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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20141223日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4512/

 

 

(2017年12月2日 修正2 ;追記)

 

20171125日付で毎日新聞東京版から、シ社と遺族の間で和解が成立したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

男子高校生(当時16歳)がエレベーターに挟まれて死亡した事故から11年。

遺族が製造元の「シンドラーエレベータ」(中央区)などに損害賠償を求めた訴訟は、24日、東京地裁で和解が成立した。

 

他に遺族と和解したのは、マンションを所有する港区や、エレベーターの保守管理会社「エス・イー・シーエレベーター」(台東区)など。

 

和解は、シ社や港区などが遺族に「深い遺憾の意」を示し、和解金を支払う内容で、金額は明らかにされていない。

 

再発防止に向けた取り組みの確約も盛り込まれた。

 

和解金の一部は、遺族や支援者らが事故の再発防止活動を続けるための基金の創設に充てられる。

 

港区が所有・管理する全エレベーターに事故防止装置を取り付けることも約束された。

 

母正子さん(65)は和解成立後、都内で「賠償を受けるだけの判決ではなく、息子の命を安全にいかす道を選んだ。安全項目の実行を約束させたことに意味がある」と語った。

 

男子高校生は06年6月3日、自室のある12階で降りる際、エレベーターが扉が開いたまま上昇し、体を挟まれて死亡した。

 

両親は08年に賠償を求めて提訴したが、訴訟は長期化し、父和民さんは13年に59歳で亡くなった。

 

刑事裁判では、東京地裁が15年、業務上過失致死罪に問われたシ社の1人を無罪、エス社の3人を有罪とする判決を言い渡し、控訴審が続いている。

 

事故後、正子さんは原因を知りたいと、メーカーや業界団体を回った。

しかし関係者の口は重く、原因につながる事故機の過去の不具合を示すデータも得られなかった。

正子さんは「絶望から闘いが始まった」と振り返る。

 

「息子のような被害者を二度と出してはいけない」。

再発防止を求める署名を集め始めたのは2年後の2008年。

約46万人分を集めて政府などに提出した結果、09年に消費者庁、12年に消費者安全調査委員会が設けられた。

 

建築基準法施行令も改正され、扉が開いた状態で昇降した場合に機能する補助ブレーキの設置がメーカーに義務付けられた。

 

正子さんは、「まだ道半ば。施行令改正前に設置されたエレベーター70万基は、補助ブレーキの設置が義務付けられていない。未設置のエレベーターがある限り、再発防止を徹底できない」と訴える。

 

出典

『東京・芝のエレベータ事故 事故から11年「やっと」 遺族、シンドラー社と和解』

https://mainichi.jp/articles/20171125/ddm/041/040/121000c 

 

 

また、11241747分にNHK首都圏からは、詳細な解説記事がネット配信されていた。(長文につき転記省略)

 

エレベーター事故で和解が成立

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20171124/0004078.html 

 

 

 

(2018年3月17日 修正3 ;追記)

 

2018315142分に読売新聞から、保守点検会社の会長らが逆転無罪になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)

 

業務上過失致死罪に問われた保守点検会社「S社」会長・S被告(74)ら3人の控訴審判決が14日、東京高裁であった。

 

秋葉裁判長は、「最後の点検時点で異常が発生していたとは認められない」として、3人を有罪とした1審判決を破棄し、いずれも無罪を言い渡した。

ほかに無罪とされたのは、同社社長・NH(58)、同社元メンテナンス部長・NK(71)両被告。

 

事故では、同罪に問われたシンドラー社東京支社元担当課長の無罪が先月確定しており、判決を受けた4人全員が無罪とされたことになる。

 

控訴審では、事故の9日前に事故機を点検したS社担当者が、ブレーキ部品の異常摩耗に気付くことができたかどうかなどが争点となった。

 

この日の判決は、S社担当者が事故の約2か月前から事故機を計4回にわたり定期点検したことを重視。

「異常摩耗が発生していれば、異臭や異音などに気づかなかったとは考えがたい」とし、「異常摩耗は(事故9日前の)最後の点検以降に発生、進行し、事故に至った可能性が十分にある」と結論づけた。

 

15年9月の1審・東京地裁判決は、事故9日前には異常摩耗が生じていたと認定。

「担当者に点検方法を十分理解させることを怠るなど、保守管理体制に不備があった」として、3人を禁錮1年6月~1年2月、執行猶予3年としていた。

 

出典

『シンドラー事故、保守会社3被告に逆転無罪判決』

http://www.yomiuri.co.jp/national/20180314-OYT1T50075.html

 

 

315日付で毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

15年9月の1審・東京地裁判決は、S社が事故前、最後にエレベーターを点検した06年5月の時点でブレーキ部品の異常摩耗が起きていたのに、対策を講じなかった過失があったと認定。

3人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡していた。

 

これに対し高裁判決は、ブレーキ部品の摩耗量に関する1審判断は算定方法などが不適切だったと指摘。

 

その上で、異常摩耗の発生時期について、「(6月の)事故発生前の比較的短期間で進行し、限界に達した可能性があることをうかがわせる」と言及。

S会長ら3人に過失はなく、事故を回避できなかったと結論付けた。

 

出典

『東京・芝のエレベーター事故死 シンドラー事故、逆転無罪 管理会社幹部ら「点検時、異常なし」 高裁判決』

https://mainichi.jp/articles/20180315/ddm/041/040/082000c 

 

 

 

(2018年4月1日 修正4 ;追記)

 

2018329033分に産経新聞から、無罪が確定したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

3人を逆転無罪とした東京高裁判決について、東京高検は期限の28日までに上告せず、無罪が確定した。

 

製造元「シンドラーエレベータ」の元保守担当課長は既に無罪が確定しており、事故の刑事責任は誰も問われないまま終結した。

 

東京高検は28日に上告しないと発表。

曽木次席検事は、「何ら落ち度のない16歳の命が突然奪われたご遺族の気持ちを考えると誠に残念ではあるが、本判決には適法な上告理由を見いだせず、上告を断念せざるを得ないとの結論に達した」とコメントした。

 

出典

『シンドラー事故、全員の無罪が確定 検察上告せず』

http://www.sankei.com/affairs/news/180329/afr1803290001-n1.html 

 

 

(2021年6月25日 修正5 ;追記)

20216241825分に毎日新聞からは、区の最終報告書が公表された、区の担当者は施設ごとに異なる仕様を統一する必要があったなどと述べていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

区の事故調査委員会(委員長・青木副区長)は24日、マンションを管理する区住宅公社の関係者らへのヒアリング結果や区の今後の取り組みなどをまとめた最終報告書を公表した。

事故を巡っては、国土交通省による事故調査や、刑事裁判と民事裁判が進み、事故以前からエレベーターに不具合があったことを公社職員が把握していたことが判明。

今回は、区として改めて調査していた。

区は調査で、昨年1112月に当時の公社の幹部や直接の担当者ら計3人に聴取。

報告書では、幹部2人は事故前のエレベーターの保守管理方法や不具合発生時の対応について「特段、課題や検討、協議すべき案件はなかった」などとしたが、担当者は「(公社が管理する)各施設で異なる仕様書を使用しており、統一した仕様書に見直しをする必要があった」、「公社職員の専門知識が不足しており、研修会を実施するなど専門知識の向上を図る必要があった」などと話したとしている。

また、今後の区の方針としては

①再発防止のため、区有施設での安全対策の取り組みをさらに充実させる

②事故の記憶を風化させない取り組みを継続する

③民間の建物のエレベーターへの戸開走行保護装置(二重ブレーキ)の設置を促進する

ことなどを進めると記した。

武井区長は、報告書で「区民の安全を最優先とする区の基本姿勢を示すため、さまざまな安全対策を進めていく」としている。

https://mainichi.jp/articles/20210624/k00/00m/040/185000c

 

6241712分に産経新聞からは、二重ブレーキの設置は区の施設はほぼ終わったが民間施設は進んでいないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

港区は24日、事故調査委員会の最終報告書を公表した。

民間施設を含め、扉が開いたまま上昇するのを防ぐ「二重ブレーキ」の設置を促進するといった、今後の取り組みをまとめた。

報告書によると、区の施設への二重ブレーキ設置は25年度から順次進めており、令和2年度末までに対象の103台のうち、101台が設置を終えた。

民間施設は、費用や運行停止期間が生じることから設置が進まないとして、費用の助成制度を始めている。

区によると、調査委は同年8月以降、4回にわたって中間報告書を公表。
関連する訴訟の終結に伴い、最終報告書をまとめた。

https://www.sankei.com/article/20210624-W7OBZXLLGZNBVA6K266AUC6J3U/

 

 

 

  

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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