2017年11月28日8時55分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
防食塗料を手掛けるベンチャー企業の京都マテリアルズ(京都市西京区)は27日、関西電力などと共同で、硫酸による腐食に強い塗料を開発したと発表した。
鋼材に塗布すると酸性環境での減耗を1割以下に抑えられるといい、排ガス処理設備などの長寿命化や維持費用の削減につながる。
関電の火力発電所で使うほか、他社にも販売する。
火力発電所などの排ガス処理設備は硫酸が発生するため鋼材が腐食しやすく、定期点検や修繕などに多額の費用がかかる。
丈夫なステンレス鋼を使う方法もあるが、高価なことがネックだった。
京都マテリアルズは、鋼材の表面に良質なさびを形成することで腐食を防ぐ塗料の製造技術を持つ。
今回は、酸性環境への耐性を高めるため、関電や化学品商社の長瀬産業(東京都)、火力発電設備メーカーの三菱日立パワーシステムズ(横浜市)と共同で研究。
防食塗料に加える新たな有効成分を見いだした。
開発した塗料「パティーナロックシグマ」を炭素鋼板に塗ると、硫酸による腐食の度合いを10分の1以下に低減することを確認した。
さらに、ステンレス鋼で生じる「孔食」と呼ばれる局部腐食も、25分の1以下に抑制できたという。
ステンレス鋼材を使う場合に比べ、初期費用を2~3割減らせるとしている。
関電が現在、舞鶴発電所(舞鶴市)の排ガス処理設備で試験的に使っており、2020年度の修繕工事に合わせて本格的導入する予定だ。
来年3月には、長瀬産業を通じて他社向けにも発売。
排ガス設備や化学・薬品の製造設備、温泉設備などに需要を見込む。
京都マテリアルズの山下社長は、「塗料の販売額を、数年内に数10億円に伸ばしたい」と話した。
出典
『硫酸に強い新塗料 京都のベンチャーなど共同開発』
http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20171128000025
12月3日8時50分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
材料科学ベンチャーの京都マテリアルズは、鋼材の腐食を低減する新しい塗料「パティーナロックシグマ」を来年3月から販売する。
関西電力や化学専門商社の長瀬産業などと共同開発した。
新塗料は、鋼材の表面に塗布することで良いさびができ、鋼材の腐食が進む時間を遅らせる働きをもつ。
社会インフラなどの長寿命化を図れることから、コスト削減効果があるとして売り込みを図る。
京都マテリアルズによると、新塗料は関電が舞鶴発電所(京都府舞鶴市、石炭火力)の設備管理向けに採用を決めた。
出典
『鋼材の腐食低減、新塗料を開発』
http://www.sankei.com/west/news/171203/wst1712030016-n1.html
※以下は、11月27日付で発表された4社連名のプレスリリース
https://www.nagase.co.jp/assetfiles/news/20171127.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。