2017年2月25日付の千葉日報紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
松戸市の機械式立体駐車場で、2012年、車を載せるパレットの下敷きになり、男性会社員(当時31歳)が死亡した事故をめぐり、駐車場に安全上の欠陥があったとして、会社員の両親が駐車場の所有会社と機械を操作した男性らに、計8000万円の損害賠償を求めた訴訟で、地裁松戸支部は、24日、男性の過失を認めて、約1800万円の支払いを命じた。
八木裁判長は判決で、「人がいないことを確かめる注意義務があったのに、操作前に確認が不十分だった」として、男性の過失を認定。
駐車場を借りていた男性の勤務先と連帯して賠償額を支払うよう命じた。
所有会社については、「駐車場の照度は基準を満たし、人がいないか確認できた。壁に囲まれて立ち入る可能性は極めて低く、安全性を欠いているとは言えない」として、過失を認めなかった。
会社員の両親は訴訟で、「侵入防止のための柵を設置せず、照明も暗かった」と主張していた。
判決によると、死亡した会社員は、12年6月30日未明、飲酒後に隣のビルの塀を乗り越えて駐車場に入り、動き出したパレットの下敷きになった。
当時の状況が2012年7月1日15時57分に千葉日報から、下記趣旨でネット配信されていた。
30日午前0時40分ごろ、松戸市本町の立体駐車場1階で、30歳ぐらいの男性が床と車庫フレームの底に挟まれた状態で倒れているのを駐車場メンテナンス会社の男性が見つけ、110番通報した。
警察と消防が現場に駆け付け、男性は現場で死亡が確認された。
警察は男性の身元確認を急ぐとともに、事件と事故の両面で調べている。
死亡男性は、契約者ではないとみられる。
出典
『挟まれ男性死亡 松戸、立体駐車場で』
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/88738
(ブログ者コメント)
最近は目にしないが、本ブログでは過去に同種事例2件を紹介している。
2011年9月3日掲載
2011年9月2日 東大阪市の立体駐車場で3階から降りてきた昇降台と床の間に挟まれて死亡
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/706/
2011年3月2日掲載、4月15日転載
2011年3月1日 千葉市の可動式駐車場でスイッチを押したところ別人が挟まれて重傷
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/157/
それにしても、まさか人がいるとは思わない場所。
今回の駐車場がどうだったかは分からないが、仮に「人がいないことを確認してから操作のこと」といった注意表示があったとしても、操作回数の多い人ほど、どうせ誰もいないのだから・・・などという気になってしまうのかもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。