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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201711281031分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

11281114分に日本経済新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

大手繊維・化学メーカー「東レ」の日覺社長は28日、都内で記者会見し、子会社が製品の強度などの検査データを改ざんし、出荷していたことを明らかにした上で、陳謝した。


会見によると、東レの子会社でタイヤの補強材などを製造している「東レハイブリッドコード」は、顧客と決めた強度などの基準を満たしているように検査データを改ざんして、製品を出荷していたという。


改ざんは、2008年4月から去年7月までの8年間に149件、出荷先は13社ということだが、今のところ、安全性に関する問題は見つかっていないとしている。
東レの日覺社長は、「このたびはご心配、ご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません」と陳謝した。


また、去年7月に子会社が不正を把握しながら、今回の発表までに1年4か月かかったことについて、日覺社長は、「今月のはじめにインターネット上の掲示板に書き込みがあり、それに関して何件か問い合わせがあった」としたうえで、「噂として流れるよりも正確な情報を公表すべきだと考えた。情報の整理、お客さまへの説明に時間がかかった」と釈明し、この時期に発表した経緯を語った。


さらに日覺社長は、東レ出身で現在も相談役を務めている経団連の榊原会長に今回の不正を報告したことを明らかにした上で、「お客様に真摯に対応し、真摯に説明するよう指示を受けた」と述べた。


また、「東レハイブリッドコード」の鈴木社長は、不正の背景について、基準を満たしていない製品を取引先の了解を得た上で出荷する「特別採用」と呼ばれる慣習の拡大解釈があったとした上で、「再測定する煩雑な作業をしたくないということも動機としてあったと考えられる」と述べた。


東レは、子会社への品質の監査を定期的に実施するなどして再発防止を図るとともに、有識者を含む調査委員会を設置して、経緯や原因の究明を進めるとしている。

 

出典

東レ子会社 製品データ改ざん

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20171128/0004205.html 

東レ、データ改ざん 「ネット掲示板で書き込み」から公表

https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL28HPH_Y7A121C1000000/?n_cid=NMAIL007 

 

 

11281432分に日本経済新聞からは、「特別採用」という商慣習に関し、下記趣旨の論評記事がネット配信されていた。

 

日本の製造業が「データ改ざん」の底なし沼にはまっている。

 

・・・・・

 

「特別採用という慣習も、(データ改ざんの)動機になった」――。

特別採用とは、不適格製品の取り扱いの手法だ。

 

国内の素材・部品業界では一般的な商慣行で、「特採(トクサイ)」と略される。

品質マネジメント規格のISO9001にも、この概念に関連する規定がある。

 

顧客が要求した品質ではないが、不良品とまではいえない。

納期や数量を勘案すれば、誤差の範囲として取り扱ったほうが得策だ。

最終製品の品質に影響を与えないことを前提に、顧客に許可をもらい出荷する。

 

ただ、トクサイはあくまで応急措置との位置づけで、できるだけ早く正規の品質基準に合わせるのが本来のルールだ。

 

東レハイブリッドコードはトクサイの趣旨を逸脱し、不適格製品の出荷を品質管理担当者の判断で「許可」した。

 

また、三菱マテの3子会社もトクサイを悪用。

「顧客からクレームがなければ問題ない」として、規格外の不正品を正規品として出荷していた。

 

こうした安易な自己判断がまかり通る背景には、「文句のつけようがない品質の製品をつくっている」とのおごりと、それを黙認してきた取引先の仲間意識がある。

 

高度成長期から一貫して、相手の立場を推察し、擦り合わせることが日本の製造業の流儀だった。


完成品メーカーが、品質水準50%でもいいところを、安心のために100%で部品メーカーに発注する。

部品メーカーは、余裕を持って200%の水準を素材メーカーに求める。

素材メーカーは、195%以上なら問題なしとして納品する――。


お互いが相手のバッファーを知っているため、品質水準厳守より納期厳守やコスト抑制で報いた方が、取引先に対して誠実と考える。

 

過度な信頼関係の構図は、不正発覚後に極端な顧客離れが起きていないことからも明かだ。


東レのライバル企業の幹部に、不正を好機として商権を奪う自信はあるかとたずねると、「ありません」と即答された。

神戸製鋼製のアルミ製品を使っていた自動車メーカーにリコールの動きはない。

三菱マテの取引先の中堅社員は、「不正があっても、品質は世界最高」と話す。

 

ただ、こうした日本企業を中心とした仲間内の論理は、もはや成立しない。

取引の透明化やコンプライアンス重視は国際的な課題であり、日本でしか通用しない商慣行の余地はどんどん狭まっている。

 

機関投資家の間では、有望な投資先として、環境や社会的責任、企業統治を重視する企業を選ぶ「ESG投資」が潮流となっている。

不正の底なし沼の広がりを本気で止めなければ、日本の製造業のブランドイメージは地に落ちる。

 

出典

東レもはまった「特採」のワナ データ改ざん底なし

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23978890Y7A121C1000000/?n_cid=NMAIL007

 

 

11282018分に日本経済新聞電子版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

・・・・・

 

不正が起きていたのは東レハイブリッドコード(THC、愛知県西尾市)。

タイヤコードと呼ばれるタイヤを補強する材料で、品質データの改ざんが行われていた。

 

検査工程で、このタイヤ補強材の強さを示す「強力」が258ニュートンだったのにもかかわらず、顧客と契約した260ニュートンに改ざんされていた。

1%にも満たない「わずかな誤差だ」と東レは説明する。

 

・・・・・

 

同じ素材業界の三菱ケミカルホールディングスの越智社長は、「米欧は1990年代にIT(情報技術)投資をして検査の自動化を進めてきたが、日本は円高などで苦しく、不正を防ぐような設備投資をできなかった」と指摘する。

 

今回の東レの問題が起きた08年以降は、リーマン・ショックや円高、東日本大震災によるエネルギー代の高騰などで、国内自動車各社は部品メーカーに対してコスト削減要請を強めていた時期だ。

素材各社も、取引を維持するために「トクサイ」を悪用して、その場をしのぐようになった。

 

・・・・・

 

出典

素材業界、改ざん止まらず 品質軽視の「甘え」深刻

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23995960Y7A121C1EA2000/?n_cid=NMAIL007

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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