2017年6月20日付で毎日新聞大分版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分市西ノ洲の新日鉄住金大分製鉄所で19日、電気室の配電盤が焦げる火災が発生した。
同製鉄所での火災は、1月に作業員の衣服が燃えたものを含め、今年に入って7回目。
このほかに、白煙を発生させる事案も発生しており、大分労働局から今月、緊急に設備点検をするよう求められていたばかりだった。
相次ぐ火災に、抜本的な対策を求められそうだ。
19日の火災は午後3時半ごろ、同製鉄所の厚板工場1階の電気室から煙が発生。
電気室の配電盤(幅60cm、高さ240cm、奥行き50cm)の中の基板、縦10cm、横10cmが燃えた。
延焼やけが人はなかった。
同製鉄所によると、同3時半ごろ、関連会社社員が2階建ての電気室で煙を発見し、製鉄所から市消防局に通報した。
数分後に現場に社員が駆けつけた時には煙は収まっていたといい、市消防局は、同時45分に鎮火を確認した。
焦げた配電盤は、1月に約35時間燃え続けた厚板工場内にあるが、今回は1月とは別のラインに電気を送るもの。
同工場は8月上旬に全面再稼働を目指して調整中だが、この日は保安運転をしておらず、原因究明を急いでいる。
大分労働局は、火災を多発していることを重視。
今月5日、同製鉄所に対して、設備を総点検して結果を報告するよう要請した。
同製鉄所は既に点検を始めているが、焦げた配電盤があった電気室については未点検だったという。
同製鉄所は、「近隣住民の方々をお騒がせし、誠に申し訳ない。速やかに原因究明し、必要な対策を講じていきたい」と話している。
出典
『火災 新日鉄でまた 今年7件目、抜本的な対策必要 配電盤焦がす /大分』
http://mainichi.jp/articles/20170620/ddl/k44/040/302000c
6月20日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
従業員が電気室の配電盤から煙が出ているのを発見し、製鉄所が119番通報した。
電気室は厚板を加工する工程で電気システムを制御する設備で、1月の火災の出火元とは別の場所。
従業員が煙を確認した後で電源を落としたため、消防到着時には煙は収まり、配電盤の一部が焦げていたという。
(ブログ者コメント)
1月に起きた、鎮火まで35時間かかった火災も、原因は基板異常。
半年の間に基板異常で2件の火災が起きたのは多すぎる感がある。
しかし、かといって、基板異常に対し、どのような再発防止策をとればよいのだろうか?
更新期限を決めて取り換えるというのも一つの方法だろうが、取り換えたばかりに初期故障でトラブル発生ということも、ありそうな話しだし・・・。
(2017年7月12日 修正1;追記)
2017年6月21日付の大分合同新聞紙面に、基板がショートしていたという、下記趣旨の記事が掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
消防によると、配電盤を分解したところ、絶縁体にショート痕があることが分かった。
電圧を調整する基板の部品で、1987年製。
経年劣化により、ショートした可能性もあるという。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。