2017年2月16日22時49分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
幼児が歯磨き中に転んで歯ブラシでのどを突く事故が多発しているとして、消費者庁は、15日、注意を呼びかけた。
メーカー側は、柄が曲がるブラシなど、安全対策に取り組み始めている。
6歳以下の事故は、2010年12月からの6年間に、医療機関から消費者庁へ寄せられただけで139件。
ブラシをくわえたまま歩くなどして転倒したケースが7割近くを占め、「ソファなどから転落」、「ぶつかる」が続く。
年齢別では、1歳児が64件と最多だった。
14年には、1歳児がベッドで歯磨きをしていたところ転倒。歯ブラシがのどに刺さり、3日間入院した。
この数字とは別に、東京消防庁が、11年1月から昨年2月までに5歳以下の子どもを救急搬送した事例数をまとめたところ217件あり、毎年約40件にのぼることが分かった。
有識者で作る東京都の協議会は、14日、歯ブラシに衝撃吸収性を持たせたり、口の奥に入りにくくしたりする対策を強化するように、メーカー側に提言した。
ライオン(東京都)は、15日、「クリニカKid’sハブラシ」を発売した。価格は200円前後(税抜き)。
0~2、3~5歳用は、転倒して強い力がかかると、ゴム性素材を含むネックが曲がる仕組み。
0~2歳用は、同社の従来品より衝撃を95%減らせるという。
歯ブラシのネックが軟らかすぎると磨く効果が下がる課題があったが、担当者は「素材やデザインを試行錯誤し、安全性と清掃性を両立できた」と話す。
子ども用の曲がる歯ブラシを15年から販売しているDHL(大阪府)は、今年1月までに約12万本を売り上げた。
担当者は、「安全を配慮した製品への需要は高い」と話す。
子どもの事故予防について研究する産業技術総合研究所の西田佳史・首席研究員は、「事故は保護者の見守りだけでは防げないため、製品改善は予防に向けて実効性がある。今後、こうした製品が予防にどのくらいの効果をもたらしたのかを検証することが大切です」と話す。
出典
『子どもの歯磨き中の事故が多発 のどに刺さり入院も』
http://www.asahi.com/articles/ASK2H5V5TK2HUCLV00L.html
2月16日付で教育新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者庁と(独)国民生活センターは、2月15日、子供の歯磨き中の事故が多発していると発表し、注意を呼びかけた。
発表によると、平成22年12月から昨年12月末までに、医療機関から6歳以下の事故情報が139件報告された。
年齢別では1歳児が最も多く64件、次いで2歳児が42件、3歳児が17件。
事故の態様は、
・歯ブラシをくわえたまま転倒して喉を突いた
・歯ブラシが口の中に刺さって入院した
など。
同庁と同センターは、事故防止のために、特に事故が多い1歳から3歳頃までの子供が自分で歯磨きをするときは次の点に気を付けるよう、呼び掛けている。
①保護者がそばで見守り、床に座らせて歯磨きをさせる。
子供が歯ブラシを口に入れたり歯ブラシを手に持ったりしたまま歩き回ると転倒してけがをする危険があるので、気を付ける。
②子供用歯ブラシは、喉突き防止カバーなどの安全対策を施したものを選ぶようにする。
③保護者が仕上げ磨きをする際は、子供用歯ブラシはきれいにする効果が不十分なので、仕上げ用歯ブラシを使用する。
ただし、仕上げ用歯ブラシは喉突きなどの危険性が高いため、子供には持たせず、子供の手の届かない場所に置く。
④歯ブラシだけでなく、箸やフォークなど、喉突きの危険性のある日用品も、口に入れたまま歩いたり走ったりさせないようにする。
出典
『子供の歯磨き中の事故多発 消費者庁が注意喚起』
https://www.kyobun.co.jp/news/20170216_06/
(ブログ者コメント)
本件、過去にも本ブログで紹介したことがある。
2016年9月14日掲載
2016年9月7日報道 子供の事故を防ぐため、デザインや素材、構造を変える動きが広がりつつある、キッズデザイン賞がその動きを後押し、柄がグニャリと曲がる歯ブラシは昨年の奨励賞
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6278/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。