2015年12月6日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します。
第1報(修正2)は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5436/
(2017年2月25日 修正3 ;追記)
2017年2月2日付の神奈川新聞紙面に、事故時のやや詳しい状況などが下記趣旨で掲載されていた。
磯子署は、1日、安全管理の徹底を怠ったなどとして、業務上過失傷害の疑いで、当時の副校長(59)と担任だった男性教諭(39)を書類送検した。
同署などによると、事故は、訓練を終えた児童が教室に戻る途中の1階給食室横で発生。
左右に2枚並んだシャッター(幅約3m、高さ約2.6m、重さ約186.5kg)のうち左側だけが上がっていたため、右側も開けようと40代の女性技能職員がハンドルを操作していたが、男性教諭に交代。
数回ハンドルを回したところで、シャッターが落下した。
男性教諭が操作したのは、左側のシャッターのハンドルだった。
市教委によると、女性職員は訓練後、「早く児童らを教室に戻してあげたい」として、閉まっているシャッターを上げようと誤ったハンドルを操作し、男性教諭に交代した。
2人は、2014年12月に操作の研修を受けていたが、ハンドルの間違いに気付けなかった。
シャッターが落下した際、教諭はすぐにシャッターと床の間に自ら体を入れ、挟まれた女子児童は自力で脱出したという。
シャッターは、設置から36年間交換されていなかったが、警察の強度検証では、ワイヤーの劣化や強度の低下はみられなかった。
同署は、上がった状態でさらに負荷をかけたことで、ワイヤーが切れたとみている。
また、当初ハンドルを操作していた女性技能職員について、同署は「ワイヤー破断時は操作しておらず、生徒を直接指導する立場ではなかった」としている。
(ブログ者コメント)
この事例の原因を整理すると以下のようになるだろうか・・・。
①女性技能職員が、児童が教室に戻るまではシャッター開閉不可というマニュアルを守らず、ハンドル操作した。
②女性技能職員が、閉まっているほうではなく、開いているほうのシャッターのハンドルを間違って操作した。
③ハンドル操作を交代した教諭は、その操作がマニュアル違反だということに、思い至らなかった。
※本件、女性技能職員がやっていた操作を引き継いだ教諭としては、その操作が正しいかどうか疑うことはなく、その操作をいかに達成するか・・・そういった点にだけ気持ちがいったのかもしれない。
④教諭は、ハンドルが重いのに無理して回した。
(2017年12月24日 修正4 ;追記)
2017年12月19日17時21分にNHK神奈川から、2人が略式起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
検察は19日、安全を十分に確認しないまま誤ってシャッターを操作したなどとして、当時の担任教諭ら2人を業務上過失傷害の罪で略式起訴した。
出典
『児童シャッター事故教諭略式起訴』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20171219/1050001172.html
2021年9月27日13時23分にYAHOOニュース(テレビ神奈川)からは、和解の協議が整った、女性は現在高校に通っているが後遺症が残っているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜市が、児童側との和解協議が調ったと明らかにしました。
市によりますと、女子児童は手術を受けて、およそ3年間治療を続け、現在は高校に通っていますが、腰にマヒなどの障害が残ったということです。
事故をめぐり、女子児童と両親は去年、市に対して損害賠償を請求し、ことし6月、2252万円の支払いのほか、市が深く謝罪するといった内容で和解する協議が調ったということです。
この和解案は29日の市議会本会議で可決され、正式に和解が行われる見通しです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fe2cf713454ac3c7cae86dbb305ff6d2d5f493dc
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。