2017年2月26日19時48分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月26日21時52分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前11時ごろ、東京都府中市の京王線分倍河原駅で、同市の中学2年の男子生徒(14)がホームから転落した。
警察などによると、進入してきた特急列車の車両の一部が男子生徒の上を通過したが、男子生徒はとっさに、線路の枕木と車両の隙間(幅約1.4m、高さ約40cm)でうつぶせになって電車を避け、無事だった。
警察によると、友人と2人でホーム上を歩いていた男子生徒が、誤って1.2m下の線路に転落。
一緒にいた友人は、「話しながら歩いていたら、急に落ちてしまった」と話しているという。
京王電鉄によると、時速55kmで進入しようとしていた特急列車が、約75m手前で急ブレーキ。
列車は減速したが、先頭車両の一部が男子生徒の上を通過。
しかし、電車とは接触しなかったという。
男子生徒にけがはなく、駆け付けた駅員らに「大丈夫です」と話したが、検査のため、病院に搬送された。
男子生徒は、「足の治療をした後で、つまずいてしまった」と話したという。
出典
『中学生が線路に転落 特急下のすき間に入り無事 京王線』
http://www.asahi.com/articles/ASK2V67H5K2VUTIL020.html
『40cmすき間にうつぶせ、線路転落の中2無事』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170226-OYT1T50105.html?from=ycont_top_txt
(ブログ者コメント)
〇たまたま数週間ほど前のテレビで、芸能人?がレールの隙間に横たわり、その上を車輪と車軸だけの模擬列車?が通る実験?を行っていたシーンを見かけた。
その芸能人?は、たしか、「背中に当たった」などと言っていた。
やはり、体格によって、助かる場合とそうでない場合がありそうだ。
気になって調べてみると、以下の情報が見つかった。
上記記事では、今回事例の隙間高さは40cm。
一方、下記記事では、一般的な値として20cmちょっと。
数字に差はあるが、ご参考まで。
(2014.08.01 乗りものニュース 鉄道ライター 恵知仁氏)
列車にひかれそうになったものの、線路と車両の隙間に入り込み九死に一生を得たという事例がしばしばあります。
その隙間、どれぐらいの大きさなのでしょうか。
アメリカで、女性が線路を歩いていたら列車が接近。
線路へうつぶせになったところ、女性に接触することなくその上を列車が通過、危機一髪の生還を果たしたというトラブルを、2014年7月30日(水)、NHKが伝えました。
このように、列車にひかれそうになったものの、線路へ寝そべって助かったという事例は、日本でもしばしば発生しています。
2013年6月17日には、兵庫県のJR神戸駅で、列車がホームに進入する直前、男性がホームから転落。
運転士が非常ブレーキをかけますが間に合わず、男性の転落場所を通り過ぎて、列車は停止しました。
しかし幸いにも、転落した男性は線路と車両の隙間に入り込み、軽傷で済んでいます。
このような場合に明暗を分ける「線路と車両の隙間」。
メタボリックな方はそれに期待するのは難しいと思われますが、では、はたしてどれくらいの体格なら、それで助かる可能性があるのでしょうか。
線路から車両までどれぐらいの隙間があるのか、計算してみたいと思います。
鉄道車両の最低地上高は、国土交通省の「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」によって、基準が示されています。
・・・・・・・
線路と車両の隙間は、レールが低いローカル線を除けば200mmほどあることになります。
中肉中背の体格であれば、男性でも精一杯地面にへばりつけば、助かる可能性がありそうです。
眼前を、それも数mm単位の眼前を列車が通過していくと思うと、想像しただけで恐ろしいですけれども。
線路に転落することのないよう、ホームの端を歩かないなど、くれぐれもお気をつけください。
万が一、転落したとしても、線路にへばりつくのではなく、ホーム下の退避スペースなどへ逃げるべきです。
※ここに挙げた数値は、線路と車両に必ずそれだけの隙間があるというものではありません。
ひとつの目安であり、レールの摩耗や線路の種類などによって、数値は多少変わります。
出典
『命を救う「線路と車両の隙間」 どの体格までOK?』
https://trafficnews.jp/post/35779/
〇一方、ブログ者の手持ち資料(安全工学講座5 人身災害、海文堂)によれば、平均的な体形の人の身長との比率で示した、うつぶせ状態での作業域高さは、上げた頭のトップまで22.4%。
仮に今回の中学生の身長が160cmだったとすれば、トップまで36cm。
当然、頭は下げていただろうから、それ以下。
40cmの隙間であれば、かろうじて助かることになる。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。