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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017218938分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

東洋ゴム工業による免震ゴムの性能データ改ざん問題を受け、免震装置を交換した長野市役所第1庁舎・市芸術館で、外壁に計数100カ所の細かなひびが発生していたことが、市などへの取材で分かった。

 

市によると、交換工事が影響したとみられ、安全性に問題はないが、専門家は「数が多すぎる。免震装置の大規模な交換は前例がほぼない。今後も交換は各地で続くため、詳しい検証が必要だ」と指摘する。


問題の建物は、鉄筋コンクリート造り地上8階、地下2階建て。

2015年11月の完成前にデータ改ざんが発覚したため、いったん設置した90基の免震装置を同年8月~16年3月にすべて交換した。

その後、コンクリート打ちっ放しの外壁に、幅0.1~0.3mm程度の「ヘアクラック」と呼ばれるひびが次々に見つかった。

 

市は、「交換の影響が多分にあった」とみているが、詳しい原因は不明で、「ひびの数も確認中」としている。

補修中の芸術館の壁面では「181」と箇所数を示すシールが確認でき、関係者によれば、総数は数100に及ぶという。

 

市によると、鉄筋など直接安全に関わる部分に破損はないが、影響拡大を防ぐため、16年9月から薬剤を注入してひびを埋めるなど、補修を続けている。

工事は3月までかかる見込みだ。

 

免震装置の交換は東洋ゴム工業の費用負担で、別の業者が請け負った。

補修費用も東洋ゴム工業が負担するが、同社広報担当者は取材に、「個別の案件には答えられない」としている。

 

国交省によると、データ改ざんなどのあった製品が使われた免震装置は154棟で使用され、順次、交換が行われている。

このうち、公的施設26棟について毎日新聞が自治体などに取材したところ、長野市を除き、交換作業が終わった6棟について、ひびなどの発生はなかった。

国交省の担当者は、「全体は把握していないが、一部の現場でヘアクラックができたとの情報はある」としている。

 

福岡大の高山峯夫教授(建築構造学)は、「一般論では、ひびを発生させずに交換することは可能。長野の建物の構造を見ると、技術的に難しかったと思うが、数100カ所は多すぎる印象だ」と語る。

 

免震ゴムは耐用年数があることなどから、データ改ざんがあった建物以外でも今後交換するケースがある可能性があり、高山教授は、「(適切な)交換や建物の設計に生かすためにも、市による原因解明が重要だ」と指摘する。

 

出典

東洋ゴム不正 長野市役所、免震装置交換後ひび数百カ所

http://mainichi.jp/articles/20170218/k00/00m/040/141000c 

 

 

2181932分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

偽装問題は庁舎建設中の2015年3月に発覚し、15年8月から16年3月にかけて免震ゴムを交換。費用は東洋ゴム工業が出し、別の業者が工事をした。

 

この工事の後にひびが見つかり、16年9月からひびに補修材を注入して埋める作業を進めてきた。

今年3月に終了する予定だ。

 

交換工事では油圧ジャッキを使用。

市では、建造物を持ち上げた際にコンクリートにかかった圧力がひびの原因とみている。

 

出典

長野市庁舎外壁にひび多数 性能偽装の免震ゴム交換直後

http://www.asahi.com/articles/ASK2L42S8K2LUOOB007.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

免振ゴムのデータ偽装問題は、本ブログでは記事化していない。

ただ、その後に子会社で発覚した防振ゴムのデータ偽装問題については、2件ほど記事化している。

 

 

 

(2017年3月3日 修正1 ;追記)

 

201732日付で毎日新聞長野版から、ヒビはコンクリートの乾燥収縮によるものなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

1日、市議会3月定例会があり、小川総務部長がひびの発生状況について答えた。

 

小川総務部長は、幅0.2mm以上0.3mm未満のひびが674カ所あり、0.3mmのひびが12カ所あったと説明。

市の担当者によると0.1mm程度のひびも見つかっているが、数は明らかにせず、ひびの総数はさらに多いとみられる。

 

コンクリートは水分を含んでおり、乾燥して水分が蒸発すると、コンクリートが収縮するなどしてひびが発生することは、一般的によくある。

 

小川総務部長は、建築構造の専門家の見解として、ひびの発生原因は、分布や幅から「乾燥収縮によるもの」と説明。

さらに施工者の見解として、免震ゴム交換時にジャッキアップを繰り返したことで「発生が助長された可能性が否定できない」とした。

 

免震ゴムの交換でひびの発生が助長されたとすれば、交換前から乾燥収縮によるひびが発生していた可能性が高いが、交換前と交換後のひびの箇所数については、明らかにされなかった。

 

小川総務部長は、免震ゴムの交換との因果関係について調査を進めているとし、「乾燥収縮が収まりつつあり、今後は経過を観察し、建物を健全に維持するための保全に努めたい」と語った。

 

日大の中田善久教授(コンクリート工学)は、「今後も乾燥収縮によるひびが入れば、建物が耐久性を失う可能性もある。コンクリートの素材やひび割れ防止対策が適切だったかも調査すべきだ」と指摘する。

 

通常、建物のコンクリート外壁には、ひびを誘発する目地がある。

外壁の一部をへこませ、その部分に狙ってひびを発生させることで、他の部分に入るひびを減らす仕組みだ。

中田教授は、こうした目地が適切に配置されているかなども含め「原因調査が必要」と話した。

 

出典

長野市庁舎 「素材、対策調査を」 専門家指摘 ひび686カ所判明で

http://mainichi.jp/articles/20170302/ddl/k20/040/069000c 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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