2019年7月5日18時17分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県姫路市沖で2016年、貨物船と石材運搬船が衝突して2人が死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われた貨物船船長の冨田被告(58)に対し、神戸地裁姫路支部は5日、禁錮3年執行猶予5年(求刑禁錮3年)の判決を言い渡した。
伊藤裁判官は、冨田被告が衝突直前にスマートフォンを操作していたと認定し、事故との因果関係を指摘した。
判決によると、冨田被告は16年7月15日、貨物船を操船中、前方500mの石材運搬船に気付くのが遅れ、回避しようとして誤って操舵レバーの電源を切り、舵がきかない状態で衝突。
運搬船は転覆し、船長(当時50)と機関士(同28)が死亡した。
伊藤裁判官は、衝突直前に冨田被告がスマホでニュースを見たり、パズルゲームで遊んだりしていたと認定。
「(スマホ操作は)限られた視界に極めて高い集中力を生じさせ、注意力を奪う。特にゲームは画面に没頭しやすい」とし、前方の船に気付くのが遅れる原因になったと指摘した。
一方、検察側の起訴内容は、スマホの操作をやめた後の回避行動の過失を問うており、スマホ操作を量刑の上で過度には重視できないとも言及し、刑を猶予した。
亡くなった機関士の母親は、法廷で判決を聞いた後、「法律のことはよくわかりませんが、亡くなった息子は帰ってきません」と話した。
出典
『ながらスマホで死亡事故、船長に有罪判決 地裁姫路支部』
https://www.asahi.com/articles/ASM754Q19M75PIHB00H.html
※事故当時の報道は下記参照。
(2016年7月15日19時30分 産経フォト)
15日午前11時45分ごろ、兵庫県姫路市家島町の上島の西約4kmの瀬戸内海で、航行中の貨物船から「船が衝突して、1隻が転覆している」と118番があった。
姫路海保によると、神戸市東灘区の会社が所有する貨物船、第8大和丸(499トン)が転覆し、船長の男性(50)=徳島県松茂町=が病院に運ばれたが死亡、機関士の男性(28)=同町=が心肺停止状態で船内から見つかり、死亡が確認された。
男性乗組員1人(63)=徳島県鳴門市=が軽傷を負った。
もう1隻は、愛媛県今治市の海運業者が所有する貨物船豊昌丸(499トン)。
5人が乗船していたが、けが人はなく、事故後に自力で姫路港に入った。
当時、現場付近の海域は晴れ、波の高さは約50cmだった。
出典
『貨物船衝突し船員2人死亡 兵庫・姫路沖、1隻転覆』
https://www.sankei.com/photo/story/news/160715/sty1607150016-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。