2019年8月24日6時0分に西日本新聞大分・日田玖珠版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風10号の接近に伴う増水のため玖珠町の大谷渓谷で孤立した18人が今月15日、警察と消防によって救助された。
近年、無謀なレジャーによる遭難については「自己責任」との批判が高まっており、全国的には、救助活動の費用を請求している自治体もある。
今回のケースはどうなのか-。
県警によると、幼児を含む18人は14日に四輪駆動車6台で河原を走り、うち4台が増水のために水没。
身動きが取れなくなり、翌15日に救助された。
日田玖珠広域消防組合によると、通報を受けて14日に隊員計19人を現地に派遣。
15日も計18人を出動させた。
日田消防署、玖珠消防署では火災待機などの人員が不足し、非番の隊員を14、15日に約20人ずつ呼び出す事態になった。
これらの救助活動の費用について、同組合は「請求しない」と明確だ。
消防組織法は1条で消防の任務を定め、「災害による被害を軽減するほか、災害等による傷病者の搬送を適切に行う」などと規定。
「そもそも、消防は救助などを行うための組織」(同組合)で、警察も「生命身体の安全確保が公務」として、請求しないという。
くじゅう連山などがある県内では、2018年に山岳遭難が35件39人発生(県警まとめ)。
警察、消防は、山岳遭難でも、ヘリコプターを使った活動を含めて費用請求していない。
麓の九重町によると、遭難者の家族が消防団へ捜索要請した場合も、団員の出動手当(1日1人1700円)は町が負担している。
全国的には、無謀な登山を抑止しようと、埼玉県で18年1月から、県防災ヘリによる山岳遭難救助を有料化。
ヘリの飛行5分間につき、燃料費の実費に相当する5000円を徴収。
1時間かかれば6万円を請求する計算で、18年には6人、19年には3人(8月現在)に負担を求めた。
ただ、導入に際しては、「事前準備しても遭難することはある」、「海や川のレジャーでは請求せず、不公平感がある」などの反対意見があったという。
これらの意見は根強く、総務省消防庁によると、埼玉県以外で有料化の動きは出ていない。
今回の救助活動を受け、広瀬勝貞知事は、災害が予想される場合の観光地への入場規制について、「どういう対応をすればいいか、市町村とも相談していきたい」と述べ、何らかの対策を検討する考えを示している。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/537428/
8月30日17時22分にNHK大分からは、当該渓谷への進入規制は実施困難など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月、玖珠町と中津市にまたがる大谷渓谷の付近で、台風が接近するなか18人のグループが孤立し山の中で一晩過ごした問題を受け、大分県は対応を検討していたが、台風などの際に車の進入規制を行うことは難しいとして、利用者への注意喚起を行うことに留めるとする対応方針をまとめた。
玖珠町と中津市にまたがる大谷渓谷の付近では、今月14日、台風10号が接近する中、バーベキューに来ていた赤ちゃんを含む18人のグループが、車に分乗して移動していたところ周囲が水につかって孤立し、山の中で一晩過ごして翌日、消防などに救助された。
今回の問題を受け、大分県は、地元の市や町と台風や大雨の際に、大谷渓谷に入る車を規制することができるかどうか検討を行い、30日、大分県総務部の和田部長が記者会見で検討結果を発表した。
ただ、それによると、法律や条例で車の進入を規制できない場所になっていることや、規制を行うために災害時に、職員を現地に派遣することが難しいと考えられることから、車両の進入規制を行うことは難しいとの結論に達したという。
その代わりに渓谷への入り口に看板を設けて、利用者に注意喚起を行うとしている。
会見の中で和田部長は、「大谷渓谷は貴重な観光資源で、ふだんは楽しんでもらいたいが、災害時には危険もあるので、自覚を持って利用してもらいたい」と話していた。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20190830/5070004687.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。