2021年2月22日21時22分にYAHOOニュース(静岡第一テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市清水区に、わずか2週間で交通死亡事故が相次いだ「橋」がある。
なぜ、この橋で事故が続いたのか、専門家と検証した。
静岡市清水区を流れる巴川にかかる「千歳橋」。
22日午後、橋の近くでは、警察官らが、懐中電灯や反射材を配って、通行人に交通ルールの徹底を呼びかけた。
一見、どこにでもあるりそうな「橋」と「道路」だが、1月から、死亡事故が相次いでいる。
1月30日深夜には、道路を横断していた女性2人が走ってきたタクシーにはねられ、70代女性が死亡した。
2週間後の2月13日早朝にも、道路を横断していた80代男性がタクシーにはねられて 死亡した。
千歳橋は、見通しの良い直線道路。
橋の手前には信号機のついた横断歩道がある。
なぜ事故が続いたのだろうか。
橋には横断禁止の標識が設置されているが、横断歩道ではないところを渡る人が多く見られたのだ。
橋の構造はどうか検証するために、交通事故鑑定人の中島博史氏に現場を見てもらった。
指摘したのは“距離感の錯覚”だ。
交通事故鑑定人 中島博史氏
「橋に向かって登り坂になっている。
運転手の目線から見ると、高いものは遠くに感じてしまう。
橋の近くを横断すると、走っている車からは、かなり遠くを横断しているように見える。
実は橋までの距離は思ったより近いので、到達したときには、まだ(横断者が)渡りきっていない」
道路の幅は約10メートル。
歩いて12歩。
10秒ほどで渡り終える距離だ。
仮に車は時速50キロで走ってきた場合、同じ10秒間で約140メートル進むことになる。
交通事故鑑定人 中島博史氏
「歩行者がこの道路を渡ろうと思ったら、見通しが非常に
良い。
歩行者は交通弱者ですから、自分が渡っていたら車は止まるはずだと思い込みで渡ってしまう。
車側からは見えているから、(車は)止まるだろうと思っていたら、近づいて来てしまったという事故が起きている」
さらに取材を進めると、2015年以降、現場付近では10件の人身事故が発生し、その半数以上が夜間にこの橋を東方向に進む車と右から左に横断してきた歩行者が衝突する事故だった。
その要因の一つと考えられるのが街灯の明るさ。
交通事故鑑定人の中島氏は、右側が比較的暗いことでドライバーが橋を横断し始めた人を認識するのが遅れると指摘した。
事故を無くすためにも、警察や静岡市は死亡事故を受けて、ポールの設置や外側線をひくなどの検討を始めた。
しかし、未だ有効な対策は見つかっていない。
交通事故鑑定人 中島博史氏
「この場所で事故が多いのは、いくつかの要因が重なっている。
1つこれをすればという対策は難しくて、いくつかの対策をしないと、同じような事故は起きる」
事故が多発する千歳橋。
悲劇を繰り返さないためにも、歩行者側の交通ルールの徹底と、警察や行政の一刻も早い対策が求められている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/93c17c127b44b9ef412a7b77d282693d6562e761
2月19日16時1分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からも、同趣旨のレポート記事がネット配信されていた。
静岡市清水区にある橋で、2週間のうちに2度の死亡事故が発生しました。
さらに調べてみると、過去5年間で、この橋の周辺では10件の横断中の事故が起きていました
一体なぜ、この場所で事故が相次いでいるのでしょうか。
【2週間に2度の死亡事故】
・・・・・
【重大な歩行者事故が多発】
・・・・・
【5年間で道路横断中の事故が10件】
2015年からおよそ5年間で、道路横断中の事故が10件発生。
特に千歳橋の西側で、午後8時から午前1時までの間に事故が多く、このうち8件は、横断歩道ではない場所を歩行者が渡ろうとしていました。
現場を取材した時にも次々に道を渡る人の姿が・・・ 。
左右をきょろきょろと見た後、小走りにわたる人。
男女で次々と渡る人。
釣りに来たのでしょうか、釣竿を持って渡る人。
スマートフォンを見ながらわたる、危険な人もいました。
【どうしても最短距離を通りたくなってしまう】
千歳橋がある浜田地区の連合自治会長に話を聞くと、川沿いの道を歩いてきて道路を横断する人が多いことがわかりました。
雨宮帆風記者
「こちらに向かって歩いていた方が事故にあわれてたということなんですけど」
清水区浜田地区連合自治会・植野克秀会長
「どうしても正直言って、ここを真っすぐ渡っちゃいたいうような気持ちにはなりますけど。(横断歩道まで)ほんのちょっとなんですけど、どうしても最短距離を通りたくなってしまうという」
横断歩道までは、橋の東側から35メートル、西側も40メートルですが、その少しの距離を歩くのが手間だと感じてしまう住民が多いといいます。
話を聞いている最中にも・・・
清水区浜田地区連合自治会・植野会長
「いまちょうどまた渡りましたよね。 あんな感じの人が多いでね」
特に高齢者が渡ろうとして、渡り切れずに事故にあったケースが10件中、半分の5件でした。
周辺住民
「うちの家族も渡ろうとすることが多いので、渡るなとは注意している。もうくせですね昔からの。年齢の関係もあるし、足ももつれてきたりするので余計危ないので」
【周辺にスナックや居酒屋が点在】
そして、この道を夜行き来する人が多い理由は他にもありました。
雨宮帆風記者
「千歳橋周辺、特に新清水駅のある北側にはスナックや居酒屋が多く点在しています」
千歳橋の周辺は多くのスナックや居酒屋が点在していて、夜間、道路を横断する人が多くいるといいます。
15日午後9時から11時まで、実際にどのぐらいの人が渡っているか調べてみた結果、2時間で10人いました。
すし店を取材すると・・・
利用客「やっぱりあそこは危険だと感じた時もあります」
寿司店「うちにくるお客さんがはねられそうになったっていうことを何回も聞きましたね、昔から」
【夜間は歩行者を見つけにくい】
タクシーの運転手の間でも、この橋が危険だとよく知られていました。
タクシー運転手
「千歳橋はちょっと危険だね、よく事故があるもんだから。『ここは(横断)ダメですからやめてください』『バカヤロー!ここ通るな!』という感じよ」
夜間は、現場を走ってみると、歩行者を見つけにくいのがわかります。
川沿いの道から来た人たちに気づいたのは直前でした。
橋の周辺は暗く、橋の中央が緩やに盛り上がっているため、橋のたもとを渡ろうとする歩行者がやや見えにくくなります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/07549214fb6424bb09ac4fe294eb8f2e4fab776d?page=1
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。