結んだ。

自転車販売の「あさひ」(大阪市)とau損保が開発した保険は、本人のみなら月150円、家族タイプだと月270円の保険料で、補償は最大1億円。

保険料の一部は、交通安全活動などに寄付される。

 

大阪府は、条例のための問い合わせ窓口(06・6944・6736)も設置した。

今月は、1日60~70件の電話が寄せられているという。

 

15年10月、兵庫県は、全国に先がけて条例で自転車保険への加入を義務化。

今年10月には、滋賀県も続く。

保険加入は「努力義務」の東京都や埼玉県も、「他県の状況を見て、義務化の必要性を考えたい」との構えだ。

 

自治体だけではない。

立命館大学は、学生が起こした自転車の死亡事故をきっかけに、12年度から、自転車通学する場合は、警察官らの講習を受けた上で、補償額最高1億円以上の保険加入を義務づけた。

これまでに、約1万7千人が登録した。

 

日本損害保険協会によると、コンビニやスマートフォン経由で手軽に申し込める自転車保険も多くなり、契約者は増加中という。

 

保険に注目が集まる背景には、自転車事故をめぐる裁判で、高額な損害賠償の支払いを命じる判決が続いた経緯がある。

 

08年9月、男児(当時11)が乗る自転車が歩行中の神戸市北区の中石さん(女性、70歳)にぶつかって重い障害を負わせた。

神戸地裁は、男児の母親に9521万円の支払いを命じた。

 

中石さんは、今も寝たきり。夫(68歳)がつきっきりで介護する。

男児の母親は事故をカバーする保険に入っておらず、判決の翌年に自己破産。賠償金は支払われなかった。

夫は、「事故に遭い、賠償金すら受け取れない。二重苦だ」と声を絞り出す。

 

「義務化」の効果を疑問視する声もある。

兵庫や大阪、滋賀の条例には、保険に入らなくても罰則はない。

兵庫県は、条例制定時に検討したが、「加入の有無を見極めるのは難しい」(担当者)とあきらめた。

 

日本サイクリング協会の調査では、全国での自転車保険の加入率は約2割とみられるが、正確な加入者数はわからない。

自転車単独の保険に加え、自動車保険や火災保険の「特約」に含まれている場合や、自転車店で整備・点検を受けたうえで加入できる「TSマーク付帯保険」などもある。

自動車のような車検制度はなく、チェックは困難だ。

 

大阪府の担当者は、「自転車店の協力で購入時の加入を増やしたり、社員らが自転車を使う企業に積極的に加入を勧めてもらったりして、1人でも加入者を増やしたい」と話している。


     

〈自転車政策に詳しい三井住友トラスト基礎研究所の古倉宗治研究理事の話〉 


自転車乗車中の死亡者は、先進32カ国中、日本が最も多い。

加害者になれば、事故で多額の賠償を求められる可能性もあり、保険で備える必要性は高い。

企業や学校が、通勤・通学の自転車利用に際し、保険加入をチェックするのも有用だ。

一方で、車道に十分幅のある自転車専用レーンをつくったり、自転車が便利に移動できるネットワーク整備をしたりしている欧米を参考に、利用促進と安全確保の両立を考えるべきではないか。

 

出典

自転車保険の義務化次々 背景に相次ぐ高額賠償判決

http://www.asahi.com/articles/ASJ6W53XDJ6WPTIL01J.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は、本ブログに過去に掲載した関連記事。

 

2016515日掲載

201658日報道 自転車運転危険行為の全国摘発件数は昨年6月以降のほぼ1年で1万件超 (修正1)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5919/

 

2015108日掲載

2015101日報道 兵庫県では自転車利用者に賠償保険の加入を義務付ける条例を10月から全面施行、全国初

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5269/

 

 

 

 

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