2019年7月4日17時45分にFNN PRIME(秋田テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時40分ごろ、秋田市向浜の日本製紙秋田工場で、屋外にあった配管から苛性ソーダが漏れ出し、作業員2人の顔や首などにかかった。
作業員は30代と60代の男性で、市内の病院に搬送されたが、患部が赤くなった程度で症状は軽い。
当時、2人はボイラー工事のため移動している途中で、配管のつなぎ目から霧状に漏れ出た苛性ソーダがかかった。
工場では事故のあと、苛性ソーダを流すポンプを止め、配管内の液体を抜いた。
苛性ソーダは強いアルカリ性で、工場は外部への影響はないとし、原因について「配管のつなぎ目の劣化」としている。
出典
『流出!カセイソーダが作業員2人を襲う…配管の劣化が原因か』
https://www.fnn.jp/posts/2019070400000002AKT
7月4日付で秋田魁新報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時40分ごろ、秋田市向浜2丁目の日本製紙秋田工場で、屋外の配管から水酸化ナトリウム(カセイソーダ)が漏れた。
同工場や警察によると、男性作業員2人の顔や首、衣服などに付着し、やけどの疑いで病院に搬送されたが、いずれもけがはなかった。
同工場や消防によると、搬送された作業員は60代と30代で、ボイラーの工事を委託された業者の従業員。
作業中、ボイラー近くの配管をつなぐ金属製のボルト付近から漏れ落ちてきたカセイソーダを浴びた。
ボルトは劣化し破損していたという。
事故当時、作業員は長袖長ズボンにゴーグルなどの保護具を着用しており、露出部分は少なかった。
同工場は事故直後、カセイソーダを配管に送るポンプを停止。
その後も、配管に残っていたカセイソーダがボルト付近から敷地内に少量漏れ出たが、外部に影響はないとしている。
同工場では、今年4月にベルトコンベヤーから出火し、金具部分の一部を焼損。
2017年11月には、ボイラー設備のメンテナンスをしていた作業員3人がカセイソーダを含む液体を浴びてやけどを負うなど、事故が相次いでいる。
出典
『日本製紙秋田工場で配管から薬品漏れ、付着も作業員にけがなし』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190704AK0028/
7月4日19時47分にNHK秋田からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
敷地内にある屋外の配管から、劇物に指定されているカセイソーダが漏れた。
漏れたカセイソーダは数滴ほどで、近くを歩いていた2人の作業員の顔などにかかったという。
2人は病院に搬送されたが、診断の結果、けがはなかったという。
会社によると、カセイソーダが流れる配管のつなぎ目部分に小さな穴が空いていて、そこから漏れ出した可能性があるという。
出典
『製紙工場でカセイソーダ漏えい』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20190704/6010004207.html
(ブログ者コメント)
〇フランジのボルトが折れたためフランジの隙間から漏れた・・・という
ことかもしれない。
〇「顔などにかかり患部が赤くなった」、「事故当時、ゴーグルなどの保護具を着用していた」という報道がある一方、「目に入って・・・」という報道はない。
そこから考えると、ゴーグルを着用したまま歩いていたので、目には入らなかった・・・ということかもしれない。
もしそうだったとすれば、これは、現場では作業時以外でも目の保護具着用が望ましいという警鐘事例になる。
〇2017年の事故は下記記事参照。
こちらの記事ではゴーグル着用に触れられていないが、作業中につき、ゴーグルあるいは保護面などを着用していたものと思われる。
2017年11月15日掲載
『2017年11月8日 秋田市の日本製紙で強アルカリ性の廃液をボイラー燃料として再利用するためのポンプを設置中、配管近くから廃液が噴き出し、顔面などに浴びた3人が重軽傷』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7765/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。