2019年8月24日付で秋田魁新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
秋田県内の高速道路の対面通行区間で、ワイヤロープ防護柵の設置が進んでいる。
2017年度に整備が始まり、今年11月には対面通行区間248.7kmのうち、約4分の1の計66kmで整備が完了する見込み。
設置済み区間では、対向車線にはみ出す事故が大幅に減っており、国交省は「正面衝突などの重大事故の防止につながっている」としている。
防護柵は、従来のゴム製ポールに替わって、鉄製支柱とワイヤロープ5本で道路中央部を仕切る構造。
国交省が12年度から北海道や新潟県で試験設置し、17年度から本格的に整備を始めた。
23年度までに、橋やトンネルを除く全区間に設置する方針だ。
本県では、17、18年度に秋田自動車道の秋田南インターチェンジ(IC)~秋田中央IC間など、有料区間計30kmに設置された。
本年度は無料区間への設置が始まり、6、7月に日本海東北自動車道(日東道)の岩城IC~仁賀保IC間の17.6kmで、約10億円かけて工事が行われた。
このほか、来月から秋田道の能代南IC~二ツ井白神IC間の9.3km、湯沢横手道路の湯沢IC~雄勝こまちIC間の9.3kmにも設置される。
国交省や県警高速隊によると、防護柵の設置済み区間では、設置前の16年に11件発生した対向車線へのはみ出し事故が、設置後の17、18年は各1件と、大幅に減った。
死傷者が出た事故も、2件からゼロに減少した。
設置後にはみ出し事故を起こしたのはいずれも大型トラックで、国交省は一部に大きな力が掛かったため起きた「まれなケース」とみている。
7月29日には、設置工事が終了する直前の日東道の大内ジャンクション(JCT)~本荘IC間で、対向車線にはみ出して2人が死亡する事故が発生。
現場には鉄製支柱が既に設置されていたが、ワイヤロープは同日深夜に張られる予定だった。
工事を担当する国交省秋田河川国道事務所は、「ワイヤが張られていれば防げた事故だったかもしれない。ほかの区間にも早期に設置できるよう、調整を進めたい」としている。
県警高速隊の担当者は、「高速道路で一番危険なのは対向車線へのはみ出しで、防護柵は重大事故の防止に効果があると考える。ただ、利用者には柵を過信せずに、制限速度を守った安全運転を心掛けてほしい」と話した。
https://www.sakigake.jp/news/article/20190824AK0001/
(ブログ者コメント)
はみ出し防止用のワイヤロープについては、本ブログで過去にも何件か情報を提供している。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。