(1/2から続く)
※本件、期せずして前日、自転車の正しい乗り方などに関する記事が他メディアからネット配信されていた。
文中、ウーバー社にも触れられている。
こちらは、抜粋して紹介する。
『Uber Eats事故も増加…自転車が「無法の危険マシン」になる恐怖』
(6月8日7時1分 YAHOOニュース;現代ビジネス)
こんにちは。歌人の鈴掛真です。
最近、ちょっと悩んでいることがあって。
よく自転車にひかれそうになるんですよ。
それも、毎日のように。
今回は「街中での自転車のあり方」について、みなさんといっしょに考えていきたいと思います。
【猛スピードの自転車が逆ギレ】
あれは、よく行くスーパーマーケットへ食料品を買いに出かけて帰宅する途中のことでした。
東京の住宅街の交差点は、道が狭いうえに建物が密集しているので、見通しがとても悪い。
スーパーの付近ともなれば、買い物客の歩行者と自転車で昼夜問わず混雑しています。
実際、それまでにも自転車とぶつかりそうになったことが何度もあった交差点だったので、気をつけなければと思っていた矢先、それは起こった……。
歩行者用の信号が青になったので横断歩道に踏み出したとき、後方から車道を左折してきたママチャリが猛スピードで僕を目掛けて突進!
「ぶつかる…!!」と思った瞬間にママチャリが急ブレーキ!!
間一髪、けがはしないで済んだのだけど、前輪が僕のジーンズにしっかり接触していました。
相手は60歳くらいの女性でした。
てっきり謝ってもらえるかと思ったら、彼女が放ったのが、この一言。
「危ないじゃないの!」
……は?
アブナイジャナイノ? ?
そっちが横断歩道に突っ込んで来といて、なに言ってんの? ?
普段は温和な僕もさすがにプッツン。
「危ないのはそっちだろ!!」
ママチャリのおばさんは豆鉄砲を食った鳩のように目をパチクリ。
なんで自分の方が怒られているのか、わかっていないみたい。
「ママチャリだって自動車と同じなんだよ!! 横断歩道で人をひいたら、あんた現行犯逮捕だぞ!!」
なんでこんな当たり前のことを説明しなきゃいけないんだろう……
バカバカしく思いながら僕が怒鳴っていると、おばさんはやっと目が覚めたような顔になって「……ごめんなさい!!」と謝罪してきました。
ジーンズをかすめた程度だったとはいえ、これもれっきとした接触事故。
本来はちゃんと通報するべきだったんだろうけど、双方けがはしていないようだし、スーパーで買ったお肉や冷凍食品を早く持って帰りたかったし、これくらいのことで警察を呼ぶのも面倒で、そのまま帰宅することにしました。
なんで良い大人が自転車の乗り方もわからないんだろう……おばさんのあの目が覚めたような顔にはどんな意味があったんだろう……と思いながら。
【「軽車両」の自覚がない自転車乗りたち】
その後も、自転車にひかれそうになる日々は相変わらず続いています。
特に、外出自粛が求められるようになってからは、東京都内でUber Eatsの需要が急増。
あの大きなデリバリーボックスを背負っている自転車を見かけない日は無いほどです。
Uber Eatsの労働組合の調査で、2020年3月には配達中の自転車事故の事例が全国で31件寄せられたことが日本テレビなどで報じられました。
東京は人口が多い分、もともと自転車の利用数も比例して多いわけで、ひかれそうになる機会が多いのも致し方ないかなとも思うのだけど、接触事故にまで遭ってしまうと、さすがに調べてみる必要がありそうです。
そこで僕は、自転車が街でどのように乗られているのかを、改めて観察・調査してみることにしました。
すると、自転車を取り巻く実態が見えてきました。
さらに、草の根調査でも驚きの結果が。
もはや、交通ルールなんて、あってないようなものです。
・・・・・
もちろん、国や地方自治体も黙って見ているわけではありません。
たとえば、自転車の車道通行の原則に違反した場合、「3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金」という、意外にも厳しい罰則が設けられています。
しかし、自転車には反則金制度がなく、罰則を科すと自動車よりも罪が重くなってしまうため、よほど悪質な違反でなければ、口頭注意で済まされていたのが実情なのだとか。
先述のとおり、2017年の道路交通法改正により、自転車の交通違反に対する取締りが強化されました。
具体的には、道路交通法違反で3年間の内に2回以上摘発された運転者は、公安委員会による安全運転講習を受けなければならないというものです。
また、東京都ではこの4月から自転車保険の加入が義務化されました。
2015年10月に兵庫県で義務化されて以降、全国の自治体で義務化の流れが広まっています。
僕もときどき自転車に乗ることがあるので、昨年のうちに保険の申し込みを済ませました。
けれど、安全運転講習も、自転車保険加入の義務化も、結局は事故が起きたときのための対策であり、「自転車事故をなくす根本解決につながるか」という点で、僕は大いに疑問を感じます。
事実、警視庁の発表によると、東京都内における⾃転⾞事故は、2016年から3年連続で増加しており、2019年は13,094件にも上ります。
自転車事故で最も多い形態は、出会い頭の事故なのだそうです。
けれど、どんな交差点にも、必ず「一時停止」の標識があるはず。
信号や標識などの交通ルールを、ただ当たり前に守っていれば、防げる事故はあると思うのです。
警視庁のホームページには、自転車の正しい乗り方をまとめたリーフレットが公開されています。
僕も概ね把握しているつもりだったのに、初めて知ったルールがたくさんありました。
「自転車は徒歩の延長ではない、無法な最強マシンなんかじゃない」という意識が広まって、もう明日から自転車にひかれそうにならないことを願うばかりです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/928ccbc9c720503313f1559a6375e1cabb108dd2
(ブログ者コメント)
以下は、警視庁HPに掲載されているリーフレット。
自転車交通安全教育用リーフレット
(更新日:2020年6月1日)
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/leaflet.html
当該リーフレットを見てみると、自転車の並進走行は道交法19条で禁止されているなど、ブログ者も知らなかった(覚えていなかった)ことが何点か書かれてあった。
(2020年6月18日 修正1 ;追記)
2020年6月16日10時30分に京都新聞から、京都府警はウーバー対策に乗り出したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
道交法は、営業車を一定数保有する企業に対して、「安全運転管理者」を選任し、社員教育するよう求めているが、府警によると、ウーバー社にはこの法的義務が適用されないという。
同社は配達員を「パートナー」と位置付け、個人事業主に業務委託する形態を取っているためだ。
府警は今後もウーバーの配達員が増えるとみて、対策に乗り出した。
先月15日には、東山区の四条通で自転車通行禁止のルールを守るよう、取り締まりを実施。
ウーバー社の担当者と協議を始めており、府警交通安全教育センターの滝清所長補佐は、「同社と連携しながら、配達員向けの交通安全教室や事故の多発地点情報のメール配信などを進めたい」と話す。
ウーバー社は、「警察の協力を仰ぎながら、配達員の交通安全の強化に取り組んでいく」としている。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/276884
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。