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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2015128123分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

12811分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

7日午後7時55分ごろ、名古屋市中村区名駅4の「シンフォニー豊田ビル」建設現場から「道路が陥没した」と通報があった。
警察によると、現場北側の歩道に縦横約4m、深さ約5mの穴が開いていた。
現場では同ビル地下の掘削工事が行われており、関連を調べている。

警察によると、けが人はなく、周囲の建物やライフラインへの影響も確認されていない。
陥没現場の歩道は、工事による通行止めなどの規制はなかった。

同ビルの建設を請け負う竹中工務店名古屋支店によると、午後6時ごろ、地下の掘削現場に大量の地下水が流入し、約1時間後に歩道の陥没が起きた。
地下水が流れ込まないよう掘削現場と歩道の下との間に壁を設置していたが、何らかの原因で水が漏れたという。
地下水の流入は、現在、止まっている。

現場責任者は、「敷地内で地下工事の最中、隣接する歩道がじわじわと落ちていった」と話した。
穴の中では崩れた土砂の間から太い配管がむき出しになり、歩道に敷かれていたタイルや道路標識も落ち込んでいた。

午後10時半ごろから、工事作業員らが穴にコンクリートを流し込む作業を始めた。
同支店の谷村次長(59)は、「翌朝までに応急的な処置を施す。ご迷惑を掛け申し訳ない」と謝罪した。

事業者の東和不動産のホームページによると、シンフォニー豊田ビルは2016年6月末に完成予定で、地上25階、地下2階建て。ホテルや映画館、店舗が入る。
当時は、ビルと地下道との連絡通路を設置する作業中だった。


出典URL

http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015120890012324.html

http://www.sankei.com/west/news/151208/wst1512080009-n1.html

 

 

1291215分に朝日新聞からは、原因に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

歩道が陥没した問題で、隣で建設中の高層ビルの地下部分を囲うコンクリート製の仮設壁「土留め」に穴が開き、歩道下から土砂が流れ込んでいたことがわかった。
施工者の竹中工務店は、8日の名古屋市への報告で、穴をふさぐ対応の甘さや、壁の施工不良を認めたという。

同社によると、ビル建設で地下部分を掘る際は、地下水が流れ込まないよう仮設壁を設ける。
7日午後5時前、地下3階部分にあたる深さ約20mで、壁に開いた穴からの漏水を発見。
鉄板を当て止めようとしたが、流入する土砂が増えた。
地下を削られた歩道は舗装の重みを支えきれず、陥没した。

同社関係者は報道陣に対し、8日未明には陥没現場で「想定外」と話していたが、午後には「壁の一部に施工不良の箇所があった」と説明した。

同社から8日に報告を受けた市は、「地下水の水圧が強く、止水のやり方が甘かった」とし、鉄板をあてる前に壁の穴に薬液を注入し塞ぐべきだったと指摘。同社も認めたという。
市は、壁の施工不良の原因究明と再発防止の徹底を求めた。

陥没した歩道と隣の市道は、復旧作業のため8日も通行止めになった。
歩道下にあった電気やガス、上下水道などの配管が傷付いたため、同社は「損害額を協議する」としている。

名駅周辺は高層ビル建設が相次ぐが、市の担当者によると、地下を5mも掘れば地下水脈にあたる所があり、「軟弱地盤で工事に細心の注意が必要」。
JR東海が建設中のJRゲートタワーでは、基礎工事に想定以上の期間がかかった。


出典URL

http://digital.asahi.com/articles/ASHD852KKHD8OIPE01K.html?rm=358

 

 

129953分にNHK東海NEWS WEBからは、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。

 

事故は、歩道側の地下水が土を削りながらビルの地下部分に流れ込んだ事が原因と見られることが、市や建設会社への取材で分かった。


陥没から一夜明けた8日朝の現場では、車を通行止めにして、陥没でできた大きな穴を埋め戻す作業が行われた。


名古屋市や竹中工務店によると、歩道の下の地下水が土を削りながらビルの地下部分に流れ込んだのが原因とみられるという。


竹中工務店は、ビルの地下部分の周辺にセメントで固めた土の壁を作っていたが、7日午後5時前に壁の一部から地下水が漏れ始めたという。


環境地盤工学が専門の大同大学の大東憲二教授は、名古屋市の地下水の水位が上昇しているため、特に名古屋駅周辺では掘削工事を行う際には、十分な対策が必要だと指摘している。


地下水の工業利用が盛んだった昭和40年代は、地下40mほどだった。

しかし、水道の普及に伴って地下水の工業利用が減り、平成以降は地下10mまで水位が上昇した。


さらに、全般的に東が高く西が低い名古屋市の地形も影響があると指摘している。
例えば丘陵地の上にある栄では、10mほど掘らなければ地下水の水位に達しない。
しかし、台地を下った平野にある名古屋駅周辺では地下水の水位が高くなり、地表から約5m。

このため、地下水の水位が高い場所で、ビルなどを建設する際に地下を掘削する場合は、水の流入を防ぐための壁をしっかり作ることが重要だという。
壁から水が漏れると、地下の土砂が押し流されて、支えを失った地表は大きく陥没することがあるという。


現場では、穴を埋める作業が9日も続く見通しで、周辺では車が通行止めとなっている。

 

 

(以下は、活字にはなっていない、大東教授のコメント趣旨)

 

名古屋駅前では、リニアの工事も、もうすぐ本格的に始まる。

地下の掘削工事は、周辺の地下水の状況の変化をしっかりとらえながら工事をしていくことが必要。

 

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20151209/4126342.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

1年前にも、同じ名古屋駅前に建設中だった別の高層ビルで出水トラブルがあったが、その工事も竹中工務店の施工だった。

2014102日掲載

2014925日 愛知県名古屋駅前に建設中の高層ビルで下水管を一時的にモルタルなどで塞いでいた栓が大雨時の水圧で崩れ、地下鉄東山線が水浸しになって9時間運休 (修正1)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4317/

 

当該トラブルの原因は、事前承認された方法とは異なり、下水管を一時的にモルタルと土嚢で塞いでいたことだったが、今回報じられている施工不良とは、どのような内容なのだろうか?
1年前のトラブルと原因や背景面で共通する点があるのだろうか?

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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