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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201711242118分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

11241922分にNHK岐阜からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

岐阜県は24日、県が管理する柵のない歩道から平成27年10月、水路に転落死した男性=当時(63)=の遺族に対し、賠償金約3000万円を支払うことで和解すると発表した。

12月議会に関連議案を提出する。

 

県によると、男性は27年10月3日夜、岐阜市上材木町にある国道256号の歩道から約3m下のコンクリート製の水路に誤って転落。
頭などを強く打ち、搬送先の病院で翌4日に死亡した。

酒を飲んだ後、友人と一緒に歩いていたという。

 

事故があった歩道は水路部分で狭くなり、その間に転落防止用の柵(幅約1.6m)を設けていたが、事故当時は何らかの理由でなくなっていた。

高さ20cmの花壇が手前にあった。

県は事故後、転落防止のため、柵を設置し直した。

 

今年2月、歩道を管理する県が安全管理を怠っていたなどとして、遺族が岐阜簡裁に約6500万円の損害賠償を求めて調停を申し立てた。

 

24日までに岐阜簡裁で行われた調停で、事故の原因について、県の安全管理に問題があっただけでなく、男性も周囲の安全を十分に注意していなかったなどとして、過失割合を半々とする和解案が示され、県は遺族側に和解金として3000万円あまりを支払う方針を決めた。

 

出典

『水路転落死事故で和解へ 歩道に柵なし、岐阜県賠償』

http://www.sankei.com/west/news/171124/wst1711240094-n1.html 

水路転落死で県が和解金支払いへ

http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3083008251.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

水路への転落事故については、本ブログでも、富山県や岡山県などの事例を数多く紹介してきた。

それら以外、今回の情報を機に調べ直したところ、『なぜ? 小さな用水路で死亡事故』というタイトルの記事が、豊富な写真やイラスト付きでネット配信されていた。

ご参考まで。

 

201728日 NHK けさのクローズアップ)

 

和久田

「これは、事故が起きたある用水路を再現したものです。
幅は60cm、水深は15cm。
大人ですと、足首ほどの深さしかありません。
取材を進めると、こうした規模が小さい用水路でも、溺れるケースが少なくないことが分かってきました。」

 

【なぜ? 小さな用水路で相次ぐ死亡事故】

 

リポート:佐伯記者(富山局)

用水路で溺れて死ぬ事故が全国で最も多い富山県。
毎年、20人前後が亡くなっています。

 

去年(2016年)6月、事故が起きた用水路です。
ある高齢の男性がおぼれて死亡しました。

用水路は幅60cm、水深15cmほどの小規模なものでした。

 

・・・・

 

稲作が盛んな富山県。
点在する住宅を囲むように水田が広がり、その脇に用水路が網の目のように張り巡らされています。

取材を進めると、富山県での死亡事故の多くが、自宅にほど近い、規模が小さい用水路で起きていました。

さらに、死亡した人のほとんどが65才以上の高齢者だったことが分かりました。

なぜ、浅い用水路で溺れてしまうのか?
専門家と共に事故現場に向かいました。

 

「ここに、用水路に落ちたときの足跡があった。」

長年、さまざまな水難事故を調査・分析してきた長岡技術科学大学大学院教授の斎藤秀俊さんです。
斎藤さんは、高齢者の転落事故では、用水路の水深の浅さが逆に命とりになる場合があると指摘します。

 

高齢者がつまづいたり、転倒した場合、とっさに手が出ないまま、用水路の底に直接頭をぶつけてしまい、意識を失う確率が高まると見ています。

 

斎藤教授

「亡くなった方は額に傷があった。どちらかというと頭の前方。
水が少ないと、水底に頭をぶつけたとき衝撃が大きくなる。水深が10cmしかないプールに飛び込むのと同じ。」

 

さらに斎藤さんは、水深が浅くてもおぼれる理由として、用水路の幅も関係していると考えています。

 

斎藤教授

「水路の幅が、人間の体の大きさに匹敵するような幅になっている。」

 

幅の狭い用水路では、転落して身動きがとれなくなった場合、体が水の流れをせき止める形になります。

仮に意識があっても、瞬く間に水位が上昇、起き上がることすらできなくなります。
狭い用水路ならではのリスクです。

 

斎藤教授

「たとえ30cmくらいでも、水が乗ってしまったら、それだけで3kg以上の重さになる。そういう状態になったら、(高齢者が)頭を上げようと思っても不可能。」

 

・・・・

 

土地改良区に代わって、用水路の安全対策に乗り出した自治体もあります。岡山県です。
用水路に転落し死亡する事故が、ここ岡山県でも相次いでいます。
農地の宅地化が進み、用水路の周辺に住む人が増えたことが要因だと見られています。

 

事態を重く見た県は、市町村と協力し、去年9月から事故現場の詳細なデータを収集しはじめました。

 

・・・・・

 

【用水路事故 対策は?】

 

和久田

「とはいえ、実際に人が亡くなっているわけですし、これからどうやって対策を進めていけばいいでしょうか?」

 

佐伯記者

「相次ぐ事故を受けて、国は来年度から土地改良区などが安全対策を行う際の費用の一部を補助することを決めました。

財政的に厳しい土地改良区などにも対策を促そうというものです。

しかし、用水路は全国で総延長が40万kmにも上るとされています。
すべての用水路に柵やふたを設置するといった対策は現実的ではありません。
そのため、私たち自身が、まずは用水路に危険が潜んでいるということを認識し、地域の用水路のどの場所が危ないかを認識したり、そういう場所に近づかないよう促すといった、ソフト面の対策もあわせて進めていく必要があると思います。」

 

http://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2017/02/0208.html 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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