2020年9月3日19時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は3日、山陽新幹線の広島―博多間にある高架橋の柱で、耐震補強が不十分なものが69本見つかったと発表した。
1995年の阪神・淡路大震災後の耐震診断で、柱の太さを実際より太く記録していたミスが原因という。
2021年度末までに補強する。
JR西によると、当時の耐震診断で、担当社員が柱の太さのデータ入力をうっかり誤ったという。
69本は、耐震性に問題があったため優先的に補強しなければいけなかったが、優先度の低いものに分類していた。
JR東日本が今年1月に東北、上越新幹線の耐震診断でミスがあったと発表し、8月には在来線でも不備があったと公表。
これを受けて、JR西も管内の高架橋を調査した結果、今回のミスが見つかった。
JR西によると、補強が間に合っていない柱は1カ所に集中しておらず、大地震が起きても直ちに橋が落ちる危険性はないと説明している。
北陸新幹線や在来線の高架橋では、ミスは見つかっていないという。
https://www.asahi.com/articles/ASN936CZ4N93PTIL00T.html
9月3日17時13分にNHK関西からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本が山陽新幹線の高架橋の耐震診断を誤り、広島県内などであわせて69本の柱が補強工事が行われないままになっていることがわかりました。
JR西日本は、来年度末までに補強工事を終えるとしています。
JR西日本によりますと、耐震診断に誤りがあったのは広島県と山口県、それに福岡県内にあるあわせて69本の山陽新幹線の高架橋の柱です。
JR西日本は、25年前の阪神・淡路大震災をきっかけに、すべての新幹線の高架橋の柱について耐震診断を行い、地震の揺れで大きく壊れるおそれがある、およそ3万2500本の補強工事を優先的に進め、平成24年までに完了したと発表していました。
しかし、ことし1月にJR東日本の新幹線の高架橋で見つかった耐震診断のミスを受けて、JR西日本が改めて調べたところ、耐震診断に同様のミスが見つかり、本来、優先的に補強工事を行うべきだった柱が、69本残されていることがわかったということです。
これまでに地震などによる被害は出ていないということで、JR西日本は、来年度末までに補強工事を終えるとしています。
JR西日本は、「ご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げます。速やかに耐震補強を実施いたします」としています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200903/2000034514.html
(ブログ者コメント)
JR東の事例は本ブログでも紹介しているが、西と東で会社が違っても、同じようなデータ入力ミスが起きていた。
両社とも、なぜ、ごく一部の柱だけに同じような入力ミスが起きたのだろう?
1社だけなら、単純ミスということで納得もできるのだが・・。
調べた範囲では、その点に言及している記事は見つからなかった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。