2016年9月22日19時25分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
国交省は、暗くなると車のヘッドライトが自動で点灯する「オートライト」の搭載を、2020年4月以降に売り出される新型車から、メーカーに義務づけることを決めた。
日没前後の「薄暮」の時間帯に多発する高齢の歩行者らの事故を減らす狙い。
10月に、道路運送車両法に基づく車の保安基準を改正する方針だ。
オートライトは、車に搭載されたセンサーが明るさを感知し、自動で点灯、消灯をするもの。
日本自動車連盟(JAF)の調査によると、国内ではすでに約3割(14年8月時点)の車にオートライトが搭載されている。
ただ、これらはドライバーが手動で点灯・消灯を選択もできる。
新基準では、昼間や停車中は手動で点灯・消灯できるが、夜間走行中は強制的に自動点灯され、自分で消すことはできなくなる。
これにより、暗くて視界が悪くなっているのに、ドライバーが「まだよく見える」と思い込み、点灯が遅れて事故につながるのを防ぐ狙いがある。
国交省は、晴天の日の日没15分ほど前の明るさにあたる1000ルクス未満になると、2秒以内に点灯するように義務づける方針。
国際的にも安全運転に十分な明るさとされる7000ルクスを超えたら、5分以内に消灯する。
1000~7000ルクスで点灯するかどうかは、メーカー各社の判断に任せるという。
詳細は、10月に改正する車の保安基準で規定する方針だ。
20年4月より前に発売された型式の車には、適用されない。
自動点灯義務化の背景には、日没前後に高齢の歩行者の死亡事故が集中していることがある。
国交省によると、14年の交通事故死者は4113人。
死亡した半数が歩行者と自転車に乗った人で、歩行者の71%、自転車の64%を65歳以上の高齢者が占めた。
高齢者の死亡事故の発生時間を分析すると、若い世代の事故とは違い、日没前後の薄暮の時間帯が突出して多いことがわかった。
一方、JAFが14年に計約4万5千台を対象に実施した調査では、日没30分前にヘッドライトをつけていたのは0.9%だけ。
5分前で10.3%、日没時でも22.8%にとどまった。
国交省自動車局は、「早めの点灯はドライバーからの見えやすさだけでなく、歩行者に車の存在を知らせる意味合いが大きい。特に視力が落ちている高齢者には見やすくなり、薄暮時の事故を減らせるはず」としている。
国交省が「オートライト」の搭載を義務づける背景には、多発する高齢者の交通死亡事故がある。
2014年に65歳以上の歩行者が亡くなった事故の発生時間帯を調べ、日没時間を照らし合わせたところ、一年を通して事故は日没の時間帯に集中していた。
たとえば、日没時間が午後5時台だった14年9月の死者は、午後4時台が3人、5時台10人、6時台13人、7時台5人、8時台3人、9時台2人だった。
日没と重なる5時台と、直後の6時台が突出して多かった。
国交省の担当者は、「日没の時間帯、とくに直後に死者が集中する。恥ずかしいなどの理由で早めの点灯をためらう人もいるが、死者を出さないことの方が大切」と指摘する。
出典
『車のライト、夜間の自動点灯を義務化へ 20年4月から』
http://www.asahi.com/articles/ASJ9P5HCHJ9PUTIL03C.html
『高齢者の事故、日没時に集中 車の自動点灯で防止狙う』
http://www.asahi.com/articles/ASJ9Q6S3QJ9QUTIL00X.html
(ブログ者コメント)
ブログ者のマイカーにもオートライトがついている。
しかし、真昼間に山間部の樹木の間を通る時など、点灯しても無駄だと感じ、これまでは手動で操作してきた。
それを、この記事を読んだ翌日から、常時オートライトにしてみたのだが、思った以上に点いたり消えたりして、無駄感は大いにある。
しかし、たまにオートライトにしている車に出会うこともある。
安全意識が高い人も中にはいるのだ。
要は安全第一。
安全ブログを書いている身としては、まず隗より始めよということで、このままオートライトモードで運転することにする。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。