2013年9月4日8時43分にYAHOOニュース(AFP=時事)から写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
英ロンドンで、新たに建設中の超高層ビルに反射して集まった日光によって、近くに止めてあった自動車数台の車体が溶けてしまったことが分かり、建設プロジェクトを担当する開発業者は3日、調査に乗り出していることを明らかにした。
問題のビルは、同市中心部に建設されているガラス張りのタワー「20フェンチャーチ・ストリート」。
上部に向かって広がる形状から、通称「ウォーキートーキー」(携帯用無線電話機の意)と呼ばれている。
ロンドン市民らは、このビルが反射する太陽光から目を守るようにしてビルのそばを通っているが、自分の車がこの光のせいで溶けてしまったと苦情を寄せる人も数人出ている。
地元のビジネスマン、マーティン・リンジーさんは、このビルの近くに自分のジャガーを止め、しばらくして車に戻ってみて目を疑った。車の片側の外板がゆがみ、サイドミラーとボンネット上のジャガーのエンブレムが溶け出していたのだ。
リンジーさんは英国放送協会(BBC)に対し、「フロントガラスに建設会社からの貼り紙があり、『お車が変形しています、お電話にてご連絡願います』と書いてあった」ことを明かし、車がここまで損傷してしまったことを「信じられなかった」と語った。
3日には、同ビルの周囲に大汗をかいた報道陣が詰め掛け、あるリポーターは反射光で熱したフライパンで卵を焼いてみせた。
ウォーキートーキーには今や、「スカイスクレーパー(高層ビル)」ならぬ「フライスクレーパー」というあだ名まで付けられてしまった。
物理学者らは、同ビルの外壁が凹面鏡状になっているため、太陽光線が一点に集中していると、問題の原因を指摘。英紙タイムズは、2日の同ビル付近の気温は45℃を超えていたと伝えた。
不動産開発業者のランド・セキュリティーズとカナリー・ウォーフ・グループはリンジーさんに謝罪し、建物がジャガーに与えた損傷を弁償した。
一方で、現場付近にあった3台分の駐車スペースは使用中止とされた。
両社は、この現象の原因が「現在の太陽の昇る位置」にあるとして、これから英国の季節が秋に向かえば問題は消滅すると釈明。「今はこの状態が毎日約2時間続いているが、当初の試算通りであれば2~3週間で収まる」としている。
この37階建てのオフィスビルは、2014年3月に完成予定。
そのデザインに対しては地元住民から賛否両論が寄せられており、中にはそのずんぐりした姿が街の景観の汚点になるという厳しい声も上がっている。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130904-00000003-jij_afp-int
(ブログ者コメント)
設計段階ではデザイン重視で、まさか外壁が凹面鏡状態になり地上に焦点を結んで車が溶けようとは、思いもかけなかっただろう。
事故防止というもの、考えるだけでは限界がある。
過去の事例に学ぶしか方法がないものもある。
今回の事例は、その最たるものだろうと感じた。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1127/
キーワード;収斂火災、収れん火災、レンズ
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。