2017年2月27日付で信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月27日9時11分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前9時半ごろ、小諸市丁の市動物園のライオン舎内で、飼育員の女性(22)が雌ライオンのナナ(15歳)に喉や顎、右脚などをかまれた。
女性は佐久市内の病院に運ばれ、警察によると重傷だが意識はあり、命に別条はないという。
小諸市は同園を閉鎖し、警察や保健所が原因を調べている。
市は、原因究明や対策見直しが終わるまで、当面、休園にする。
市によると、午前9時半ごろ、来園者の女性が「ライオンに人がかまれている」と、離れた場所にいた男性飼育員に伝えた。
男性飼育員が駆け付けると、女性はライオン舎の「屋外展示場」の床にあおむけに倒れ、右脚をかまれていた。
その後、ナナは女性を引きずって屋外展示場奥の動物通路に移動。
男性飼育員と、続いて駆け付けた男性主任の2人で、ホースで放水してナナを引き離し、女性を救出した。
市によると、女性は救出後、当時の状況を「よく覚えていない」と話したという。
市総務課や経済部によると、女性は2015年4月から市の嘱託職員として同園に勤務し、現在はライオンの担当飼育員2人のうちの1人。
通常、世話は単独でしている。
女性は、ナナとの“付き合い”は約2年になる。
「ナナは女性にとても懐いていた」と動物園関係者はいう。
市によると、ライオン舎のチェック表には、26日午前9時25分、女性がライオン舎に入ったと記してあるが、作業内容は現時点で不明。
同7時25〜50分にも女性はライオン舎に入り、子宮内膜炎の薬を肉に混ぜてナナに与えていたという。
ナナは04年11月に雄のカイと共に多摩動物公園(東京都)から譲り受け、14年4月のカイの死後は小諸市動物園で唯一のライオンだった。
作家の村上春樹さんがウェブサイトや著書でナナについてつづったことから広く知られ、人気者だった。
出典
『ライオンにかまれ重傷 小諸市動物園の飼育員』
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20170227/KT170226FTI090018000.php
『「なぜ、ナナが突然…」ライオンが飼育員襲う 関係者に衝撃 小諸市動物園』
http://www.sankei.com/affairs/news/170227/afr1702270005-n1.html
2月27日19時33分に毎日新聞からは、市は管理体制を改めるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は27日、これまで1人で行っていたライオンの世話を、同日から2人態勢に改めたと明らかにした。
飼育員レベルで備えていた手引なども、園として明確なマニュアル化を図る考えを示した。
市によると、園全体の飼育マニュアルがあるほか、ライオン用は、飼育員の手引と扉施錠などのチェック表がある。
27日からはそれを基に、2人で獣舎に入り、ダブルチェックする態勢を取っている。
出典
『小諸市動物園 ライオンの世話を2人態勢に 飼育員重傷で』
http://mainichi.jp/articles/20170228/k00/00m/040/046000c
2月28日13時19分に読売新聞からは、事故当時の状況に関するやや詳しい下記趣旨の記事が、ライオン舎の見取り図付きでネット配信されていた。
2月27日8時1分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
飼育員が屋外のおりに出るために使う通路の鉄の引き戸(図中扉C)が、女性が見つかった際、開いた状態だったことが、27日、市の調査でわかった。
市は同日、報道陣に対し、おりなどを公開したが、「扉が開いていた理由が想像できない」としている。
同園では、飼育員がおりや寝床を掃除する際などには、通路側から鉄格子の引き戸(扉A)や鉄板の上下開閉式の電動扉(扉B)を操作して開け、ライオンが移動したことを確認した上で扉を締めて施錠し、隔離することになっていた。
だが、発見時には、扉Aは全開、Bは半開きの状態だったほか、ライオンを寝床に隔離した後に飼育員がおりの中に入るための扉Cについても全開だったという。
女性は、ナナにおりの中から扉AとBの間まで引きずられ、別の飼育員がナナに水をかけて救助しようとしたが、再びおりの中まで引きずられたとみられている。
事故直後、鍵は寝床側の扉の近くや出入り口近くの通路に落ちているのが見つかった。
市によると、女性は26日朝、ナナをおりに移し、一人で寝床の清掃をする予定だったとみられる。
だが、その後の調査で、清掃用具は使用した形跡がなかった。
一方、女性は同日午前7時25分頃にライオン舎に入り、約2週間前に子宮内膜症と診断されたナナのために、薬を肉に混ぜて与えていたことが確認されている。
事故後には、最初に女性が発見された場所の近くで、採尿用スポイトも見つかった。
警察は女性の回復を待ち、事故当時の状況を確認する。
出典
『おりへの扉、開いた状態…ライオン飼育員重傷』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170228-OYT1T50050.html
『ライオン飼育員、寝床の扉まで引きずられたか』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170226-OYT1T50143.html?from=ycont_navr_os
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。