2017年2月19日22時55分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月19日21時12分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午前10時10分ごろ、山口県美祢市秋芳町の秋吉台で行われていた山焼きで、消防団員から「煙にまかれて人が倒れている」と、美祢市消防本部の現地本部に通報があった。
駆け付けた消防隊員が同県防府市の会社員の男性(48)を発見したが、現場で死亡を確認した。
山焼きは、美祢市建設経済部長がトップの「美祢市秋吉台山焼き対策協議会」が実施した。
警察によると、男性は住民ではないが実家が近くにあり、枯れ草に火を付ける作業を担当。
死因は焼死だった。
美祢市によると、山焼きは午前9時半に開始。
地元住民ら約1000人が参加し、44グループに分かれて約1500ヘクタールの枯れ草に火を付ける作業を始めた。
実施条件について、市条例で取り決めはないが、慣例で、暴風警報が出ている場合は中止にしていた。
下関地方気象台によると、当時、山口県全域に乾燥注意報が出ていた。
暴風警報は出ていなかったが、19日午前10時21分に秋吉台で最大瞬間風速8.2mを記録した。
協議会は、19日朝、現場で風がほとんど吹いていないことなどから実施を決めていた。
全国の山焼きや野焼きでは、2009年3月に大分県由布市湯布院町で野焼きをしていた男女4人が死亡。
10年3月には、静岡県御殿場市の陸上自衛隊演習場で野焼き作業中の男性3人が死亡した。
出典
『山焼き事故 炎に巻き込まれ男性死亡 山口・秋吉台』
http://mainichi.jp/articles/20170219/k00/00e/040/143000c
『秋吉台の山焼き、男性死亡…雑草に火つける作業』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170219-OYT1T50049.html?from=ycont_top_txt
2月19日20時56分に産経新聞westからも、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
警察の調べによると、倒れている男性が消防団員に発見されたのは19日午前10時10分ごろ。
男性は心肺停止の状態で、全身にやけどを負い、その後、死亡が確認された。
警察は遺体の身元の確認を進めるとともに、炎に巻き込まれたとみて原因を調べる。
この男性の親族で近くの飲食店で働く男性は、「何も言えない。山焼きどころではない」と、憔悴しきった様子で話した。
下関地方気象台によると、この日は県内全域に乾燥注意報が出ていた。
しかし、市の山焼き実施本部は開催を決定。
市によると、雪や雨が降った場合は順延と定めていたが、風や乾燥に関しては規定がなかった。
火入れ作業は、午前9時半に一斉に開始。
草原の周囲に立った地元住民がたいまつやガスバーナーで火を付け、現場には市職員や消防関係者が立ち会った。
今年は例年より1時間ほど早く燃え終わった。
秋吉台の山焼きは、草原の維持と生態系の保護が目的の恒例行事。
日本最大級のカルスト台地が雄大に燃える様子が人気で、今年は約1万人の観光客が集まった。
出典
『秋吉台山焼きでの男性死亡 市長「深くおわび」 乾燥注意報発令中』
http://www.sankei.com/west/news/170219/wst1702190052-n1.html
(ブログ者コメント)
〇同じ日に同じ山口県で、別の野焼き時の焼死事故が起きていた。
(2017年2月19日22時53分 毎日新聞)
19日午後2時20分ごろ、山口県下関市菊川町上大野で「雑草が燃えている」と119番があった。
火は木屋川の河川敷にある休耕田を焼き、焼け跡から近くに住む無職の男性(83)が遺体で見つかった。
警察によると、死因は焼死だった。
男性を含む6人で休耕田の野焼きをしていたが、燃え広がった炎に男性が巻き込まれた。
出典
『野焼き事故 焼け跡から男性遺体 山口・下関』
http://mainichi.jp/articles/20170220/k00/00m/040/049000c
〇御殿場の3人焼死事故については、本ブログ未掲載。
ただ、ここ数日、有罪判決が出たと報じられている。
後日、紹介予定。
(2017年6月22日 修正1 ;追記)
2017年6月20日付で朝日新聞山口版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、市の対策協議会が、再発防止策を盛り込んだ作業安全マニュアルを作った。
土木事務所や警察署、消防署の職員のほか、地元住民らが加わる協議会で15日に承認された。
これまで地区ごとに任せていた作業前後の参加者の点呼、装備品や名簿の管理を、市が担うことになった。
また、現場の監視にあたる職員を倍増するという。
マニュアルは、11月に開かれる対策協議会の後、関係者に配り、山焼き当日に現場を監視する市職員への講習会などで使う。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。