2024年6月8日7時35分に東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県桶川市立桶川中学校の男子バスケットボール部顧問の40代男性教諭が、試合中に他校の選手と衝突して強い痛みを訴える男子生徒(13)を、事故後に放置していたことが分かった。
生徒はあごの骨折で全治1カ月のけがと診断された。
学校側は「不適切な対応だった」と認めたが、口頭での指導にとどめ、教諭はそのまま顧問を続けている。
【試合中に強打し「痛すぎて無理です」と言っているのに】
保護者によると、生徒は4月29日に他校との試合に出場。
相手チームの選手の頭が顔にぶつかり、あごに強い痛みを覚えた。
泣きながら座っていたが、顧問の教諭は応急処置をせず、保護者に連絡しなかった。
生徒は友人から借りた冷却剤で患部を冷やしたという。
自宅近所の医療機関を受診したが、エックス線撮影の設備がなく、様子見に。
痛みも少し治まったため、5月4日に別の試合に出場。
その際、相手チームの選手の肩が前回と同じあごにぶつかり、頭部全体に激痛を覚えたという。
痛みで動けず、タオルを顔に当てて泣いていたところ、顧問の教諭から「行くぞ」と移動するよう指示された。
「痛すぎて無理です」と答えたが、聞き入れられなかった。
さらに教諭は体育館の鏡の前で生徒に顔を確認するように命じ、「(あごは)曲がっていないから、折れていないんだよ」としかったという。
【応急処置と保護者への連絡を怠り、校長にも報告せず】
この時も教諭は応急処置をせず、保護者に連絡もしなかった。
別の生徒の保護者が「痛みがひどくて歩けない」という生徒を見かね、自宅まで車で送った。
生徒は帰宅後も痛みが続き、救急車で病院に行って骨折が判明した。
教諭はその日の夜、「あごが割れていた」との連絡を別の保護者を通じて受けたが、2度の事故とも校長に報告しなかった。
同校は取材に対し、部活中の首から上のけがについて、
▽教員が応急処置をする
▽保護者に連絡する
▽必要に応じて医療機関を受診するよう保護者に伝える
▽管理職に報告する
ことが前提だが、今回は「いずれも守られていなかった」と認めた。
事故発生後に保護者から抗議を受け、教諭に聞き取り調査を実施。
その過程で、口頭で「不適切な対応なので改善を指導した」とする。
だが、「学校として部活の顧問を交代させることは考えていない。桶川市教委に報告しており、処分は市教委の判断を待つ」と回答した。
【顧問を続投させた学校側の判断に保護者が怒り】
生徒の保護者は、「教諭と面談したが、全く反省する様子がなくて驚いた。学校は口頭で指導したというが、具体的な改善策や処分は示されていない。バスケットボールという、けがをしやすいスポーツの部活動で教諭が顧問を続けるのは安心安全とはいえない。最低限、顧問を交代させるべきだ」と訴えている。
部活動中の頭部の外傷は重大な結果を引き起こす危険があることから、国も学校に適切な対応を呼びかける。
文部科学省は今年3月の指針で、治療に30日以上を要するけがについては県教委への報告、調査や再発防止策の実施を求めている。
スポーツ庁も昨年5月、「脳脊髄液減少症が起こることがある」として、学校をはじめ関係機関に事務連絡を出した。
応急処置や医療機関の受診、家族への連絡を早期に取るよう呼びかけている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/332305
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。