2021年6月16日21時43分にYAHOOニュース(北海道文化放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月7日、JR北海道の保線作業用の機械が走行中にブレーキがきかない状態となり、約8キロに渡り走り続けた原因は、ブレーキ装置が機能しないことを確認していなかったためだとわかりました。
これは6月7日午後11時50分ごろ、JR北海道・函館線の仁山‐大沼間で、線路の砕石を補充する作業をしていた砕石散布用の保線作業用機械、「ミニホキ」のブレーキが機能しなくなり、約8キロ先の七飯で自然停止するまで走り続けたものです。
当時、軌道モーターカーと「ミニホキ」2両を連結した計3両で、ブレーキをかける操作をしていたものの、下りの急こう配もあり、ブレーキが機能しませんでした。
停止するまでの間、最高速度は時速80キロに達したとみられ、通過した3か所の踏切のうち、2か所は警備員が配置されておらず、安全の確保ができていない状態でした。
JR北海道は原因について、「ミニホキ」のブレーキを作動させるシリンダー装置が、正常に動作する範囲内に調整されていなかったため、車輪を止める「制輪子」を十分に押し付けることができなかったと発表しました。
さらに、この装置には正常に動作するように調整する目盛りがついていますが、日常的に行う「仕業点検」の項目に含まれておらず、確認していませんでした。
最後にブレーキ装置の点検をしたのは4月20日の年次点検で、その時には異常はなかったということです。
JR北海道は、当面の間、軌道モーターカー135台とミニホキ57両を使用する作業を一時禁止し、作業を再開する場合は、走行前にブレーキの動作確認や装置の目盛りの確認をルール化し、再発防止に努めるとしています。
島田社長は16日の会見で、「重大な事故につながりかねない大変危険な事象を発生させてしまった。極めて深刻かつ重大に受け止めている。多くの皆様に大変な心配をかけていることを改めて深くお詫びするとともに、ただちに緊急対策を取り、原因究明に全力をあげ、必要な再発防止策を講じていく」としました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b1077305a02ce9a594a73ecd05246b9a0db9106
6月16日18時52分にNHK北海道からは、起動前の点検項目は、これまでベテランの経験に頼っていたところがあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原因について、JR北海道の島田修社長は16日の記者会見で、ブレーキを調整する「シリンダー」が伸びきった状態だったためブレーキが利かない状態になっていたと明らかにしました。
さらに、車両を動かす前の点検でもシリンダーの状態を示す目盛りを確認することをルールとして義務づけておらず、整備の不良を見逃したということです。
島田社長は、「これまではルールになくても、ベテランの社員がこれまでの経験にもとづいて自らの判断で必要なものを事前に確認するということに結果的に頼っていたのではないか」と述べたうえで、今後、車両を動かす前には必ずシリンダーの確認を行うなど、再発防止策を講じる考えを示しました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210616/7000035475.html
6月16日20時30分に朝日新聞からは、社員構成が変わり、これまでベテランに頼っていたものが通用しなくなったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
発表によると、ブレーキはテコの原理で制動力を車輪に伝える仕組み。
7日のトラブル後に、軌道車が押していた作業車側の伝動装置に不具合が見つかった。
作業車にある四つのブレーキに制動力が伝わらなかったとみられる。
年1回の定期検査を4月20日に実施したが、装置は調整が必要な状態ではなかったという。
使用前の点検時に、装置を確認するルールがなかった。
島田社長は「これまでベテランの経験や勘でしのげたものが、社員構成が変わり、通用しない時代になった。点検項目をルール化することで、恒久的な対策につなげたい」と話した。
https://www.asahi.com/articles/ASP6J6JM2P6JIIPE00M.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。