2018年9月26日6時0分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR九州が福岡県みやま市のJR鹿児島線の線路にまいた除草剤が飛散し、沿線の約7kmの範囲で、大豆の葉が生育不良で萎縮する被害が相次いでいることが分かった。
沿線の早場米の稲からは非農地用の農薬成分が検出され、地元JAは早場米の出荷を見合わせている。
JR九州は非を認め、農家への被害補償や見舞金の支払いを検討している。
同社によると、各線で年2回程度、専用の作業車両を使って除草剤を散布しているが、農産物の被害が広範囲で発生したのは初めてという。
みやま市のJR鹿児島線では、8月1日と7日の深夜から未明にかけて散布しており、「日中の猛暑で除草剤が揮発し、周辺の田畑に影響した可能性もある」(広報部)とみて、原因を調査している。
他の沿線自治体や農家からの被害の訴えはないとしている。
JAみなみ筑後(みやま市)によると、8月中旬、大豆農家から被害が相次いで寄せられたため、調査を開始。
瀬高駅から渡瀬駅まで全長7km、線路を挟んで最大30mの範囲で、葉の萎縮を確認した。
市と連携して民間検査機関に大豆と稲の葉の残留農薬検査を依頼したところ、稲から微量の農薬成分「ジカンバ」を検出。
ジカンバは、JR九州が散布した非農地用の除草剤に含まれており、農地用には使用されない成分という。
JA側は、JR九州に検査結果を報告したほか、「安全性が確認できない」として、収穫済みの早場米計8トン(約160万円相当)を出荷せずに保管している。
大豆は11月から収穫が始まるが、出荷を見送る農家もあるという。
沿線の農家男性(36)は、「私たちは、農薬散布の際には、隣の水田や畑に飛散しないように細心の注意を払っている。JR九州のいいかげんな作業が原因ではないのか」と憤る。
JR九州は取材に、「迷惑を掛けたことをおわびする。原因究明を進め、(被害にも)真摯に対応する」と話した。
出典
『JR線路除草剤で沿線農作物被害 早場米の出荷自粛も、みやま市 今夏猛暑で揮発、飛散か』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/452443/
(ブログ者コメント)
同じような事例は2012年、滋賀県の近江鉄道沿線でも起きている。
2012年9月6日掲載
2012年8月30日報道 滋賀県の近江鉄道で鉄軌道上に散布した除草剤で沿線の稲が広範囲に枯れる、例年より位置高く量が多目だったことが原因か? (修正2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2209/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。