2018年7月28日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正4として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8627/
(2019年7月9日 修正4 ;追記)
2019年7月2日19時26分にNHK岡山から、社長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、浸水の危険性を認識しながら操業停止などを指示しなかったとして、社長と工場長の2人を業務上過失傷害などの疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、総社市下原にある「Aアルミ産業」の54歳の社長と42歳の工場長。
警察によると、2人は、この日の日中には工場が浸水する危険性を認識していたにも関わらず、すぐに操業停止などを指示せず、その後に起きた爆発で住民20人にけがをさせた業務上過失傷害や、業務上失火の疑いが持たれている。
警察の調べに対して、2人はいずれも容疑を認めているという。
「Aアルミ産業」は現在操業しておらず、親会社の「Aセイレン」の担当者は、取材に対し、「詳しい内容がわからないのでコメントできない」と話している。
出典
『総社工場爆発で社長ら書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20190702/4020003088.html
7月2日22時35分に山陽新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は、隣接する川が氾濫して工場が浸水、爆発する危険性を予見しながら、早期の操業停止など適切な対応を怠った過失があると判断した。
県警捜査1課によると、2人は事故当日の昨年7月6日午後3時すぎ、隣接する川が逆流しているのを確認したが、しばらく様子を見ることを決定。
同8時40分ごろに溶解炉内にアルミニウムを入れるのを中止し、取り出す作業だけに切り替えた。
約1時間後、高温(700~800℃)のアルミニウムが炉内に残されたまま工場の浸水が始まり、同11時半ごろ水蒸気爆発が発生。
当時、炉内には約28トンがあったという。
出典
『総社のアルミ工場爆発で書類送検 容疑で岡山県警が役員と工場長』
https://www.sanyonews.jp/article/915001
(2021年1月21日 修正5 ;追記)
2021年1月20日16時33分にNHK岡山からは、社長らは嫌疑不十分で不起訴になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岡山地方検察庁は、「溶解炉の中のアルミニウムを抜き取る作業を夕方までに始めていれば爆発は避けられたが、当時は、溶解炉への大量の浸水を予見できなかった疑いが残る」として、20日、社長と工場長をいずれも嫌疑不十分で不起訴にしました。
工場は現在操業しておらず、親会社の担当者は、「当時、多くの人が大変な思いをされたのは事実だが、こちらの事情も一部認められたと思っている」とコメントしました。
爆発事故で被害を受けた総社市下原地区の自治会長、小西さんは不起訴について、「どのような原因で事故が起きたのか知りたいと思っていたので、残念でショックだ」と話しました。
小西さんは工場の爆発の影響で自宅が全壊に近い被害を受け、事故による精神的なケアなどをめぐり、自治会長として会社側と話し合いを続けています。
小西さんは、「多くの家が新しくなってハード面では復興は進んだが、気持ちの面ではまだ苦しい思いをしている人もいる。不起訴になったことは残念だが、これからも会社側との話し合いを続けていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20210120/4020007778.html
1月20日19時25分にYAHOOニュース(岡山放送)からは、同業他社などから聞き取りした結果、予見することはできなかった疑いが残ると判断したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査の焦点は、爆発を回避できた事故当日の夕方の時点で、川が氾濫して大量の水が炉の中へ入ることを予見できたかどうかでした。
地検は、同じ業種の会社や河川工学の専門家などに聞き取りをした結果、予見することができなかった疑いが残ると判断し、2人を嫌疑不十分で不起訴処分としました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3486dc8fac9d0aea602faeb80ef5c79a601a1066
(2021年10月1日 修正6 ;追記)
2021年9月27日19時51分に日本経済新聞からは、該社が破産したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アルミ材料メーカーのAアルミ産業(岡山県総社市)は、15日付で岡山地裁倉敷支部から破産手続きの開始決定を受けた。
負債総額は54億円。
2018年に本社工場一体が西日本豪雨に見舞われ、高温の溶解アルミニウムを扱う溶解炉が浸水して大規模な爆発事故が発生し、周辺地域や住民に被害が出た。
親会社のAセイレン(大阪府八尾市)が中心になり事故処理に当たり、工場を閉鎖後、20年5月に不動産を売却・整理。
被害者への賠償など調整を進めていた。
帝国データバンクによると、同社は1980年設立。
アルミスクラップなどの原料を加工して製鉄用副資材を製造していた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC278SC0X20C21A9000000/
9月27日19時30分に山陽新聞からは、負債総額54億円のうち30億円は補償関係だなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
破産管財人によると負債額は約54億円で、うち約30億円が被災者への補償に関わる債務という。
管財人によると、同社と被災者の補償交渉は一部が解決済みだが、金額面で合意できていないなど十数件の訴訟を抱えるという。
親会社のAセイレン(大阪府)は、「これまで可能な限りの補償を行ってきた。今後の補償は管財人の判断となるのでコメントできない」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/30e82d2a5513ec6a74fa6c84aea19d46afcb0228
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。