2013年9月5日18時6分に福井新聞から、9月6日2時9分にmsn産経ニュース福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関西電力は5日、定期検査中の大飯原発3号機(加圧水型軽水炉、出力118万KW)で、タービン建屋3階の低圧タービンと軸受け部のすき間から、高温の蒸気が噴出したと発表した。
現場には作業員が約20人おり、周辺から離れるよう指示が出された。けが人はなかった。放射性物質は含んでおらす、環境や設備への影響はないという。
同日午後1時20分ごろ、低圧タービン部の火災を知らせる警報が中央制御室で鳴り、運転員が監視カメラで蒸気漏れを確認。6カ所から高さ約3mまで噴出しており、直ちに蒸気を止めるための弁を閉めた。火災の発生はなかった。
この蒸気はタービンを回すためのものではなく、タービン周辺を真空状態に保つために使われている。
大飯3号機は2日に定検入りし冷温停止中だが、運転員が電動弁を誤って開放したため、約170℃の蒸気がタービン側に流れ込んだ。
通常は、上流の弁を手動で閉じた後に、問題となった電動弁を中央制御室の操作で開く手順になっているが、上流の手動の弁が開いている状態で電動弁を開放したという。
操作を誤ったのは運転員として6年の経験がある社員。2年前からタービンを担当していた。
関電の原発では2004年8月、美浜3号機で2次系配管から高温高圧の蒸気が噴出する事故があり、作業員11人が死傷した。
出典URL
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/45354.html
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130906/fki13090602290001-n1.htm
(2013年9月15日 修正1 ;追記)
2013年9月13日付で関西電力HPに解説図付で、原因に関する下記記事が掲載されていた。
手順書では、現場で別の運転員がグランド蒸気供給弁(補助蒸気)を閉止し補助蒸気を止めた後、中央制御室担当の当該運転員が中央制御室の操作スイッチにより同弁下流側にあるグランド蒸気止め弁(補助蒸気)を開放する手順としていました。
しかし、当該運転員は、グランド蒸気系統は既に停止していたこともあり、グランド蒸気止め弁(補助蒸気)を先に開放しても補助蒸気が流れるとは思わず、手順どおりに実施しなかったことが原因でした。
出典URL
http://www.kepco.co.jp/pressre/2013/0913_2j.html
(ブログ者コメント)
間違った理由がイマイチ、はっきりしない。
グランド蒸気は、主蒸気系統と補助蒸気系統の2つの系統から供給されているのに、主蒸気系統からしか供給されていないと勘違いした・・・そういうことだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。